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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?専門科目(物・環)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 地球システム 
担当教員 石本 美智 
対象学年 2年,3年  クラス 学部:専門001 
講義室 B107  開講学期 2学期 
曜日・時限 火4,金4  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
地球で起こる複雑な現象は、いろいろな共通の性質を持つサブシステム(大気、海洋、固体地球、生態系、人類、エネルギー・・・)に分割できる. この講義の目的は、人口問題、エネルギー資源問題と地球温暖化の課題を 実際のシステムを使って、システムの概念とその中のサブシステムの相互作用を理解する. 

講義の進め方(概要)   
講義は、第1部:人口と資源消費(量の時間変化)、第2部:地球温暖化(エネルギーの時間変化)からなる. 各課題で2試験を行う.最初の試験は、講義のなかで重要な概念の理解ができているかどうかを試験する. 試験の次の講義は、学生の答案から、理解されてない概念について解説する.2回目の試験は理解確認のために行う.

達成目標
地球を構成しているサブシステムの基本的な性質(保存則、開放系、フィードバック、安定性)をもとに地球を「システム」として理解し、時間変化を公式化して、未来を予測する.
 
授業の詳細2 講義計画
  
1.概論: システムとスケール
システムの概念を紹介し、システムをサブシステムが相互作用しているものとして捉える. サブシステムの分け方として、時間と空間のスケールについて解説する. システムのなかで 質量とエネルギーの保存則を考える.
キーワード:システム、サブシステム、質量保存則、質量とエネルギーの保存則、流束

2.システムの時間変化@人口増加
システムの時間変化の1例として、人口増加を取り上げる.過去の人口統計を基に、人口増加を指数関数として捉え、未来の人口を予測する.

3.システムの時間変化A資源消費
限りある資源の過去の生産量と推定埋蔵量から、未来の消費量を展望する.

4.システムの時間変化B人口算定曲線
人口増加に伴う、環境変化を考慮した人口予測を行う.

5.人口学 
人類の人口増加要因を考え、現在の人口問題を解説する.

6.試験1-1
システムとスケールの概念と、人口予測問題.

7.試験1-1の解説
試験1 の答案から、学習が不十分を思われる点を強調して、解法を紹介する.

8.試験 1-2
試験1-2は、試験1-1と同じ概念を使う問題から構成されている.

 
授業の詳細3 9.GAIA 入門
地球環境の調節メカニズムを学ぶために、仮想惑星GAIA上のシステムを考える.

10.地球システムとその機能 : システムアプローチ
地球温暖化の問題を考えるために、惑星としての地球の熱収支を考える.システムの定義と構成成分の結合について解説する.システムが、微小変動に対する対応の仕方を考える. 開放系についても考える.
キーワード:放射平衡、アルべド、ステファンーボルツマンの法則、平衡と非平衡、安定と不安定、相互作用、フィードバック、ループ、ガイア、孤立系、システムの安定性、正の結合、負の結合、フィードバック

11.デイジーワールド
  システムの簡単な例として.デイジーだけが生物という特殊な惑星を考える.気温変化のデイジーの生育との係わり合いを考える.

12.気候システム
    地球の気候システムの中で地球温暖化問題を捉えて解説する.

13.試験2-1 地球システムとその機能

14.試験 2-1 の答案から、学習が不十分を思われる点を強調して、解法を紹介する.

15.試験2-2は、試験2-1と同じ概念を使う問題から構成されている. 
 
授業の詳細4 成績評価:
4試験の点数
AA : 95%以上
A : 80-94%
B : 70-79%
C : 60-69%
F : 60% 未満

◇テキスト
なし

参考書:
地球システム科学の基礎 T.E. Graedel, P.J. Crutzen 学会出版センター

◇履修上の注意
備考:指数関数について復習しておくこと.
履修前の受講が望ましい科目:応用数学、基礎物理I, 基礎物理II.
 
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