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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?自然科学等科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 情報科学1 
担当教員 植田 和憲 
対象学年 1年  クラス 学部:自然001 
講義室 K−WS  開講学期 1学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
現代社会では、切符の予約、預金の引き落としなど日常生活においてコンピュータによる処理が深く浸透している。 工学部の卒業生として今後、工業界で活躍していくためにはコンピュータが如何なる処理を行っているかを知っておくことは必須である。 コンピュータが処理を行うことができるのは、その中にプログラムが組み込まれていることによる。 情報科学とは、プログラムの作成方法とその実行方法を習得するものである。 本授業では、教養としてのプログラミング言語の文法の概念を理解するとともに、プログラミング技術の習得を通じて、物事に対し筋道を立てて考える論理的思考力をつけさせることを目的とする。 また、今後の学習などに有用な、タイピング速度の向上や数値計算と数式処理に関する統合ソフトウェアで広く用いられている Mathematica の基本的な使用方法の習得についても目的とする。

 
授業の詳細2 講義の進め方
  
授業の前半はタッチタイピング、ノートパソコンに関する内容、Mathematica についての講義・演習を行う予定である。 タッチタイピングは K-WS のワークステーションにインストールされたソフトウェアを用いて行う。 Mathematica についても同様であるが、解説・練習は共通教育の Web ページ「Mathematica 入門」の内容に沿って行う。 なお、講義室の利用状況によってその順序が変わることがあるので注意すること。
授業の後半はプログラミングについての解説などを行う。 プログラミング技術の習得が段階的にできるよう、講義は次の順で進める。
(1) 最初に今回の講義で学ぶプログラミング技術の概念を解説する
(2) 次に教科書の例題でその具体的使用法を体得する
(3) さらに、例題の一部を改変した練習問題を解くことにより理解を深める(例題、練習問題を解いている時には TA が巡回しており、随時質問を受付け、また、適切なアドバイスを行うことによりスムーズにプログラミングができるようになっている)
(4) 例題、練習問題の中で不明な箇所があった場合は e-Learning により解決することもできる
(5) 講義の最後には本日、学んだことのまとめを行う
(6) 重要な単元については別途演習時間を設け、問題を多く解くことにより理解度を深める
なお、ノートパソコンを用いる場合は講義室が K-WS から変更される見込みであるため、事前に確認すること。 また、演習が必ずしも水曜日に行われない点にも注意すること。

 
授業の詳細3 達成目標
  
各単元の目標を以下のように設定する。
1.タッチタイピング
 (1)手元を見ずにタイピングができる
2.Mathematica
 (1)ツールとしての Mathematica の使用方法を理解する
 (2)「Mathematica 入門」の例題に類似した問題を解くことができる
3.プログラミング
 (1)与えられた問題を解くために問題をアルゴリズムに落とすことができる
 (2)決定木、テキスト操作、ループ、会話機構作成、数値計算、関数といったプログラミングの個々の基礎的な概念について理解している。
 
授業の詳細4 講義計画
  
1.ガイダンス、K-WS でのタッチタイピング
情報科学1で学習する内容などについての説明を行うとともに、タイピングの基礎知識と K-WS におけるタッチタイピングの練習方法などについて説明する。

2.K-WS でのタッチタイピング
ブラインドタッチに慣れるため、訓練用ソフトを用いて正しいキーボードの操作を身につける。

3.ノートパソコンについて
ノートパソコンを使用するにあたって知っておくべきことやインストールされているソフトウェアの使用方法などについて説明する。

4.Mathematica
Mathematica の立ち上げ方、入力の方法等、基本事項について説明する。

5.Mathematica
関数をグラフとして表示する方法、数値計算の方法を説明する。

6.中間試験
ブラインドタッチと Mathematica での習得事項に関して中間試験を行う。

7.Pascal環境の使い方
K-WSのパソコンに実装されているプログラミング環境の使用法を説明する。 エディタの使用方法、コンパイル方法、プログラムの起動方法など基本操作について述べる。 簡単なプログラムを打ち込んで、実際にプログラムが動作することを確認する。

8.Pascal文法の初歩(アルゴリズム)
プログラムの作成を行うためには、解くべき問題をアルゴリズムとして表現することが第1歩である。 アルゴリズムとは何かを例題を用いて解説する。
 
授業の詳細5 9.Pascal文法の初歩(プログラミング言語)
解くべき問題をアルゴリズムとして表現できれば、次はアルゴリズムをプログラミング言語に翻訳する段階になる。 ここではプログラミング言語としてPascalを用いることとし、その文法の考え方について説明する。

10.決定木(教科書1章)決定木とは、ある命令に対し条件分岐してその次の命令を実行するものであり、プログラミングの基本的概念のひとつである。 決定木のプログラミング手法、使用法等について詳しく説明する。
【演習1】決定木に関するプログラミングの演習を行う。

11.テキスト操作(教科書2章)
テキスト操作とは、文書の検索、編集、訂正、加工等に関する処理である。 これを実現するためのプログラミング手法について説明する。
【演習2】テキスト操作に関するプログラミングの演習を行う。

12.ループ(教科書2章)
プログラムの中には入力−実行が繰り返し行われる処理があり、これを実現するのがループである。 ループの概念を述べるとともに、使用例を示す。

13.会話機構作成(教科書2章)
キーワード検索、決定木を組み合わせて人間とコンピュータとが会話できるプログラムの構成について説明する。
【演習3】ループ、会話機構に関するプログラミングの演習を行う。

14.補習・演習
全範囲に関する補習や演習などを行う。

15.期末試験
Pascal文法に関する基本事項、決定木、テキスト操作、ループ、会話機構作成の理解度を測る試験を実施する。
 
授業の詳細6 成績評価

演習、中間試験および期末試験で達成目標への到達度を評価する。
◆C:次の基準をすべて満たす場合
・手元を見ずに問題なく(1分間に英文で何語書けるかという数値によって判定)タイピングすることができる
・Mathematica の試験において 60点(100点満点計算)以上取得する
・プログラミングの試験において 60点(100点満点計算)以上取得する(目安:アルゴリズムを構築することができ、決定木、テキスト操作、ループ、会話機構作成、数値計算、関数、という概念について、それぞれの基礎的なプログラムを書くことができる)
◆B:Cの基準に加え、次の基準についても満たす場合
・プログラミングの試験において 70点(100点満点計算)以上取得する(目安:Cの基準で挙げた概念を複数用いた簡単なプログラムを書くことができる)
◆A:Bの基準に加え、次の基準についても満たす場合
・Mathematicaの試験において 80点(100点満点計算)以上取得する
・プログラミングの試験において 80点(100点満点計算)以上取得する(目安:Cの基準で挙げた概念を複数用いた複雑なプログラムを書くことができる)
◆AA:Aの基準に加え、次の基準についても満たす場合
・タッチタイピングで 35語/分(英文)タイプできる
・Mathematicaの試験において 95点(100点満点計算)以上取得する
・プログラミングの試験において 95点(100点満点計算)以上取得する(目安:Cの基準で挙げた概念を複数用いた複雑で長いプログラムを書くことができる)


◇テキスト
『やさしいコンピュータ科学』,Alan W. Biermann 著, 和田英一監訳(アスキー)

◇参考書
必要に応じて配付する.

◇備 考:なし

◇履修の前提となる必須科目:なし

◇事前の履修が望ましい科目:「コンピュータリテラシー(物質・環境)」
 
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