科目名 |
人文科学特別講義1 |
担当教員 |
赤澤 威 |
対象学年 |
1年 |
クラス |
学部:人社001 |
講義室 |
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開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
時間外 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
1 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
人類史運命の分かれ目: 旧人ネアンデルタールと新人ホモ・サピエンスの交替劇 講義内容の紹介
ヒトの進化と交替劇 700万年前、アフリカの地でチンパンジーの祖先と分かれて歩きはじめたわれわれの 祖先だが、その後の体つきや生活ぶりを知れば知るほどに、死に絶えることもなくよ くぞ生き抜いてきたものだと驚くばかりである。 ところで、ヒトの進化の歩みは決して一本道ではなく枝分かれの繰り返しであった。 その枝分かれの道筋には、消えていく役回りを演じる旧人と新時代を切り拓く役を演 じる新人とが常に登場している。枝分かれとは、旧人と新人の交替劇というわけであ る。その繰り返されてきた交替劇の最後、言い替えれば、直近の交替劇の舞台に登場 するのが、旧人として消えて行くネアンデルタールと今日の地球世界の幕開けを演出 した新人ホモ・サピエンスである。とすれば、われわれ現代の地球人は次なる交替劇 に向かって、その渦中に身をおいていることになる。
ネアンデルタール人と新人ホモ・サピエンスの交替劇 ネアンデルタールは、新人に到る系統と50万年以上前に枝分かれした後、ヨーロッ パの地で独自の進化を遂げ、約20万年前に生まれた化石人類である。一方の新人はア フリカの地で誕生した後、10万年前からアウト・オブ・アフリカ(出アフリカ)と称さ れる移住拡散を繰り返し、その一波はヨーロッパ大陸にもおよび、その地で登場する のが新人の祖先の代名詞ともなっているクロマニョンである。さて、入植者クロマニョ ンと先住民ネアンデルタールとの間にどのような事態が生じたか、その場面のいくつ かを想像してみる。 出会った両者の間に友好的な関係が芽生え、そのうち混血児が誕生することになっ たか、それとも、見て見ぬふりしたか、敢えて無視する態度をとったか、それとも、 やはりその存在が気がかりで、軋轢が生まれ、争いに至り、一方が、といってもそれ はクロマニョンの側にもっぱら責任を押しつけることになるが、相手方を威嚇、圧倒、 そして隷属あるいは殺戮することになったか。両者の関係は遭遇して以来時代ととも に変化したことだろうが、結末はクロマニョンの側に軍配が上がり、ネアンデルター ルは次第に消滅して行き、絶滅した。 |
授業の詳細2 |
交替劇研究の目指す先 我々がどのような歩みを経て今日に至ったのか、それについては、ともすれば“い つ”、“どこで”、“何があったのか”といった考古学上の事件に目を奪われがちである。 ところが、これまでの歩みは、これからの歩みをデザインするための鏡になると、そ う考える人は、事件を知ると、その原因に思いをはせる。ネアンデルタールと新人の 交替劇はいったい何が原因で起こったのか、何が両者の命運を分けたのか、その真相 のなかに21世紀地球人類の行く末を考えるためのヒントが隠されているに相違ない。 |
授業の詳細3 |
講義日程 平成21年9月16、17日
成績の評価 講義中に詳細を指示するがレポートによる。 |
授業の詳細4 |
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授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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