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タイトル「2009年度シラバス」、フォルダ「2009年度シラバス?知能機械システム工学科専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 知能機械システムデザイン1 
担当教員 楠川 量啓 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 A109  開講学期 1学期 
曜日・時限 月4,木4  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 授業の目的
一見複雑な機械に見える自動車やロボットも,分解していくと最後は一個一個の部品の集まりであることがわかる.非常にたくさんの部品により種々の機械が組み立てられているが,これら部品の中には同じような部品が共通に使われていることが多い.ものづくりのための設計において,できる限り共通の部品を用いることは非常に重要な考え方である.本授業では,種々の機械に共通的に使用される部品や機構(機械要素)について,その働きや設計の方法について基本的な知識を習得してもらうことを目的とする.
 
授業の詳細2 授業の進め方
まず,機械を設計するにあたり,重要となる標準化の考え方や寸法・形状の精度と公差について理解してもらう.その後実際の具体的機械要素について基本的はたらきや簡単な設計計算などを解説する.各講義において,簡単な演習を行い,理解の助けとする.また,中間と期末,2回の試験を実施し,到達度を確認する.
 
授業の詳細3 達成目標
1.機械を設計するのに必要な,精度や公差などについて基本的な事柄を理解する.
2.部品を結合するのに用いられる機械要素の種類と働きを理解し,なかでも重要なねじについては基本的な強度計算ができるようにする.
3.回転運動や動力を伝達する機械要素の種類と働きを理解し,なかでも重要な歯車とベルト伝導装置については基本的計算に習熟する.
4.他の機械要素の動きを制御する機械要素の種類と働きを理解する.また,簡単なリンク機構やカムなど運動する機械要素の速度・加速度を理解する.
 
授業の詳細4 授業計画
1.講義の概要説明
本講義の全体的説明を行なう.標準化,機械の設計に対する基本的考え方を説明する.また,強度計算に必要な許容応力に関する内容を復習する.
2.精度とはめあい
機械の精度について,寸法精度,はめあいおよび公差について解説する.また幾何学的精度や表面粗さについても述べ,これらが機械の精度,寿命および互換性などにおよぼす影響について解説する.
3.ねじT
まずねじの諸元について,ピッチとリード各種寸法の基礎になる径の種類と定義を述べる.続いてねじの分類を行い,締め付けに関するねじの力学について説明する.
4.ねじU
三角ねじを例として,締め付け力と締め付けトルクの関係の例題を演習する.さらに締め付け力の計算からねじの効率を考える.ねじの設計計算法についても述べ,簡単な例題を通じて演習を行なう.
5.軸受け・歯車T
回転軸を支える重要な機械要素である軸受けの分類と選定方法について解説する.またそのような回転運動を伝達する要素の一つとしてまず歯車を取り上げ,速度比一定の伝達方式を述べる.
5.歯車U
最も代表的な歯車歯形であるインボリュート曲線と歯車各部の名称について説明する.その後,歯車計算の基になるモジュールについて解説し,モジュールと中心間距離,ピッチ,ピッチ円直径などとの関係を解説し簡単な演習を行なう.
6.歯車V
小径歯車における干渉・切下げの防止や歯車の強度向上を目的とした転位歯車について解説する.また歯車の強度計算について述べる.
7.歯車W
歯車列,特に遊星歯車列の伝達速度比の計算方法を解説する.また簡単な例題を通じて歯車全般に関する演習を行なう.
8.中間試験
 
授業の詳細5 9.ベルト・チェーン伝動
回転運動を伝達する歯車以外の機械要素としてベルト伝動とチェーン伝動について解説する.特にベルトに関しては動力伝達時にベルトにかかる張力を計算で求める方法を習得してもらう.
10.クラッチ・ブレーキT
11.クラッチ・ブレーキU
運動を制御する機械要素のうちクラッチとブレーキについて述べる.摩擦クラッチの典型的ないくつかのタイプについて,押し付け力と伝達動力との関係を解説し,ブレーキについては制動トルクの計算方法を解説する.
12.リンク装置T
運動する機械要素のひとつであるリンク装置について,まずその速度・加速度を述べ,これらを図式解法により求める方法を解説する.
13.リンク装置U
機械などに広く用いられている種々のリンク装置を取り上げ,その働きや特徴について解説する.
14.カム装置
運動を制御する機械要素の一つとしてカム装置を取り上げ,その種類と機構について述べる.また,変位・速度および加速度と回転角の関係を表すカム線図について解説する.
15.期末試験
達成目標が達成されているかの試験を行なう.また,中間試験の範囲で評価Cに達しなかった学生については,再度その達成度を試験する.
 
授業の詳細6 成績評価
15回のうち10回以上を出席し,2回の試験を受験した学生に対し以下の基準で成績を評価する.
◆AA:講義した内容を応用させて解くような発展問題(簡単な機構系における機械要素の強度計算など)が解ける学力が身についている.
◆A: 講義において解説した種々の機械要素とその選定に関する計算ができる.
◆B:達成目標に掲げた項目をほぼ満足している.
◆C:ねじ,歯車,リンク機構における速度について,基本的事柄を理解している.
 
授業の詳細7 ◇テキスト:『機械設計法』塚田忠夫,吉村靖夫,黒崎茂,柳下福蔵共著(森北出版,2002)
ISBN 4-627-60572-2,\3,200
◇参考書:『機械設計製図便覧 第10版』 大西 清著(理工学社,2001)
      ISBN4-8445-2023-7 \3,800
◇履修上の注意: 講義には必ず関数電卓を持参すること.
 
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


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