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第3回キャリア教育シンポジウム

開催日:2012年2月17日(金)
時 間:10:30~16:30
場 所:高知工科大学 C棟102教室
主 催:高知工科大学 教育講師室


開催の趣旨
 高知工科大学では、2003年度から教育講師制度を導入し,新入生向けの「スタディスキルズ」を正式授業として実施してきた。2004年度にはこれが文部科学省の「特色GP」として採択され,記念のシンポジウムを2005年2月に開催した。翌2006年には第2回目を実施し,今回が3回目となる。この間に大学は、マネジメント学部の新設,公立大学法人化,工学部再編など大きく変貌進化した。キャリア教育では,2008年度に4年間を一気通貫する「キャリア教育体系」を確立している。
 2008年度から3年を向かえた節目を期に,他大学,高等学校,企業から講師をお招きし,「キャリア教育の現状」を相互に理解し,「人間力向上の視点からと今後どうあるべきか」を考える研鑽の場としてシンポジウムを開催したので報告する。

キャリア教育シンポジウム プログラム
2012年2月17日(金) 10:30~16:30 場所:高知工科大学 C棟102教室


1.開催の辞 高知工科大学教育本部長 教授 冨澤 治

2.第一部:招待者講演 …10:35~12:40

1)企業が求める社員像
パナソニック株式会社 顧問 牧野 正志氏
2)高等学校の進路指導・キャリア教育
・高知県立高知工業高等学校 教諭 奥谷 浩章氏
・高知県立高知小津高等学校 教諭 徳弘 智子氏
3)これからの大学キャリア教育について
武蔵大学 経済学部 キャリア・デザイン論担当講師 村杉 靖男氏
4)県立広島大学の取り組み
県立広島大学 総合教育センター 教授 原田 淳氏
5)京都府立大学における「キャリア育成プログラム」の取り組み
京都府立大学 教養教育センター 特任准教授 辻田 祐純氏

-------------------------------- 昼食休憩(12:40~13:30)--------------------------------

3.第二部:高知工科大学の取り組み …13:30~14:45

1)スタディスキルズとキャリア教育体系教育講師室長 島 和生
2)システム工学群のキャリア教育について教育講師 水口 秀範
3)マネジメント学部のキャリア教育について教育講師 酒井 良二
4)チャレンジポイント、ものづくり工房について教育講師 高崎 敬雄
5)高知工科大学の就職支援の取り組み就職支援部 部長 上田 達哉
6)キャリア教育を受講して各学群代表学生 4名
 ・知能機械システム工学科4年 新本 優さん
 ・環境理工学群3年 古川 裕美さん
 ・情報学群3年 相川 由樹君
 ・マネジメント学部3年 岡田 七穂さん

--------------------------------     休憩(15分)   --------------------------------

4.第三部:パネル討議 …15:00~16:30

~「人が育つ大学教育」の今後の方向性を探る~
コーディネータ:河田耕一氏(高知工科大学名誉教授)
パネラー:牧野正志氏,村杉靖男氏,原田淳氏,辻田祐純氏,奥谷浩章氏,徳弘智子氏,島和生氏

5.閉会の辞 高知工科大学教育センター長 教授 岡 宏一

◆第3回「キャリア教育シンポジウム」◆
主催:高知工科大学 教育講師室
会場C102

冨澤先生は,高知工科大学の3つの基本理念から,「来るべき社会に活躍できる人材の育成」に繋がる「キャリア教育」の重要性と今回のシンポジウムの意義を訴えられた。

プログラムは三部構成で,午前中の第一部は外部の招待講師からそれぞれの事例紹介である。
午後の第二部は高知工科大学での取り組み紹介,第三部はそれらを踏まえたパネル討議である。

一部(招待講師の講演)司会は小林先生 主催者代表のご挨拶は冨澤先生

企業側からの事例紹介
講師はパナソニック株式会社 顧問(前取締役)
高知工科大学客員教授
牧野 正志 氏


取締役 環境・品質・生産革新担当を歴任
(生産技術研究所長・生産革新本部長)

講演の骨子:1)パナソニックという会社について
        2)パナソニックの人づくり
        3)講師の職業経歴と経験されたOJT
        4)企業が求める人材像と「競争力の原点は人材」

牧野先生の講演風景
高等学校側からの事例紹介
高知工業高等学校
進路指導部長
奥谷先生の講演


高知県立高知工業高等学校
明治45年(1912年)に竹内綱・明太郎父子が,「工業ハ富国ノ基」の教育理念のもと創立,今年100周年を迎える。卒業生総数は2万7千人余り。

