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タイトル「2010年度シラバス」、フォルダ「2010年度シラバス?大学共通科目(自然科学分野等科目)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 技術革新を支える物質の科学 
担当教員 放送大学 
対象学年 1年,2年,3年,4年  クラス 学部:自然002 
講義室   開講学期 2学期 
曜日・時限 集中  単位区分 選択,査定外 
授業形態 一般講義  単位数 2,0 
準備事項  
備考  
授業の詳細1 「主任講師」
 東 千秋 (放送大学教授)
 飯田 汎 (放送大学客員教授)
 雀部 博之 (千歳科学技術大学長)

「講義概要」
 人的資源によって成り立つ以外にない日本は、「ものつくり」を一つの基盤とする科学技術立国を標榜している。科学技術の飛躍的な進歩による技術革新は新たな物質と材料の出現によってもたらされる。この技術革新をもたらす先端材料はそのもととなる物質の科学から生まれる。この科目では、そのような視点のもとに物質の科学がどのように技術革新を支えているのか、多分野の科学技術の課題を新しい時代を形成する知識社会、環境調和社会、生活文化社会という3つの社会的側面から理解できるよう講義を進める。

「授業の目標」
持続可能な未来社会の構築のために、技術革新につながる物質の科学が支える先端技術に焦点を絞り、「技術革新を支える物質の科学」について、豊富な具体例を映像で表現する。それは、科学技術立国日本の知的基盤を強化するために、広い世代を対象とする「技術と経営」の総合科目として、活用されることを期待するからである。 
授業の詳細2 1技術革新 物質の科学と技術革新
 科学技術の飛躍的な進歩による技術革新は新たな物質と材料の出現によりもたらされ、それは、また物質の科学から生まれる。技術革新のための新知識をどう創造するか、生活文化と環境調和のための科学技術の役割、科学技術をイノベーションに結びつけるための技術経営を背景に物質の科学と技術革新の関係を学習する。

2 技術革新 イノベーションとパラダイムの転換
 歴史的な転換期にある現代社会では科学技術のみならず、経済、産業を巡り大きな変革に迫られている。多くのパラダイムの転換を経て進歩発展してきた現代社会における物質観から、未来に向けた科学技術の進化発展の様子を探り、イノベーションの役割とパラダイム転換の意義について学習する。

3 技術革新 科学技術のシーズと産業展開
 「電気を通すプラスチックス」すなわち導電性高分子を例にとり、発明・発見を生む精神と背景、基礎的なサイエンスからデバイスへの展開、さらには産業化への道程を辿る。ノーベル化学賞受賞のヒーガー教授のインタビューを交えながら具体的に解説する。

4 知識社会の創造 知識社会を支える記録・記憶技術
 記録技術は記録の高速化、記録密度の大容量化を目指して半導体デバイス開発、さらには分子メモリ・光メモリへの取組みが盛んに行なわれている。また複雑にネットワーク化された記録の検索の高速化が求められ、脳機能の模倣が重要視されている。これらの経緯を踏まえながら物質の果たす役割を解説する。

5 知識社会の創造 バイオ・ゲノム科学とイノベーション
 進化発展するライフサイエンスの中で、21世紀社会を支える一つの中心的な課題であるゲノム科学の進歩の様子を知り、その応用分野が医薬、食料、工業へと拡大発展している様子を学習することで、研究から産業発展の道につながる知識主導型の産業分野の例を通じてイノベーションのあり方を学習する。
 
授業の詳細3 6 知識社会の創造 科学の統合で開くナノテクノロジー
 ナノサイズの物質がもたらすナノテクノロジーは、電子情報、化学素材、マシーン、バイオテクノロジーなど多岐の分野にわたる21世紀の基幹技術と考えられる。そこでは多分野の科学の統合が必要である。そのような統合で開かれるナノテクノロジーについて展望し、このテクノロジーのビジネス展開に何が必要かを考える。

