第6回高知インターネット教育セミナー



平成14年1月25日(土)・26日(日)
於:高知工科大学
共催:高知県教育委員会
    高知県情報生活維新協議会
    高知工科大学



    

高知県地域におけるエネルギー教育
高知工科大学 電子・光システム工学科 八田 章光

マルチメディアを活用した授業実践
ITを活用した教科指導能力の育成を目指して
土佐市立戸波小学校 徳永 幸

英語教育における効果的なコンピュータの利用方法についての考察
須崎市教育研究所  下元 伸博

中学校数学におけるコンピュータ活用と効果について
伊野町立伊野中学校 池田 さゆり

情報技術の教育への活用 -校内LANを利用したささやかな取り組み-
大方町立大方中学校 永野 和久

ITを活用した小規模校における学習指導
基礎学力の定着と学力の向上に向けた情報機器の活用
越知町立野老山小学校 梅原 雅史

児童生徒の学習意欲を支援する教材ソフトの開発について
南国市立教育研究所 宮川 啓

学校情報の公開と共有 -学校Home Page を通じて
大月町立一切小学校 竹村 暢夫

I−class 双方向授業支援システムの構築と実践
川崎小学校 矢野川 正和
高知大学 金子 光弘 

情報モラルの学習と高知大学S・O・Sとの連携
田野町教育委員会事務局臨時職員・田野小学校臨時的教員補助員 高橋 聖

「地域コミュニティネットワークから生まれた人材育成の輪」
-とさはちきんねっとの取り組みから-
富士通株式会社 西日本営業本部e-Japan ビジネス推進室 川村 晶子

Flashを用いた簡単なプレゼン発表用スライドの作り方と大学紹介プログラムの紹介
-FlashはPowerpointを超えることができるか-
高知工科大学 電子・光システム工学科 綿森 道夫





    高知県地域におけるエネルギー教育
          高知工科大学 八田 章光

  近年『環境教育』が、小中学校を中心に積極的に取り入れられています。これに対して、『エネルギー教育』はまだ馴染みがありませんが、地球環境保護の問題とエネルギーの消費は切り離して考えることはできません。間もなく2008年に迫った京都議定書の目標達成に向けて、本腰を入れた省エネルギーが求められています。また、今年は緊急に多くの原子力発電所の運転停止が重なる非常事態になっていて、特に関東では電力の供給が不足して産業活動や市民生活に重大な影響を及ぼすことが心配されています。たとえ火力で補うことができたとしても、それは二酸化炭素の発生量を大幅に拡大してしまいます。
  これまでのところ、エネルギーに関する教育は文部科学省よりも経済産業省が中心となり、(財)省エネルギーセンターなどが提案し、各学校での実践活動を支援しています。(http://www.eccj.or.jp/) したがって各学校で独自な活動が可能である反面、広く市民に支持されるような教育を行なうには、活動内容の公開や、学校間、エネルギーにかかわる企業や研究者などとの間で、緊密な情報交換が必要と考えられます。ここで紹介する『高知県地域におけるエネルギー教育』は、同じ経済産業省が支援するエネルギー環境教育情報センター(http://www.icee.gr.jp/)によるプログラムで、土佐山田町と南国市の小中学校、高等学校と協力して実施するものです。エネルギーを理解するための科学教育と、地域ぐるみでの省エネの実践活動に取り組み、その内容をインターネットを通じて広く公開し、また、学校の教室間の情報交換にインターネットを活用したいと考えています。





    マルチメディアを活用した授業実践
       ITを活用した教科指導能力の育成を目指して
          土佐市立戸波小学校 徳永 幸

  戸波小学校で行われている情報機器を使った活用実践例をいくつか紹介します。情報機器で何ができるかではなく、授業などで目的達成に近づけるために、どの情報機器を使ったらより有効であるのかを考えて実践しました。   





    英語教育における効果的なコンピュータの利用方法についての考察
          須崎市教育研究所  下元 伸博

  4年前に在籍校にパソコンが一人一台の環境で導入された。パソコンに興味を持っている生徒を見るたび、このパソコンを英語科の授業でうまく活かすことができれば、生徒の英語学力向上に何らかの良い影響を与えるだろうと考えた。そのため、毎時間使える英語教材の自作Web化に取り組んだ。





