戻る
タイトル「2009年度シラバス」、フォルダ「2009年度シラバス?知能機械システム工学科専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 工学モデル論 
担当教員 井上 喜雄 
対象学年 3年  クラス 学部:専門001 
講義室 A113  開講学期 1学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
機械の設計や生産を行う時,解決すべき課題に直面した場合には、対象となる現象を十分理解し,効果的な解決策を考える必要がある.ここでは,問題ごとに適切な理論や手法を探し,対象を数学モデルに置き換えて現象を定量的に評価することにより解決策を提案するプロセスについて学習し,その基本的な考え方を理解することを目的とする.

これまで学習した科目の多くは,原理や考え方,解き方などを学習した後,それら使って問題を解くことが多かったが,ここでは,課題が与えられたときに,その課題に適した理論や手法を探して,現象を適切な数学モデルに置き換えて現象を定量的に評価し,解決策を提案するプロセスを学習する.すなわち問題解決能力の育成が基本的な目的である.また,適切な手法を選択する場合の予備知識として,理論解析と数値解析の役割,境界条件などに関する考え方,機械系の数値解析法でよく用いられる有限要素法の考え方などについて理解する.


講義の進め方
  
実際の機械システムの設計や生産において,問題解決がどのようなプロセスで行われているかを紹介した後,理論解析や数値解析の役割について示す.固体力学に関連する具体的な課題,固体力学と機械力学の両者が関連する課題をいくつかとりあげ,演習をまじえながら,固体力学や機械力学の分野の教科書から適切な理論や解き方を探し,現象を定量的に表現するプロセス,さらにそれを用いて課題を解決するプロセスを学習する.課題を検討するための予備知識として,境界条件や,機械系の数値解析法でよく用いられる有限要素法の考え方について学習する.
 
授業の詳細2 達成目標

1.理論解析と数値解析の役割,境界条件の重要性を理解する. 
2.有限要素法の考え方が理解できる.
3.固体力学に関する課題が与えられた場合に,その課題を解くために適した理論,手法を選択することができ,選択した理論,手法で現象を定量的に表現することができる. 
4.固体力学と機械力学が混在する課題が与えられた場合に,その課題を解くために適した理論,手法を選択することができ,選択した理論,手法で現象を定量的に表現することができる. 
5.課題について,解決策を提案することができる.

 
授業の詳細3 講義計画
  
1〜2. 実際の機械システムにおける課題解決プロセス例
実際の機械システムを開発・設計する際に,あるいは製作後の試運転時などに、どのような問題に直面するか,また,それらの問題をどのように解決するかについて,機械力学や固体力学に関係した分野の具体例で解説する.

3〜5. 理論解析と数値解析の役割,有限要素法の考え方
問題を解決するためには、問題を数学モデルで表現して(モデリング)現象を理解し,各パラメータが現象にどのように影響するかを知ることが有効であることを学ぶ.また、モデリングには,理論解析を用いる場合や数値解析を用いる場合などがあり,問題の種類や段階によって適切な方法を選択することが有効であることを学ぶ.数値解析については,有限要素法の考え方を学ぶ.演習を含む.

6〜9.課題1(固体力学によるモデリングおよび境界条件)
固体力学のみを用いて解決可能な簡単な課題について,固体力学の本の必要な部分を参照して,理論によるモデル化を行い,課題解決を試みる.このなかで断面形状や境界条件により結果が大きくことなることを体感する.

 
授業の詳細4 10〜14.課題2,3(機械力学,固体力学によるモデリング)
機械力学と固体力学に関する理論を用いたモデル化が必要な課題について検討する.問題を解決する方法として,いろいろな選択肢がある場合があることを学ぶ.演習を含む.課題としては,構造物や自動車のサスペンションなどをとりあげる.

15.定期試験
 
授業の詳細5 テキスト:

固体力学分野,機械力学分野の教科書であれば.何でもよい.例えば,1年次の物体の変形,機械の運動などで使用した教科書.


成績評価:

定期試験,演習,小レポートを総合して成績評価を行なう.演習・小レポートの評価については,内容が基本であるが,積極性や努力についても評価する.

AA:すべての達成目標について,その本質を理解するとともに,課題に柔軟に対応することができる.
A:すべての達成目標について,授業で学習したことに,おおむね対応できる.あるいは、達成目標の大半について本質を理解した対応ができる.
B:達成目標のうちの大半について,その基本部分に対応できる..
C:達成目標の最小必要限に対応できるとともに,演習,小レポートでの努力が認められる.

 
授業の詳細6  
授業の詳細7  
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


Copyright (c) 2006 NTT DATA KYUSHU CORPORATION. All Rights Reserved.