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タイトル「2010年度シラバス」、フォルダ「2010年度シラバス?大学共通科目(自然科学分野等科目)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 応用化学概論 
担当教員 小廣 和哉 
対象学年 2年  クラス 学部:自然001 
講義室 講堂  開講学期 2学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
ガソリンや灯油はいうにおよばず,医薬品や香水など私達の身の回りにあるものの多くは化学物質である.ポリ袋として利用されているポリエチレンは,エチレン分子をつなげたポリマーと呼ばれる物質からできている.日常生活にはさまざまなプラスチックが使われ,化学の知識がうめ込まれている.私達の身体をささえているタンパク質は,アミノ酸分子がつながったネックレスのような有機分子である.これらの物質についての知識は,豊かな人間らしい生活のために必要である.この講義では,日常生活に活用されている「化学」の応用と,「化学」を通して人の営みを学ぶ

講義の進め方
最新の話題を中心として「化学」と実生活の関わりを講義する.さらに,日常生活に活用されている「化学」を通じて,人間の営みに関するものの見方・考え方を学ぶ.毎回,講義で述べたキーワードを講義終了時に提出する.

達成目標
1.化学とは「分子の科学」であることを理解する.
2.日常生活に不可欠な化学製品,特に石油化学製品,プラスッチク製品,医薬品の基礎的知識の理解ができる.
3.オゾン層破壊や二酸化炭素問題に関連する環境の化学が理解できる.
 
授業の詳細2 1.現代社会と化学
現代社会における化学がどのようなところで使われているか概観する.

2.単純な物質
空気,水,アンモニアなどの単純な物質の化学について学ぶ.

3.燃料,脂質,界面活性剤の化学.
天然ガス,ガソリン,石炭などの燃料,動植物の組織に広く分布する脂質,親水性と疎水性(親油性)の両方の性質をもつ石けん分子に代表される界面活性剤について学ぶ.

4.有機化学の基礎
有機化学の壮大な体系の概観とアルコール,カルボン酸など種々の官能基の役割を学ぶ.

5.プラスチックとポリマー
付加重合と縮重合の代表的なポリマー、ポリエチレンとナイロンを通して高分子化学の基礎を学ぶ.

6.味覚,臭覚,痛み
感覚の代表として味覚,臭覚,痛みを取り上げ,外界と意識との間を取り持つ化学について学ぶ.

7.薬と化学
ペニシリンとアスピリンなど 健康の維持と疾病の予防に必要な身近な医薬品におけて化学が果たす役割について学ぶ.
 
授業の詳細3 8.蚕とフェロモン
昆虫にとって最も重要な情報源である化学信号システムを,蚕のフェロモンを例に概説する.

9.分子認識
ある分子が他の分子を識別して選択的な相互作用を及ぼし,高度に洗練された機能を発現することを分子認識という.この分子認識を化学の立場から概説する.

10.自己組織化
生物・無生物を問わず,秩序が自発的に形作られるような現象を自己組織化とよぶ.この自己組織化による高次構造体の構築法とその応用としての生体機能模倣化学,ナノ材料,分子素子等について学ぶ.

11.大気の化学
地球上の生命にとって極めて重要な大気の物質量は,地球全体からみると約0.005%の存在量しかない.したがって,ほんのわずかな異物が混入してもその性質を大きく変える.大気中での様々な物質の循環を化学的見地から概説する.

12.水循環
地球の水圏では絶えず水が循環しており,大気にも絶えず水が出入りしている.この循環の量的側面について概説する.また,河川や湖沼の水の水質について解説する.

13.超臨界水の化学
水を加圧しながら加熱してゆくと374℃,218気圧で臨界点に達し,この更に加圧・加熱すると超臨界水と呼ばれる状態になる.また,臨界点付近で水は大きく性質を変え,超臨界水のは通常の水には見られない様々な物性や反応性が見られる.超臨界水のもつ諸物性と,その応用技術について学ぶ.

14.光機能物質
光機能は物質に光があったときの物質の応答によって発現する.光(電磁波)の一般的性質と光吸収の意味.有機化合物の光物性と発現機能について解説する.

15.化学に関する最新の話題
 
授業の詳細4 成績評価
出席率,キーワード提出及びレポート4回で評価する.
◆ AA: 出席率90%以上で,キーワード提出及びレポートから達成目標1〜3に充分達していると判断される.
◆ A:  出席率80%以上で,キーワード提出及びレポートから達成目標1〜3に到達していると判断される.
◆ B:  出席率70%以上で,キーワード提出及びレポートから達成目標1〜3にほぼ達していると判断される.
◆ C:  出席率65%以上でキーワード提出及びレポートで達成目標1〜3に達していると判断される.

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◇テキスト:なし
◇参考書:マクマリー著「有機化学概説第5版」,伊東椒・児玉三明訳,東京化学同人
◇履修上の注意:この講義は,環境理工学群で開講されている「有機化学序論」及び「有機化学」と相補的な関連を持っている.
◇履修前の受講が望ましい科目: 「有機化学序論」及び「有機化学」 
授業の詳細5  
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