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タイトル「2008年度シラバス」、フォルダ「2008年度シラバス?専門科目(物・環)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 細胞生物学 
担当教員 大濱 武 
対象学年 1年  クラス 学部:専門001 
講義室 B104  開講学期 2学期 
曜日・時限 火2,金2  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 義の目的

生物学を高校で十分履修していない学生に対し、本学において開講されている生物科学に関連する諸科目を聴講するに必要な生物学の基礎を与えることを目標とし、細胞の構成物質、細胞の構造と機能、細胞の増殖と遺伝に特に重点を置いて講義する.個々の生物現象や用語を暗記するのではなく,相互にどのように連関しているのかの理解に重点を置く.そのため,進化の視点を取り入れた講義内容とする.

講義の進め方

講義内容に関連する事項をまとめたプリントをその都度配布する.

達成目標

分子遺伝学や生化学などの受講のために基礎に必要な基礎知識の修得と,大学生向けの生物専門書の自習が可能な程度の基礎学力と生物的なセンスの修得を目標とする
 
授業の詳細2 1.細胞の発見と細胞説の確立

細胞の構成元素、無機構成物質の水と塩類、有機構成物質のタンパク質、脂肪、炭水化物、核酸などについて、それぞれの役割と化学的性質を概説する.

2.化学進化と生命の誕生

生命体が存在しなかった地球上に、いかにして無生物から生命が誕生したと考えられているのかを概説する.化学進化の概説.

3.原核生物の細胞構造

DNAの形状、細胞膜、細胞壁などについて概説する.

4.真核生物の細胞構造

オルガネラの構造と機能、核膜の存在などを原核生物と比較しながら、その特徴と機能について概説する.

5.原核生物の誕生と真核生物の誕生

どのような道筋で原核生物から真核生物が誕生したのか、細胞共生説について概説する.その上で,原核生物と真核生物,オルガネラ,ウイルス,利己的な遺伝的因子の違いと相互の関係をまとめる.

6.五界説に基づいた生物分類

細胞共生説を基にした現代の生物分類について概説する.真核生物で起こった,3次共生による生物進化について解説する.

7.単細胞生物と多細胞生物

単細胞生物と多細胞生物を比較し、その相違点と共通点を講述する.多細胞生物の多核起源説と群体起源説について概説する.

8.光合成による大気組成の変化
地球の大気組成の変化と真核生物の成立がどのように関連しているかについて考察する.

授業の詳細3 9.細胞分裂

体細胞分裂と減数分裂の違いを詳述する.また、減数分裂の進化,多様性獲得における意義についても考察する.

10.細胞の寿命

真核細胞の分裂回数の限界について、DNA の物理的形状と関連付けて概説する.

11.世代交替と核相交代

藻類やコケ、動物を例にあげながら、いつ世代交代と核相交代が起きるのかを説明する.それぞれの期間の長さと,体制の複雑さとの関連についても考察する.

12.突然変異と分子進化

古典的な進化論と現代の分子進化論を比較検討する.

13.遺伝子の概念とメンデル遺伝

減数分裂時における染色体の動きを理解することで、メンデル遺伝を理解する.非メンデル遺伝であるオルガネラの遺伝についても解説する.

14.トッピクス 1

最近の生物関連のトッピクスについて紹介する.

15. トッピクス 2
最近の生物関連のトッピクスについて紹介する. 
授業の詳細3 テキスト:
使用しない.資料となるプリントを配布する.

 
授業の詳細4 エッセンシャル細胞生物学 (南江堂)8000円. 細胞の分子生物学(ニュートンプレス)28000円,Essential cell biology (Garland Science) 約8000円(為替レートにより変動します)

成績評価:
筆記試験の結果(95%),課題レポートの評価(5%)
AA:高校レベルの生物学を完全に理解できており,生物の機能を進化的な視点で考える事ができる.またメンデル遺伝と分子遺伝の関係を理解できている.
A:高校レベルの生物学を十分に理解できており,生物の機能を進化的な視点で考える事ができる.またメンデル遺伝と遺伝子の関係について十分に理解ができている.
B:高校レベルの生物学を理解しており,メンデル遺伝の基礎も理解できている.
C:高校レベルの生物学がほぼ理解できる.真核生物と原核生物の違いが理解できている.
F:上記以外

備考:
エッセンシャル細胞生物学,細胞の分子生物学は分子遺伝学の参考図書としても使えます.
 
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