    中学校数学におけるコンピュータ活用と効果について
          伊野町立伊野中学校 池田 さゆり

  今日のコンピュータ技術などの急速な発達に伴ない、コンピュータやマルチメディアなどの新しいメディアがいろいろな授業で使われている。また、平成10年12月告示中学校学習指導要領第3節数学には「各領域の指導に当たっては、必要に応じ、そろばん、電卓、コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用し、学習の効果を高めるよう配慮するものとする。特に、数値計算にかかわる内容の指導や観察、操作、実験などによる指導を行う際にはこのことに配慮するものとする」とある。自分の体験からコンピュータを使っての数学の授業では、学業成績の中位群から下位群の子ども達が上位群よりいきいきと学習している様子が伺われた。
  コンピュータの活用の効果が学業成績と関係があると考えられるのなら、数学への関心、学習動機、学習方法との関係も考えられる。コンピュータ活用の効果と数学への関心、学習動機、学習方法、学業成績との間にどのような関係があるのかを調べることを本研究の目的とする。そして、中学校数学においてコンピュータ活用の効果はどういった傾向の生徒に見られるのか明らかにすることにより、数学の授業での活用を明らかにして効果的な使用を試みる。





    情報技術の教育への活用 -校内LANを利用したささやかな取り組み-
          大方町立大方中学校 永野 和久

  校内LANを活用した、「総合的な学習」の時間や技術科における「情報とコンピュータ」分野の指導に役立つ簡単なツールを開発することで、情報の共有をはかり情報を有効に活用する。そんなささやかな取り組みの事例報告である。





    ITを活用した小規模校における学習指導
       基礎学力の定着と学力の向上に向けた情報機器の活用
          越知町立野老山小学校 梅原 雅史

  本校は、中山間の極小規模複式の小学校である。極小規模複式の課題解決のために、ITを活用しようと取り組みを始めた。なかでも、学習指導については複式の問題点をコンピュータやLANを用いて解決または緩和できると考え、いろいろな条件整備から一つ一つ進めた。ハードの問題、ソフトの問題に取り組む中で、デジタル・デバイドの問題や著作権の問題など教育の情報化を進める上で避けて通れない課題の解決も必要だ。本校の取り組みが少しでも参考になれば幸いである。





    児童生徒の学習意欲を支援する教材ソフトの開発について
          南国市立教育研究所 宮川 啓

  高知県はハードは充実しているがソフトには課題があるといわれる。こうした状況の中で、そのソフト部分の改善や現場の実態を踏まえ、今後情報教育を推進していくためには何が必要なのかについて提案する。





    学校情報の公開と共有 -学校Home Page を通じて-
          大月町立一切小学校 竹村 暢夫

  情報環境の整備、情報教育の推進により、学校Home Pageは増加している。今後、学校Home Pageの工夫改善や学校Home Pageを通した具体的な教育情報の共有が必要ではないだろうか。





    I−class 双方向授業支援システムの構築と実践
          西土佐村立川崎小学校 矢野川 正和
          高知大学非常勤講師 金子 光弘 

  平成14年5月、筆者らのうち金子は、教室をオブジェクトとして捉えるコンセプトを想起し、それに基づいた授業支援システムを構築して、I-class(Interactive Class Support System rules)と命名した。I-classは教室環境に合わせてインターネットの特質と資源を、必要最小限の知識とコストだけで、手軽にかつ最大限に教育現場に活用することが可能である。
  本論ではI-classの構築に至った経緯とその特色、ならびにI-classを活用した授業の実践例について紹介するとともに、今後I-classをより活用しやすくするための取り組みについて考察する。





    情報モラルの学習と高知大学S・O・Sとの連携
          田野町教育委員会事務局臨時職員・田野小学校臨時的教員補助員 高橋 聖

  本稿は田野町立田野小学校における情報教育研究の中で、特に本年度の情報モラル学習と高知大学S・O・Sとの連携についてをまとめたものである。





    「地域コミュニティネットワークから生まれた人材育成の輪」
       -とさはちきんねっとの取り組みから-
          富士通株式会社 西日本営業本部e-Japan ビジネス推進室 川村 晶子

  2000年10月に誕生した、高知の女性のためのネットワーク「とさはちきんねっと」はICT(Information, Communication and Technology) を意識した、様々な活動を通じて、「学び・教え合う」コミュニティに成長しつつある。本報告書では、その2年間の活動内容と、今後のビジョンについて紹介を行う。





    Flashを用いた簡単なプレゼン発表用スライドの作り方と大学紹介プログラムの紹介
       -FlashはPowerpointを超えることができるか?-
          高知工科大学 電子・光システム工学科 綿森 道夫

  Macromedia社のFlashを用いてプレゼンテーション用のスライドを作る方法を紹介いたします。一度Flashで作ったスライドはそのままWebに掲載可能です。ここではPowerpoint と同様に、マウスをクリックすると次のスライドに移るタイプのスライドを取り上げ、作成法を簡単に紹介します。まだあまり Powerpoint を使い慣れていない人は、最初からFlash を使ってプレゼン資料を作る習慣をつけておくほうが後々のためには都合がよいのではないでしょうか?