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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?専門科目(知能)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 機械基礎物理学1 
担当教員 百田 佐多生 
対象学年 1年  クラス 学部:専門001 
講義室 A107  開講学期 1学期 
曜日・時限 火2,金2  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
機械を設計・製作する上で、力学は材料の強度や物体の運動を理解する基礎となる重要で不可欠な学問である.この講義では、力学の入門として初学者にも物体の運動の記述の方法や力の概念が理解できるように講義を進めていく.力学の基礎概念を学んでいく中で、単位やベクトル・微分といった数学的なツールも学んでゆく.

講義の進め方
  
前半では、物体の運動を記述するために必要な位置とその時間変化として表現される速度・加速度との関係を学ぶ.後半では、物体の運動や形状に変化を引き起こす原因である力の概念を取り上げる.そして、力と物体の運動との関係が運動方程式として定式化され、これを解くことによって物体の運動を解析できることを理解する.

達成目標
 1.位置・速度・加速度間の関係が理解でき、微分を用いて計算できる.
 2.2次元の運動を直角座標で定式化し、これを解くことができる.
 3.物体に働く力を見いだし、そのつり合いの条件を導き出せる.
 4.力が働いている物体の運動方程式をたてることができる.
 5.簡単な運動方程式を解くことができる.
 
授業の詳細2 講義計画
  

1.序論
 本講義の目的,内容,評価方法について説明する.量の単位や位取りについて学ぶ.

2.座標とベクトル
 位置の表現に必要な座標系について学ぶ.スカラー量とベクトル量の違いを理解し、ベクトルの大きさや、和・差・積と言った計算を学ぶ.

3.速さと速度
 位置と時間の関係を表やグラフで表現し、速度を位置の変化率として導出する.また,通常同じ意味で使っている速さと速度の間に違いがあることを理解する.速度が時間とともに変化するときの平均速度と瞬間速度について学ぶ.

4.速度と加速度
 瞬間速度を微分を用いて求める方法を学ぶ.速度が時間とともに変化しているときには加速度が発生している。この加速度は速度を微分して求められることを学ぶ.

5.一次元の運動
 位置・速度・加速度の間の関係を整理する.物体が直線上を同じ速度で運動する場合と同じ加速度で運動する場合について、物体の位置・速度・加速度が時間とともにどのように変化するのかを定量的に理解する.

6.2次元の運動1
 2次元運動をする物体の運動を記述する.物体を地球上で放り投げたときの運動(放物運動)に注目し、物体の位置、速度、加速度の時間変化を計算で求める.

7.2次元の運動2
 2次元運動をする物体の運動を記述する.物体が一定の速さで回転運動にするときの物体の位置・速度・加速度の時間変化を計算で求める.

8.中間試験

 
授業の詳細3 9.ニュートンの3法則 1
 力の概念を理解する.物体に働いている力がつり合っているときの物体の運動を理解する.物体に働いている力を見いだし、力のつり合うための条件を定式化できるようにする.

10.ニュートンの3法則 2
 ベクトル量である力を直交する方向に分解する方法を学ぶ.物体に働いている力がつり合っていないときの物体の運動を理解する.質量と重量(重さ)は異なる量であることを学ぶ.作用と反作用の関係を理解する.

11.ニュートンの3法則の応用
 自由物体図で物体に働いている力を図示し、物体がどのような運動をするのか予測できるようにする.二つの物体が接しているとき、その接触面では運動を妨げる向きに摩擦力が働いている.この摩擦力が運動に及ぼす影響について学ぶ.

12.運動方程式の解法1
 ニュートンの第2法則を用いて、運動方程式をたてることができる.運動方程式を直線上を運動している物体に適用し、この方程式を用いて物体の位置・速度・加速度の時間変化を求める方法を修得する.

13.運動方程式の解法2
 運動方程式を平面内(2次元)で運動している物体に適用し、この方程式を用いて物体の位置・速度・加速度の時間変化を求める方法を修得する.運動の例として回転運動や放物運動を取り扱う.

14.振動運動
 バネなどの弾性体による物体の運動を学ぶ.力とそれによって生じる変形(変位)の間の関係を表すフックの法則を理解し、弾性体による物体の運動を記述する運動方程式をたてる.これを解くことによって振動の周期などが求められることを学ぶ.

15.期末試験
 
授業の詳細4 ◆テキスト:
『科学者と技術者のための物理学Ia 力学・波動』(学術図書出版社)

◆参 考 書:

◆成績評価:
 13回の講義のうち9回以上を出席し、2回(中間・期末)の試験を受けた学生に対し以下の基準で成績を評価する.
 AA:講義内容をよく理解した上で、より高度な概念や知識を必要とするような問題(例えば運動方程式を微分方程式として解く問題等)が解ける.
 A:講義内容をよく理解した上で、複数の項目を含むような応用問題を解くことができる.
 B:達成目標をクリアしている.
 C:以下の必要最低限の項目が達成されている.1)位置・速度・加速度の関係を理解して簡単な計算ができる.2)力の概念を理解している.3)物体に働く力を見いだし、つり合いの関係式を導き出せる.4)1次元の運動を定式化し、解くことができる.

◆履修上の注意:
 同時に開講される機械基礎物理演習を受講すること.(平成18年度入学生から)
 関数電卓を持参することが望ましい.
 
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