科目名 |
機械基礎物理学2 |
担当教員 |
百田 佐多生 |
対象学年 |
1年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A113 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
月2,木2 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 本講義は、主にエネルギー・運動量に関して理解することを目的とする.エネルギーとは,機械基礎物理1で学んだ物体の運動だけではなく熱や光などが関与する幅広い現象を理解する上で重要な物理量である. 運動量とは、複数の物体が衝突などお互いに力をおよぼし合いながら運動するような場合に重要な物理量である.エネルギーや運動量の総和が不変であること(保存則)を使って,いろいろな現象を理解する.
講義の進め方 前半では、まず仕事を定義した上で計算できるようにする.次に仕事とエネルギーを関係づけ、運動など物体の状態の変化をエネルギーを通して定量的に解析する.後半では運動量を導入して、複数の物体が力をおよぼし合う場合の運動について学ぶ.最後に物体の大きさや形状を考慮に入れた場合の運動について学ぶ.
達成目標 1.物理における仕事の概念を理解し,計算できる. 2.仕事とエネルギーの関係を理解し,力学的エネルギーを計算できる. 3.エネルギー保存則の考え方を用いて、物体の運動に関する問題を解ける. 4.運動量の概念を理解し,計算できる. 5.運動量保存則に基づいて、一次元の衝突運動に関する問題を解ける. |
授業の詳細2 |
講義計画 1.序論 本講義の目的,内容,評価方法について説明する.
2.仕事1 仕事の概念を理解する.仕事を求める公式を具体的な運動に適用する.
3.仕事2 仕事を求める公式を、物体に働く力の大きさや向きが変化する場合に適用する.
4.エネルギー1 運動エネルギー エネルギーの概念を学ぶ.物体にされた仕事と物体が持つエネルギーの関係を理解して,力が働いている物体のエネルギーを計算で求める. 運動エネルギーの公式を具体的な運動に適用する.
5.エネルギー2 位置エネルギーと弾性エネルギー 物体の位置エネルギーを定式化し、具体的な運動に適用する.弾性体が変形することによって内部に貯える弾性エネルギーを定式化し、具体的な運動に適用する.
6.エネルギー保存則 エネルギーは消滅することがなく、形を変えながらも総量は変化しないことを理解する.この保存則を,2種類以上のエネルギーが関与する運動に適用する.
7.物体の運動 いろいろな運動にエネルギー保存則を適用して、運動を解析する.運動方程式を用いて解析した結果と比較する.
8.中間試験 |
授業の詳細3 |
9.運動量と運動量保存則 運動量と力積の概念を理解する.運動量保存則に基づいて、力を及ぼしながら運動する物体の運動を理解する.
10.弾性衝突と非弾性衝突 2つの物体が衝突すると、お互いに力をおよぼし合って衝突の前後で運動に変化が生じる.衝突の前後で運動エネルギーが保存される弾性衝突と保存されない非弾性衝突に分類する.直線上のみ(一次元)で起こる衝突について、式をたてて問題を解けるようにする.
11.二次元の衝突 衝突の前後で速度の向きが変化する二次元の衝突に注目する.このとき、物体の運動をベクトルを用いて定式化し、解くことによって衝突運動を解析する.
12.衝突と質量中心 衝突運動に関してまとめる.複数の物体の質量中心を定義し、計算によって求められるようにする.衝突が質量中心の運動におよぼす影響に関して考察する.
13.回転運動1 大きさや形状を持つ物体の運動を、質量中心の運動とそのまわりの回転運動に分離する.回転運動を円筒座標を用いて表現し、回転の運動方程式を導出する.
14.回転運動2 回転の運動方程式中に現れるトルクと慣性モーメントを定義する.単純な形状の物体について、その慣性モーメントを定義に基づいて計算する.トルクがはたらく物体の回転の運動方程式をたてられるようにする.
15.期末試験
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授業の詳細4 |
◆テキスト: 『科学者と技術者のための物理学Ia 力学・波動』(学術図書出 版社)
◆成績評価: 13回の講義のうち9回以上を出席し、過半数の課題(レポート)を提出することを単位取得の必須条件とする.この条件を満たし、2回(中間・期末)の試験を受けた学生に対し以下の基準で成績を評価する. AA:講義内容をよく理解した上で、より高度な概念や知識を必要とするような問題(例えば回転の運動方程式を解く問題等)が解ける.課題をほぼ完全に解答した. A:講義内容をよく理解した上で、二次元の運動や複数の項目を含むような応用問題を解くことができる.課題をほぼ完全に解答した. B:課題をほぼ全て提出した.達成目標をクリアしている. C:以下の必要最低限の項目が達成されている.1)仕事・エネルギーの概念を理解して、簡単な計算ができる.2)エネルギー保存則に基づいた式がたてられる.3)運動量の概念を理解して、簡単な計算ができる.4)運動量保存則に基づいて、一次元の衝突運動を定式化でき る.
◆履修上の注意: 本講義の単位取得がエネルギー工学1(3年)の受講のための前提条件となっている. 機械基礎物理1を履修していることが望ましい. 関数電卓を持参することが望ましい. |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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