注記(H22, Aug.):
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目次
本解説の構成は次の通りである。
0.はじめに(3p)
1.ゲーム理論の設定と目標(5p)
2.なぜ量子ゲームか:確率ヴェクトルとヒルベルト空間ヴェクトル(5p)
3.古典戦略とナッシュ平衡(4p)
4.量子純粋戦略:調停者と戦略交換演算子(6p)
5.量子戦略と利他性、公平性、J.S.ミルとパレート(7p)
6.量子混合戦略(1p) [未筆]
7.量子粒子を使った量子ゲーム(4p)[改訂稿(未完)へのリンク]
8.量子ゲームの意味(4p)
9.まとめと展望:iFAQ集(3p)
ナヴィゲートは右上の各節冒頭へ直接飛ぶものと、「前へ」「次へ」を使った順次的なものを併用していただきたい。私的な印刷のための表紙も用意しておいた。
前提知識として必要なものは最小限にしたいと考えて、工夫を加えたつもりではあるが、確率論についての基本知識と、線形代数の基本的な部分の知識は、どうしても仮定せざるを得なかった。といっても、高校レベルの確率と行列の知識があればなんとか理解できるはずである。
とはいえ、やはり量子ゲーム理論はただのお茶飲み話ではないので、何らかの意味で役に立つほどまでに本当に理解するには、どうしてもある程度の数学と物理の知識が必要かもしれない。そういう前提は無くて、技術的細部は抜きにしてもどうしても「量子ゲームのメッセージ」だけは理解したいと熱望される読者は、とりあえず第1節、第2節、とりわけ8節、そしてたぶん最終の第9節を読んでいただきたい。そうはいっても第2節にしても、行列とヴェクトルはさんざん出てくる。しかしそこを飛ばして地の文だけを読んでも、量子戦略の本質が何かしら了解されるかもしれないと、筆者としては期待する。他方で、技術的な骨子(第4節)を理解されないままに言葉だけで了解しても、結局は単なるおしゃべりに終わってしまう怖れなしとしない。
量子論の技術的な習熟が既に出来ている読者には本解説全体が易しすぎると感じられることがあるかもしれない。そのような読者には専門家向けのセミナーのスライドの記録や原著論文、更には9章に挙げた解説論文に直接あたっていかれる事を勧めたい。また進んだ意欲的な読者には、量子ゲームに関連のある二つの話題、量子情報、進化ゲームについての筆者の電子講義が役に立つかもしれない。
量子ゲームを理解するには、当然の事ながら通常の「古典」ゲーム理論をある程度理解する事が前提になる。物理学徒にとっては場合によってはこちらの方に困難を感じられる事があるかもしれない。理論物理を研究する者で量子力学を通過しなかった人は殆どいないだろう。ゲーム理論に関しては、むしろこれを学んだ者の方が少数かもしれない。そのためもあって本解説はゲーム理論自体の入門という体裁になるよう、筆者としては留意したつもりである。
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