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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?専門科目(物・環)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 有機化学 
担当教員 細川 隆弘 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 B106  開講学期 1学期 
曜日・時限 火1,金1  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
有機化合物とは,炭素原子に水素,ハロゲン,酸素,窒素,硫黄等の原子団(官能基)が結合している化合物群である.本講義では,「官能基」と言われるこの構造部分の化学的特性を学ぶ.また,種々の有機反応および有機化合物の合成法を系統的に習得する.さらに,生命現象の理解につながる有機化学の基礎を学習する.

講義の進め方
  
マクマリー著「有機化学概説」(下記)を教科書として用い,官能基の化学的特性の理解に必要なキーワードの習得を中心にする.毎回の講義で演習問題を課し,基礎的知識の理解を深める.なお,本講義は「有機化学序論」の講義と連携している.

達成目標
1. 有機化合物の立体化学について理解する.
2. ハロゲン化アルキルの反応からSN2,SN1,E1,E2反応について理解する,
3. アルコール,フェノール,エーテル,カルボン酸,アミン官能基の特質を理解する
4. カルボニル基の反応を通して有機反応の仕組みを理解する.  
授業の詳細2 講義計画

1. 炭化水素化合物の化学
アルカン,アルケン,アルキンと総称される炭素と水素原子のみから構成される化学物群の特性を学ぶ.

2〜3. 立体化学
生体機能を学ぶためには有機化合物の立体化学の知識を必要とする.立体化学の基礎的事項であるキラリティー,光学活性,光学異性体,ジアステレオマーなどを習得する.

4〜6. ハロゲン化アルキルの化学
炭素原子に臭素 (Br) や塩素 (Cl) 等のハロゲン原子が結合している分子をハロゲン化アルキルと呼ぶ.このハロゲン原子を脱離させる反応と他の官能基に置換する反応について学習する.

7〜8. 酸素原子を含む有機化合物
アルコール,エーテル,フェノールは天然に広く存在し,工業的,薬学的用途が多い.これらの化合物の性質と合成法について学習する.

9. 演習
これまでの授業で学んだことを演習問題を用いて復習する

10. 中間試験

11〜12. カルボニル基への求核付加反応
カルボニル基 (C=O) を持つ化合物はアルデヒドやケトン等と呼ばれる.有機反応において最も重要な官能基であるカルボニル基の特性と求核剤の付加反応を概説する. 
授業の詳細3 13〜14. カルボニル化合物の縮合反応
カルボニル基の隣の炭素に結合している水素原子は解離しやすい.このことによりカルボニル化合物は,アルドール反応,Claisen反応,Diekmann反応,Michael反応などが行える.これらの一連の基本反応を学ぶ.

15〜16. カルボン酸とその誘導体
カルボン酸 (RCOOH ) 誘導体とは,アシル基 (RCO-) がハロゲン,窒素,硫黄等の陰性原子と結合したカルボニル化合物である.これら陰性原子の存在により引き起こされる,求核アシル置換反応について学ぶ.また,カルボン酸とその誘導体の相互変換反応について学習する.

17〜18. 窒素原子を含む有機化合物
アミンと呼ばれる化合物はアンモニア(NH3)の誘導体と言える.抗マラリヤ剤(キニーネ)や鎮痛剤(モルヒネ)として芳香族アミン化合物は用
いられている.ここでは,アミン化合物の一般的性質と合成法を学ぶ.

19. 演習
これまでの授業で学んだことを演習問題を用いて復習する

20. 定期試験 
授業の詳細4 成績評価
演習問題の宿題を10回以上提出した受講者に対して2回の試験結果で判定する.
◆ AA. 試験における正解率が90%
◆ A. 試験における正解率が80%
◆ B. 試験における正解率が70%
◆ C. 試験における正解率が60%


◇テキスト:
クマリー著「有機化学概説第5版」,伊東椒・児玉三明訳,東京化学同人

◇参考書:
クマリー著「有機化学(上),(中),(下)」,伊東椒・児玉三明訳,東京化学同人

◇履修上の注意:
「有機化学序論」の単位取得者あるいは同等の学力を有する者を受講対象者とする.

◇備考:
補助教材としてHGS分子模型を使用する..

◇履修前の受講が望ましい科目:
「有機化学序論」
 
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