科目名 |
音楽理論の基礎 |
担当教員 |
放送大学 |
対象学年 |
2年,3年 |
クラス |
学部:人社002 |
講義室 |
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開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
集中 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
「主任講師」 笠原 潔 (放送大学教授)、徳丸 吉彦(放送大学客員教授・お茶の水女子大学名誉教授)
「講義概要」 音楽を学ぶにあたって最低限必要な基本的知識を全15回にわたって講義する。西洋音楽のみならず、日本の音楽や世界の伝統音楽を理解する上で必要な概念について説明し、それを通じて世界の多様な音楽に対する理解を深めることを目標とする。講義は、多くの曲例を紹介しながら、また具体的な実演映像を交えながら進める。
「授業の目標」 全15回の講義を通じて、音楽研究を進める上で最低限必要な用語が理解でき、かつ、五線楽譜を読んだり、書いたりすることができるようにすることを目標とする。また、この講義を通じて世界の々な音楽の概略が把握できるようになることを目標とする。 |
授業の詳細2 |
1.「音」をめぐって 音楽で使用される「音」に関して、音高・音価(音の長さ)・強度・音色といった様相やその測定方法を紹介し、音楽によって重要な様相が異なることを説明する。
2.五線記譜法の基礎 西洋音楽の記譜に広く使われている五線記譜法に関して、音符や休符の書き方をはじめ、音部記号・臨時記号・調号の使い方、音価表記の仕方、拍子記号の使用法など、基本的知識を紹介し、五線楽譜が一応読譜・記譜できるようになるまでにする。
3.西洋の音律 音律に関して、音程の紹介から始まり、音程と周波数比との関係、西洋のピタゴラス調律や古代中国の三分損益法などを紹介した後、西洋の種々の調律法を実演を交えながら紹介する。
4.音律の問題 西洋以外の文化圏における音律の問題を紹介する。音律が意味をもたない音楽様式を含め、音律や音階、とりわけオクターヴ音階の概念の問題点を扱う。
5.西洋の旋法 西洋音楽で使われてきた旋法に関して、西洋近代の音楽で使用された長調・短調という2種類の旋法をはじめ、それ以前に使用されていた「教会旋法」や、西洋近代の音楽で使用された長調・短調以外の旋法について、実例に基づいて論じる。 |
授業の詳細3 |
6.旋律の動かし方 旋律を示す用語の問題から、独立した旋律型をもつ長唄を扱い、さらに、イラン伝統音楽を例にして、旋律の動かし方が多様であることを学ぶ。
7.西洋近世の和声 西洋近代の調性音楽で使用された機能和声法の原理とその根幹にある現象について講義し、機能和声法の概略を紹介するとともに、機能和声法独特の考え方を説明する。
8.西洋の対位法 西洋中世以来の対位法音楽の歴史を追いながら、オルガヌム、モテートゥス、フーガ、カノン、クオドリベトなどその主要な創作ジャンルを紹介する。
9.人はなぜ「合わせる」のか 世界には、ポリフォニーやヘテロフォニー以外にも、様々な音楽の「合わせ方」がある。長唄における声と三味線の関係や、ガムランにおけるあわせ方、日本の「御祝」における謡と民謡の合わせ方など、具体的な例を紹介しながら、合唱と合奏の問題など、世界の音楽における「合わせ方」について学ぶ。
10.リズムと時間構造 音楽のリズムとその背後にある時間構造を巡って、西洋音楽を出発点に、パルス、拍、拍子、リズムの概念を明らかにする。 |
授業の詳細4 |
11.西洋楽譜の歴史 古代ギリシャ以来の西洋記譜法の歴史を辿りながら、西洋の各時代の記譜法(タブラチュア譜を含む)について学ぶ。
12.東アジアの楽譜 西洋と並んで楽譜の伝統をもつ東アジアを例にして、多様な楽譜を知り、楽譜によって、音楽のどのような様相が記録されるかを知る。
13.「唱歌(しょうが)」の世界 世界には、日本の「唱歌」や口三味線のように、「楽譜」を言葉で歌う技法がある。同様の技法は、西洋のソルフェージュにも見られる。実例によってそうした歌い方の例を学びながら、こうした技法がもつ意味を考える。
14.楽の器 「楽器」というと「音楽」を演奏するための道具と考えられがちであるが、「楽器」が開く音の世界はそれよりもはるかに多様であり、豊潤である。この講義では、人類の歴史の中の最初期の楽器の紹介に始まり、「楽器」が切り開く多様な音世界や音楽の演奏に使われる様々な媒体について紹介しながら、「音楽」という概念の再検討を試みる。
15.「音楽」という概念 一口に「音楽」といっても、西洋でいうmusicと日本でいう「音楽」との間には概念上のずれがあるし、世界に目を向けると、さらに違った概念で「音楽」という現象を捉えている文化もある。全15 回のまとめとして、世界における多様な「音楽」概念とそれらを知るための方法を考える。 |
授業の詳細5 |
「成績について」 AA:特に優れた成績を示したもの A:優れた成績を示したもの B:良好と認められる成績を示したもの C:合格と認められる成績を示したもの F:不合格
「開講時期(予定)」 2学期(本登録は7月ごろ) 履修を希望するものは6月末ごろに行う予定の放送大学履修登録説明会に出席し、配布する専用の申請書を必ず提出すること。
「テキスト」 放送大学より送られてくる資料を使用する。
注意:4年生は原則履修できない。(理由:放送大学の試験結果通知が本学の卒業認定時期と同時期であるため卒業判定が困難となります。2・3年次での履修を推奨します。)
(その他何かわからないことがありましたら教務学生部までお越しください) |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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