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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?専門科目(知能)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 材料強度・設計 
担当教員 坂本 東男 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 A109  開講学期 1学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
材料強度設計とは材料の強度を考慮した設計といった意味で、設計の中では最も重要な部分である.知能機械システムの設計基準にかなった材料の選び方、すなわち材料の性質とその限界を理解する.また実際の設計において、これらの知識、情報をどう反映させるか具体例で説明し、損傷の生じにくい、安全で健全な設計の基礎を会得する.

講義の進め方
  
15回の講義の内、10回はテキスtに沿って、講義計画の内容を説明する.残り4回はテキスト以外で設計基準と疲労設計および各種材料強度設計例(自動車、鉄道、航空機)を説明する.その4回の説明に関連して各自のテーマを決めまとめてレポート(A4を2頁以上)として提出する. 最後に全体の理解度を最終試験によって確認する.

達成目標
1) 機械材料の種類、内容を理解し、材料強度に関連する基本事項が把握出来る(講義1-10.).  
2) 各種材料強度設計例から強度に関連する設計の基本が身に付く(講義11-14).  
3) 自分で材料強度に関連した設計のテーマを選び、機械材料、材料強度設計の講義内容を織り交ぜた学習のまとめが出来る.
 
授業の詳細2 講義計画
  
1.破損の事例とその対策 (テキスト以外)  金属材料の破損例として、鉄道、海洋構造物、航空機の事例を取り上げる.いかに設計の段階でこのような破損を防止した考慮が必要かをまず最初に理解する.
2.機械材料と工学 (テキストp1-13)  機械材料として各分野に使用されている材料を、自動車、航空機、鉄道に関して説明する.更に材料の種類として金属、高分子、セラミック、複合材料、電子材料の概要を述べる.
3.原子構造と結合、結晶構造(テキストp15-37)  原子構造、原子間の結合力、周期律表、など原子構造と結合、および空間格子と単位格子、立方晶の結晶面と結晶方向、ちょう密六方格子の結晶面と結晶方向、など結晶構造に関する内容を学ぶ.
4.鉄鋼、工業用合金 (テキストp104-p124)   最も多く使用される鉄鋼材料に関して、製鋼方法、材料の概略、鋳鉄と鋳鋼などを学ぶ.
5 アルミニウム合金、マグネシウム合金、銅合金、チタニウム合金(テキスト124-147)  アルミニウム合金、マグネシウム合金、銅合金、チタニウム合金に関して種類と特性を学ぶ.
6. 材料強度の基礎 (テキスト以外)   機械的性質を勉強する上で必要な、力、応力、歪みの関係を復習する.1年生で履修した固体力学の基礎を簡単に復習する.
7.金属の機械的性質(テキストp148-165)  金属の塑性変形の特性、引張り試験での機械的性質、硬さ試験と引張り強さの関係、衝撃試験など機械的性質の係わる基礎事項を勉強する.
8.金属の破壊と対策 (テキストp168-186)  延性破壊、ぜい性破壊、疲労破壊、クリープ破壊、環境破壊に関する事項を勉強する.き裂進展特性、破壊靭性の概念と応力拡大係数、応力集中にも言及する.

 
授業の詳細3 9.セラミック材料、高分子材(テキストP187-216)  工業材料として、金属材料以外のセラミックス、高分子材料に関してその特性、種類、用途を中心に説明する.
10.複合材料 (テキストp217-227)  最近、航空機などを中心に使用が拡大されている複合材料に関して、性質、種類、製造法などを学ぶ.
11.設計基準と疲労設計(テキスト以外)  各種構造物の設計基準を紹介する.その中で、最も重要な疲労設計について、海洋構造物、航空機、鉄道などの例を主に解説する.
12.材料強度設計例(自動車)(テキスト以外)  自動車の代表例として軽量化の方法、トラック用アルミニウムホイールやブレーキ装置の設計を中心に解説する.
13. 材料強度設計例(鉄道)(テキスト以外)    鉄道の多くは疲労を考慮した設計が重要である.車軸、リニアモーター用台車、フレーキディスクの例で実際の設計について解説する.
14. 材料強度設計例(航空機) (テキスト以外)   航空機の設計では損傷許容設計の考え方が取り入れられている.これに関連する設計の基本的考え方、基準などについて勉強する.
15.最終テスト
 
授業の詳細4 テキスト:
『機械材料学』,平川賢爾他著(朝倉書店)

参 考 書:
『Mechanical Behavior of Materials』,N.E. Dawlling著(PrenticeHall)

成績評価:
小テスト、最終試験、レポートを総合的に下記基準で評価する.  
AA:講義した内容を踏まえて発展問題(力学に関連した内容が中心)が解ける   
A:講義して内容を十分理解した上で機械材料の情報がわかる、また基本問題が解ける  
B:講義した内容を踏まえて、個別テーマのレポートの出来が良好  
C:機械材料や材料強度の基本が理解出来ている

履修上の注意:
1年生の物体と変形と2年生の固体力学1を履修していることが望ましい. 
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