科目名 |
起業マーケティング |
担当教員 |
冨澤 治 |
対象学年 |
1年,2年,3年 |
クラス |
院:専門001 |
講義室 |
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開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
時間外 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
【授業の目的】 「マーケティングとは何か」の基礎一般理論を学習すると同時に新事業創造のプロセスにおけるマーケティング活動の位置づけを理解する。
【授業の進め方】 前半(授業計画1〜8)は、マーケティングの歴史、定義、重要性や役割と現在までの変遷、将来の展望と起業の関係の一般論を講義し、後半(授業計画9〜16)は、ハイテクベンチャーの経営に関連する具体的な技術マーケッティング,価値創造について講義を行う。
【授業の概要】 マーケティングとは,顧客のニーズと欲求を見極め,自社が最大限の力を発揮できる標的市場を特定し,その市場に最もふさわしい製品,サービス,そしてプログラムを設計する事業活動のことである. その意味で,経営とは基本的にはマーケティングを行うことであって,マーケティングを企業の一機能と考えず,企業活動の全部を包括的に見ることだと言える.マーケティング4P(製品政策、価格政策、販売経路政策、販売促進政策)の手法を新しい競争ルールの下で再考することからスタートし、大企業の新規事業担当者や起業家にとって最適な目標市場を導き出し利益を上げる為に消費者の行動分析、競争分析、企業の経営資源分析等を考察する。 |
授業の詳細2 |
【授業計画】 1. マーケティングとは何か? マーケティングのコアコンセプトであるニーズ(Need)、ウオント(Want)、製品(Product), 価値(Value)満足(Satisfaction)取引等のマーケティングの基礎知識を学ぶ。マーケティングとは何か、市場とは何か、製品と製品ライフサイクル、シェアーと価格、新製品開発、等の定義を知る。
2. 戦略計画とマーケティング・プロセス 企業の使命,それを支える目的,事業ポートフォリオ,及び各機能レベルでの戦略からなる戦略計画の概要について解説する.引き続き顧客のための価値創造と価値提供プロセスとしてのマーケティングプロセスを学ぶ.
3. 消費者市場と購買行動 消費者行動のモデル,消費者の購買行動に影響を及ぼす要因,購買者の意思決定プロセスについて論じる.
4.生産財市場と企業の購買行動 生産財に対する企業の購買行動に影響を及ぼす要因、購買者の意思決定プロセスについて論じる。
5. 標的市場とポジショニング ターゲットマーケティングの主要な段階としての市場の細分化,標的市場の設定,市場ポジショニングについて述べる.
6. 製品戦略 市場細分化と標的市場の選定、製品ポジショニング、新製品の開発、製品戦略、製品ライフサイクル、ブランド戦略、変化への対応を分析し、現代の企業経営におけるマーケティングは何かを学ぶ。
7. 価格競争戦略 企業競争に勝つための価格の決定上限、下限、価格設定のための要因、価格設定手法、起業に重要な新製品の価格設定、成長期の価格設定、効果的な価格設定を学ぶ。
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授業の詳細3 |
8. 流通チャネルと物流マネージメント 流通チャネルの役目、機能からはじめ、垂直的マーケッティングシステム,水平的マーケティングシステム等の流通チャネルの課題を論ずる.
9. コミュニケーション戦略 消費者と生産者を結び付ける広告、販促、広報のあり方、プッシュ・プルの対比分析、マス・マーケティングとワン・トゥ・ワン・マーケティングの課題を議論する。
10. カスタマー・ロイヤルティ経営 新規顧客獲得に加えて、既存の顧客を保持し、ロイヤルティの高い顧客を増やすことが大事になってきた。ここではサービス企業のマーケティング戦略の観点からカスタマー・ロイヤルティの課題を議論する。
11. 技術とマーケティング ハイテク企業における技術とマーケティングの関わりについて特にその境界領域の扱いを論ずる.潜在的或いは顕在する顧客ニーズに対して企業が如何に対応すべきか実例に基づいた議論を行う.
12. プロダクト・マネージメントとMRD (Marketing Requirement Document) 戦略的マーケッテイング活動のアウトプットは市場が何を求めているかを明確に定義したMRD (Marketing Requirement Document)を創造することにある。これは開発部門に対する指示であると同時に事業化の基本的なシナリオを示すものでもある。ここではMRDとは何かを解説するとともにその役割を担うプロダクト・マネージメントについて述べる.
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授業の詳細4 |
13. ハイテクマーケティングの課題 テクノロジーライフサイクルに焦点を当て,ハイテク・マーケティングモデルについて議論する.また具体例としてマイクロコントローラ事業におけるマーケティング活動例を解説する。マイクロコントローラは部品として位置づけられる半導体製品(ハードウエア)であるが顧客がその上でソフト開発を行うという点で単なる部品ビジネスとして扱うことができずソリューション提供型マーケティングが要求される。
14. ソリューション提案型ビジネス 顧客の持つ課題に対して解決策を提案する形のビジネス手法が重要でありこのソリューション提案型ビジネスの考え方についていくつかの例をとって解説する.
15. ネットワークの時代(センス&レスポンスへのパラダイムシフト) ITの進歩はメインフレームによる集中的データ処理の時代、PCによる分散処理の時代と現在のネットワーク接続されたコンピュータの時代の3つの時代に分けられる。このネットワーク時代では顧客のニーズをセンスしこれにフレキシブルにレスポンスすることが重要である。現在のハイテクビジネス環境として考えざるを得ないネットワーク時代における顧客との関係と価値創造の課題について議論する。
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授業の詳細5 |
成績評価: @出席、 A講義中での討論参加、Bレポートの3点を合わせた総合得点で成績評価を行う。 AA: 90点以上 A: 80点以上−90点未満 B: 70点以上−80点未満 C: 60点以上−70点未満 F: 60点未満
テキスト: 教材を当日配布 参考書: コトラー 「コトラーのマーケティング入門」ピアソン・エデュケーション、1999年 |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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