7 環境調和社会 物質の循環とプロセス・イノベーション
 環境調和社会を形成する要素である物質・エネルギーの循環を通して、地球資源の有効活用の意義を循環社会の骨組みから理解し、プロセスイノベーションが世界規模で不可欠な課題であることを学習する。

8 環境調和社会 未来のエネルギー資源とその利用
 再生不可能なエネルギー資源の枯渇と地球温暖化が深刻な問題となっている。未来のエネルギー資源をどう利用すべきか、太陽電池、バイオマス、水素エネルギー、核融合エネルギーなどの利用の可能性などについて学ぶ。さらに、これらのエネルギー技術が市場の制約とどう関係しているのかを理解する。

9 環境調和社会 社会基盤を支える高分子材料の高性能・高機能化
 現代社会の基盤をになう材料を、高分子材料、複合材料の性能と機能で理解する。また、これら高性能・機能材料の産業的利用を通じて、地球資源の視点から物質を理解しながら、技術と市場を通じてプロダクトイノベーションの意義を学習する。

10 環境調和社会 社会基盤を支える金属・無機材料の高性能・高機能化
 現代社会の基盤をになう材料を、金属材料およびセラミックスなど無機材料を通じて、高性能・高機能材料の物質としての理解と機能の価値を学習し、あわせて技術と市場からプロダクト・イノベーションへの理解を深める。
 
授業の詳細4 11 生活文化社会 ユビキタス社会と光ネットワーク
 「いつでも、どこでも」情報を入手・発信できるユビキタス社会において光通信技術の高度化及び光ネットワークの充実は不可欠であリ、携帯文化を作り上げている。またICタグがいたるところで活用される社会となり、生活様式にも影響を与えている。物質の側面からこの現状を眺める。

12 生活文化社会 安心・安全社会を支えるロボットの科学技術
 鉄腕アトムを理想とするロボットが人間社会と共存するために求められる機能とは何かを念頭において、ロボットの機能を制御するためのセンサ技術、人にやさしいロボットの動きとソフトマテリアルの役割について解説する。

13 生活文化社会 先進医療を支えるライフサイエンス
 学際領域に広がるライフサイエンスが支える先進医療の現状と展望を標的治療の再生医療とドラッグデリバリーを例に知る。そして、そこでの物質の科学の役割とイノベーションがどのように展開しているのかを理解する。

14 生活文化社会 映像の文化とディスプレイの科学
 フラットパネルディスプレイ(FPD)開発の歴史を振り返り、液晶、プラズマ、有機EL,電界放射の各ディスプレイの基礎および現状分析と将来について解説。また、映像、画像表示技術の進化発展を通じてパラダイムの転換について考察し、電子ペーパーの機能と役割への理解を通して、ユビキタス情報社会における表示技術のあり方を学ぶ。

15 物質の科学と未来の展望
 物質の特性解析や機能設計にコンピュータ・シミュレーションが活用され、研究の効率化や環境調和の観点から重要な手段になっている。また、実験が不可能な現象を予測する上でもそれは有効な手段となっている。物質の科学と未来の展望では、物質の科学とその関わりについて学ぶとともに物質の科学の未来を展望する。 
授業の詳細5 [成績について]
AA:特に優れた成績を示したもの
A:優れた成績を示したもの
B:良好と認められる成績を示したもの
C:合格と認められる成績を示したもの
F:不合格

[開講時期]
2学期
※講義スケジュールは、2年生、3年生のオリエンテーションに配布した資料で
確認してください)
・2クォーターの履修変更期間までに、履修登録されている科目以外は、履修す
ることができません。
・6月末に開催される「放送大学科目・本登録説明会」に出席し、その場で、放
送大学への出願票に必要事項を記入の上、提出しないと履修が正式に認められま
せん。

[テキスト]
放送大学より送られてくる資料を使用する。

注意:4年生は原則履修できない。(理由:放送大学の試験結果通知が本学の卒
業判定時期と同時期であるため卒業判定が困難となります。2・3年次での履修
を推奨します。)

(その他何かわからないことがありましたら教務部までお越しください) 
授業の詳細6  
授業の詳細7  
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


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