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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?放送大学科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 自己を見つめる 
担当教員 放送大学 
対象学年 2年,3年  クラス 学部:人社002 
講義室   開講学期 2学期 
曜日・時限 集中  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 「主任講師」
渡邊 二郎 (放送大学名誉教授)

「全体のねらい」
人生の現実のなかに立って生きる自己自身を見つめてみたい。公共的な学問の世界では扱ってくれないが、しかし私たちが実際にこの世の中を生きていくときに深く実感する人生論的な諸問題を取り上げてみたい。哲学的な人間論のひとつの試みを行うのが狙いである。
 
授業の詳細2
経験: 人生の現実は、経験してみなければ分からない。ひとは、それぞれ、さまざまな人生経験をして生きる。経験するとは、いったい、どういうことなのであろうか。

時間: 経験の蓄積は、時間のなかで行われる。起こった出来事を経験し、それを苦い思いとともに、記憶する。しかし、次に来るべき新しい未来に期待をつなぐ。こうした時間の流れのなかで人生を生きる。

境遇: そのとき、それぞれの人は、異なった境遇と環境のなかを生きる。生まれ育った境遇、それぞれのかけがえのない人生、それらはみな、変えようのない宿命を帯びた状況のなかにある。そのなかで、人生の営為は行われる。

遍歴: ひとは、みな、そうした境遇のなかで、それぞれなりの人生遍歴をする。そのなかで、ひとは磨かれ、また変貌する。長い旅路と遍歴のなかで、来し方と行く末を思うことが、生きることの実態をなす。

自己: そのようにして生きているのが、かけがえのない自己である。自己自身を見つめ、引き受け、そのなかで人生の充実を図ることが、生きるということである。
 
授業の詳細3
生き甲斐: ひとはみな、生き甲斐を求める。それなりに、生きる目標、役割、意味を見定めなくては、人生設計は成り立たない。しかし、たんに目的を設定しただけでは、生き甲斐は達成されない。ほんとうに生きた甲斐のあった人生が大切。

仕事: そのためには、仕事をしなければならない。人生は、仕事に尽きるとも言える。仕事と課題、任務と役割を果たすこと、これが、それぞれの持ち場での大切な使命となる。

孤独: 人生の途上で襲ってくる最も痛切な実感は、孤独ということであろう。むろん、誰もが共同社会のなかで生きている以上、まったくのひとりということはありえない。そうではなく、そうした共同存在のなかでの孤独の実感が人生の真実であろう。

愛: ひとは、愛を求める。愛する人を大切にしたい。また、みずからも愛の交わりを求めている。これが、人間の真実であろう。愛と人生は切り離しがたいものである。

他者: 他者こそは、人生の謎である。不可解な、捉えがたい他者とともに、この人生を送らなければならないことほど、人を苦しめるものはない。自己と他者の問題こそは、人生の最大の難問である。
 
授業の詳細4
世間: 世の中の動きは、見通しえないものをもつ。不特定の世間一般の動向が、個人の生き方を左右する力をもつようになった。日本では特に、世間や世の中の動きに注意し、それに順応して生きることが求められる。大勢順応と事大主義が、人生の前景をなす。

運命: ひとは、長い人生行路を生きるとき、やむをえない運命、変えることのできない宿命、そうした限界のある、非力な自分を自覚する。自己の人生の意識は、自己の運命の意識でもある。運命意識が、自己の根底に伏在する。

不幸: ひとが、人生の過程のなかで発する問いは、結局、自らの不運と不幸の宿命についての疑問であろう。ひとは、幸福と、幸多き人生、この世の至福を希求する。しかし、それは何を意味するのであろうか。

老い: 人生の宿命は、老いの宿命でもある。年輪を加え、老成し、年老いてゆくのが、人間の宿命である。もはや、繰り返せぬ一回きりの人生は、こうして、成熟し、円熟し、やがて枯れてゆく運命を免れがたい。

死: 老いの果てに見えるものは、死である。むろん、若い人も、突然、病に襲われて死ぬことがある。事故死もある。しかし、一般には老いとともに死が訪れる。この死によって人生は終わる。死こそは、人生の重大事件である。
 
授業の詳細5 「成績について」
AA:特に優れた成績を示したもの
A:優れた成績を示したもの
B:良好と認められる成績を示したもの
C:合格と認められる成績を示したもの
F:不合格

「開講時期(予定)」
2学期(本登録は7月ごろ)
履修を希望するものは6月末ごろに行う予定の放送大学履修登録説明会に出席し、配布する専用の申請書を必ず提出すること。

「テキスト」
放送大学より送られてくる資料を使用する。

注意:4年生は原則履修できない。(理由:放送大学の試験結果通知が本学の卒業認定時期と同時期であるため卒業判定が困難となります。2・3年次での履修を推奨します。)

(その他何かわからないことがありましたら教務学生部までお越しください) 
授業の詳細6  
授業の詳細7  
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


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