戻る
タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?専門科目(物・環)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 計測と解析 
担当教員 門馬 義雄 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 C−WS  開講学期 1学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的:
計測は科学技術の基礎で、科学や工学技術の進歩には常に新しい計測技術がある。測定したデータには対象を問わず、必ず「ばらつき」が生じる.
このような誤差を含んだ数値データの信頼性や不確かさを統計的に取り扱う数学的手法と計測の物理的意味,データの解析と評価する技法を
習得するのが本講義の目的である。

講義概要:
講義の前半では,測定の対象となる物理量の定義とトレーサビリティ、単位系を学び、平均値と誤差の基準となる標準偏差、分散、誤差の伝搬、
および確率密度関数と累積確率密度関数を学ぶ.河川の汚染状況と人口などの2セットのデータを解析処理する2変量解析では,両者の相関性
を示す散布図と相関係数、最小二乗法を使った回帰分析の基礎理論を例を使って解説する.各講義の後半に演習を行いレポートを提出する。
次に、電圧、電磁波、時間、温度、質量、圧力、電位などの基本的な物理量を測定するためのセンサの種類と方法など計測工学の基礎を学ぶ。
後半では、ワークステーション室でコンピュータを使って、実際の数値データ例について、前半で修得した統計的手法を実習する。


達成目標:
1 データの平均値や標準偏差値などの基本統計量の算出ができる
2 データから確率密度関数と累積確率密度関数が書け,物理的意味を理解する
3 相関係数が算出でき,散布図との関係が理解できる
4 最小二乗法を使って回帰直線を算出できる
5 Microsoft Excel を使って、基本的な統計解析の技法を適用できる
6  Microsoft Excel を使って統計的仮説検定と単回帰分析が行える

 
授業の詳細2 講義計画:
1 講義内容と目的の紹介および計測体系。
   本科目の講義内容の概要と目的を紹介し,計測と解析の基礎となる国際単位系(SI),計測用語と物理的意味を学ぶ.
2 測定値の統計解析1
   測定値にあるばらつきを統計的に処理し解析する手法を学ぶ.平均値,標準偏差,分散を求める数学的手法と得られた
値の物理的意味を解説する.例題を使った演習を行う.
3 測定値の統計解析2
   有効数字と誤差の伝搬の基礎を学び演習を行う.
4 測定値の統計解析3
   確率密度関数と累積確率密度関数の求め方と関数の意味する内容を習得し,演習を行う.
5 2変量解析1
   2変量の関係を示す散布図の書き方と相関係数の求め方,および散布図と相関係数の数学的・物理的意味を習得し,演習を行う.
6 2変量解析2
   2変量の回帰関係を学習し,最小二乗法を使った回帰直線の求め方と実際を学ぶ.例題を使って演習を行う.
7 物理量の測定法
   前半で修得した統計的手法の復習を行い,電圧,電磁波,時間,温度,質量,圧力,電位などを測定するための
センサの種類と方法を学ぶ.
8 中間試験
9 コンピュータを使った計測データの処理と解析1
   統計的方法と基本概念の復習,表操作コンピュータ・ソフトウェア(Excel) における分析ツールの使い方を学ぶ.
10 コンピュータを使った計測データの処理と解析2
基本統計量の算出とヒストグラム作成法を実習する.
11 コンピュータを使った計測データの処理と解析3
統計的仮説検定と区間推定の基礎理論と実例を学ぶ.
12 コンピュータを使った計測データの処理と解析4
相関・回帰分析のためのツールの使い方を習得する.
13 コンピュータを使った計測データの処理と解析5
2次元データの実例について,相関係数を算出し,回帰分析を行い,回帰直線とデータ,残差のプロットなどのグラフを吟味する.
14 環境計測
   環境計量の概要とそのデータの統計的取り扱い技法を学ぶ.
15 コンピュータを使った計測データの処理と解析6
    総合演習課題に取り組む.
 
授業の詳細3 成績評価
 前半は演習とケポート、中間試験を行う。後半は3回の課題に対する報告書で評価する。

AA: すべての演習課題と中間試験について、90点以上の成績を収めた場合
A:  すべての演習課題と中間試験について、80点以上の成績を収めた場合
B:  ほとんどすべての演習課題と中間試験について、70点以上の成績を収めた場合
C:  ほとんとどすべての演習課題と中間試験について、60点以上の成績を収めた場合
F:  すべての演習課題と中間試験について、50点未満の成績を収めた場合

前半試験40点,前半の演習とレポート10点,後半の演習レポート50点,合計100点.60点以上を合格とする.
履修上の注意:関数つき卓上計算器,方眼紙,片対数(4桁)方眼紙,定規を持参すること.

その他
テキスト:森口繁一著、(『統計的方法』日本規格協会(1989),ISBN4-542-50222-8,¥1,600
     嶋貫・大塚著「実験データ処理に使うExcel活用法」、カットシステム、ISBN783-092-8
参考書:
1) 『パソコン統計的手法』草場郁郎著(日科学技術連盟,1998),ISBN4-8171-0307-8,¥2,800
2) 『計測工学入門』中村邦雄著(森北出版,1994),ISBN 4-627-66290-4,¥2,600
3) 『はじめての計測工学』南茂夫,木村一郎,荒木勉共著(講談社サイエンティフィッ ク,2000),ISBN 4-06-153954-X,¥3,000

レポートはA4サイズとし、所定のフォーマットで左上をステイプラーでとめること.


備 考:
履修前の受講が望ましい科目:数学2,基礎数学2,線形代数学2,応用数学(物質・環境)
 
授業の詳細4  
授業の詳細5  
授業の詳細6  
授業の詳細7  
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


Copyright (c) 2006 NTT DATA KYUSHU CORPORATION. All Rights Reserved.