科目名 |
応用数学 |
担当教員 |
楠川 量啓,両角 仁夫 |
対象学年 |
1年,2年 |
クラス |
院:専門001 |
講義室 |
A112 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
火2,金2 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
|
備考 |
|
授業の詳細1 |
授業の目的 知能機械システム工学のより高度な専門を大学院で学ぶ際,あるいは社会に出て製品の開発等における種々の問題を解決していく場合に,実際の現象の数学的取り扱うことが必要となる。この科目では,学部初級年次において学んだ数学の応用コースとして,工学的諸問題を解決するのに必要となる数学的思考と線形代数学およびベクトル解析における計算技術を習得することを目的とする。
|
授業の詳細2 |
授業の進め方 ベクトル解析に関する授業では,まず多変数の微分や積分に関する復習を行い,その予備知識を整理する。次に「場」という概念を十分理解してもらい,数学的に記述されるスカラーやベクトルの場と,流れなど実際の現象との関係がイメージできるように解説していく。 線形代数に関する授業では,まずは行列の演算や諸性質,行列式の定義と基本的な性質を復習するとともに,連立一次方程式の解法への応用について説明する。さらに、線形変換と固有値・固有ベクトルについて、工学的な問題を例示しながら解説する。 授業内容の区切りごとに演習問題をレポートとして課し,これを解くことでさらに理解を深めてもらう。
|
授業の詳細3 |
達成目標 ベクトル解析: 1a.偏微分に関する簡単な計算ができる。(偏導関数,曲面の接平面など) 1b.重積分の簡単な計算ができる。(積分順序変更,立体の体積など) 2a.ベクトルの内積,外積に関する計算ができる。 2b.勾配,発散,回転など場の微分演算の意味を理解し簡単な計算ができる。 3a.スカラー場あるいはベクトル場の線積分に関する計算ができる。 3b.スカラーあるいはベクトル場の面積分に関する計算ができる。 線形代数: 1.行列の演算ができる。(加法,スカラー倍,乗法) 2.行列式の基本的な性質を理解し,簡単な計算ができる。 3.連立一次方程式を行列表現し,解を求めることができる。 4.線形変換に関する計算ができる。 5.固有値,固有ベクトルを求めることができ,行列の対角化ができる。
|
授業の詳細4 |
授業計画
線形代数 1.行列の演算 行列の加法,スカラー倍,積といった演算を復習するとともに,正方行列,正則行列,転置行列,逆行列,三角行列などの基本的な性質を理解していく。 2.行列式 正方行列に対する行列式を定義し,行列式の基本的な性質を説明する。次に,行列式を余因子により展開することで,逆行列の具体的な表示法を導出する。 3.連立一次方程式 まず,連立一次方程式の行列表現(拡大係数行列)を説明した後に,行列の基本変形を用いて連立一次方程式の解を求める掃き出し法について解説する。さらに,連立一次方程式が解をもつための必要十分条件や解の自由度についての定理を説明する。 4〜5.線形変換 線形変換の概念について述べ,線形変換の表現行列,逆変換と正則な線形変換について説明する。線形変換の重要性を理解するため,ある図形がどのような図形に変換されるかを視覚的に説明する。さらに,線形写像の基礎とその性質についても解説する。 7.固有値・固有ベクトル 固有値と固有ベクトルの定義について講義し,固有方程式から固有値・固有ベクトルの求め方を説明する。さらに,行列の対角化とその応用についても解説する。 8.試験 |
授業の詳細5 |
授業計画
ベクトル解析 8.多変数関数の微分 これまでに学んできた微分積分学に関しての復習をする。ここでは多変数関数における偏微分と全微分の意味を幾何学的に理解し,曲面に接する平面の方程式などを導けるようにする。 9.多変数関数の積分 これまでに学んできた微分積分学に関しての復習をする。特に1変数の積分を拡張して重積分を導入しその意味を十分に理解する。また積分順序を変更する,ある立体の体積を求めるなど具体的計算ができるようにする。 10.ベクトル代数:ベクトルとスカラーの違いについて述べ、ベクトルの和、スカラー積およびベクトル積など簡単なベクトルの代数演算について説明する。 11〜12.場の概念と場の微分:空間内にスカラーあるいはベクトルが分布する場の概念について解説するとともに、場の微分に用いられる演算子の意味と役割について講義する。また場の微分に関するいくつかの公式を導出し,それらの公式と物理的意味との関係について考える. 13〜14.場の積分と積分定理:ベクトル解析における重要事項である体積分、面積分および線積分の概念を説明する.また,ベクトル場およびスカラー場における体積分と面積分の関係を表すガウスの定理およびグリーンの定理,あるいは線積分と面積分の関係を表すストークスの定理について説明する. 15.期末試験:本講義の達成目標が満足されているかの試験を行う. |
授業の詳細6 |
成績評価: ベクトル解析 提出された課題レポートおよび期末試験の結果に基づき以下の基準で評価する。 AA:課題,試験問題がほぼ完全解答できる。 A:ベクトル解析では達成目標の1〜3に関する問題が解答できる。 B:ベクトル解析では達成目標の1〜2に関する問題が解答できる。 C:ベクトル解析ではベクトルの達成目標2a,2bに関する問題が解答できる。 線形代数 提出された課題レポートおよび期末試験の結果に基づき以下の基準で評価する. AA:課題,試験問題がほぼ完全解答できる。 A:線形代数では達成目標の1〜4に関する問題が解答できる。 B:線形代数では達成目標の1〜3に関する問題が解答できる。 C:線形代数では達成目標の1〜2に関する問題が解答できる |
授業の詳細7 |
テキスト: 基礎解析学コース『ベクトル解析』矢野健太郎,石原繁共編(裳華房,1994,1995)ISBN 4-7853-1094-4(ベクトル解析) ,\1300. 数学基礎コース=C1『基本 線形代数』坂田?,曽布川拓也共著(サイエンス社,2005)ISBN 4-7819-1106-4(線形代数),\1600.
|
授業の詳細8 |
|
授業の詳細9 |
|
授業の詳細10 |
|