校訓は,磨け学 技・鍛えよ体 徳・誇れ郷土。
約半数が進学で、全体の1割が高知工科大学に進学する。就職率は100%を維持し続けている。

3本柱の教育目標
  1:進路目標を高く持ってそれを達成できる人材の育成
  2:資格取得を目指し、知識、技術、専門性の高い人材の育成
  3:全国に発信できる「ものづくり」や研究活動、全国に挑戦できる部活動の育成


高知県立高知小津高等学校
平成24年2月17日(金)
高知小津高等学校
進路指導部長 徳弘先生の講演

若鳩プラン3年間の概念図


小津高等学校は旧山之内家の藩邸に設立された歴史の長い高校である。
殆どの生徒が上級学校に進学する進学校で,就職指導ではなく3年間を通したキャリア学習を実施している。

武蔵大学の事例紹介
武蔵大学経済学部キャリア・デザイン論担当
講師 村杉 靖男 氏


味の素株式会社で中央執行委員長
職場復帰後、川崎工場総務部長、九州工場総務部長、
健康保険組合常務理事
法政大学大学院職業能力開発研究所 特任研究員

県立広島大学の事例紹介
県立広島大学 総合教育センター
教授 原田 淳 氏


松下寿電子工業株式会社で技術研究職
大塚化学株式会社で研究職
高知工科大学 教育講師
広島大学 キャリアセンター 准教授を歴任

1:キャリア形成支援
  事業企業見学,学生による企業調査,資格取得支援講座,キャリア形成に関するシンポジウム

2:就職支援事業
  就職ガイダンス,キャリア相談,公務員講座

3:就業力育成支援事業
  広島プレミア科目,キャリアポートフォリオ,学部事業,高大連携事業

 
京都府立大学の事例紹介
京都府立大学 教養教育センター
特任准教授 辻田 祐純 氏


日本ユニシスで技術職を歴任
高知工科大学 教育講師を歴任
首都大学東京 勤務
福井県立大学 勤務

 
 
高知工科大学の事例紹介

 
 

第3回教育講師室シンポジウム
「システム工学群のキャリア教育」

2012年2月17日
高知工科大学 教育講師室
水口 秀範


マネジメント学部の
キャリア教育について


2012年2月17日
高知工科大学 教育講師室
マネジメント学部担当教育講師 酒井 良二

キャリア教育シンポジウム
講演者の酒井教育講師  

マインドマップを活用した自己発見  

「チャレンジポイント」と
「ものづくり工房」について


2012年2月17日
高知工科大学 教育講師室
高崎 敬雄

キャリア教育シンポジウム
講演者の高崎教育講師  


就職支援の概要

高知工科大学 就職支援部長
上田 達哉
講演者の上田就職支援部長  

教員と職員が一体となって学生を支援 内定率と年間を通じた様々な支援プログラム
キャリア教育を受講した学生からのプレゼンテーション
情報学群3年 相川 由樹君 熊本県出身
 
環境理工学群3年 古川 裕美さん 愛媛県出身
 
知能機械システム工学科4年 新本 優さん 山口県出身
 
マネジメント学部3年 岡田 七穂さん 愛媛県出身
 
第三部 パネルディスカッション

左から座長の河田先生(高知工科大学名誉教授,前高知県教育委員長)
牧野先生,村杉先生,原田先生,辻田先生,奥谷先生,徳弘先生,島先生

教育ではPDCAのサイクルが重要である.現在のキャリア教育ではどのようになされているか、またその課題は何か.さらに教育はその学校単位で終わるものではない.幼保と小学校は「小一プロブレム」、小学校と中学校は「中一ギャップ」で連携が進んでいるが、高校と大学は入学試験で、大学と企業は入社試験で繋がっているのみではないだろうか.これらの連携が「人が育つ教育」で重要ではないか.お集まりいただいたそれぞれの立場のパネラーのご意見を基にして討議を行い、今後の方向性を探る。

河田先生 牧野先生 村杉先生
 
原田先生 辻田先生 奥谷先生
 
徳弘先生 島先生 座長の河田先生もビックリ
 

会場の学生から鋭い質問
親自身のマナーが低下し子供の躾けができないケースが増えています。そこで強制力が働くその親が勤める企業が教育機関を運営すれば,親・子供・小中学校・高校・大学・企業が一体となって皆を教育できると思いますが,パネラーの皆様はどう思われますか?

ご来場者席の「高知県議会議員・依光晃一郎」様から,人が育つ教育に賛同する旨のご感想があった。
手前は教育講師OBの丹羽先生

西郷副学長のご挨拶 閉会の辞を述べる岡教授 教育センター長

以上