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タイトル「2009年度シラバス」、フォルダ「2009年度シラバス?電子・光システム工学科専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 計測基礎 
担当教員 成沢 忠 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 A104  開講学期 2学期 
曜日・時限 火1,金1  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
電子・光システム工学技術者に要求される計測技術について必要最小限の知識を習得する.

講義の進め方(概要)
  
まず、単位系や計測の基礎および指示計器について学習し、直流および交流の電気に関係する諸量の計測及び基本的な回路素子定数の計測原理、方法を習得する.次いで、計測用電子デバイスについて基礎を学び、波形や周波数・位相の計測法を習得する.最後に、雑音とその除去法および共振回路について学ぶ.講義の内容を理解するために演習を行う.

達成目標
電子、光技術に関係する種々の物理量に慣れ、計測の原理に関する基礎知識を習得する.
 
授業の詳細2 講義計画
  
1.計測の基礎(1)
 計測とは何か、科学技術と計測との係わりについて学ぶ.計測は目的があって初めて具体的な方法が決まることを、計測が歴史上科学技術の発展にどう寄与したかを見ながら、理解する.
2.計測の基礎(2)
 計測にはつきものの誤差をどう扱うか、数理統計的な概念を学習する.やや抽象的なので、具体的な計測例の処理を通して基礎概念を理解する.
3.計測の基礎(3)
 電気電子情報で使われるSI単位系と標準について学び、さらに今後不可欠となるデシベル表示に慣れる.
4.指示計器
 直流および交流の電圧、電流の測定に使われるいくつかの種類の指示計器の動作原理を学ぶ.指示計器は電磁気的な原理によってのみ作動する単純な計器である. 実用的には多くの場合ディジタル計器に置き換えられているが、基本となる原理、アイデアは示唆に富み他の分野にも応用できる重要な内容を含んでいる.計器の原理学習に併せて、交流電圧、電流の平均値や実効値についても学習する.
5.指示計器による直流測定
 最も基本的な電気計測である直流計測について学び、微小な電圧や電流、逆に大きな電圧や電流を正確に計測するためのテクニック、常識を身につける.
6.指示計器による交流計測
 交流計測では位相の概念が重要であるから、まず交流やインピーダンス等の複素表示について学び、引き続いてインダクタンスやキャパシタンスを測定する各種ブリッジについて学習する.

 
授業の詳細3 7ー8.計測用電子デバイスと機能回路
 計測に広く用いられている電子デバイスの電界効果トランジスタと演算増幅器(オペアンプ)に焦点を絞って学習する.これらの特性の物理的起源を学習し、使用上の注意点を身につける.機能回路としては、オペアンプを用いた反転増幅器や加算器等について学び、増幅器の周波数特性にもふれる.
9.ディジタル計測
 ディジタル計測の基本的な考え方を学ぶ.アナログ計測機器と異なるディジタル方式の利点と欠点を整理し、実際の計測時に注意すべきことを習得する.自由にディジタル計測機器を使いこなせるようになることが目標である.
10.波形
 波形の測定法ー各種のオシロスコープーについて、その原理、構造を学び、確実に波形の計測ができるようになる.
11-12.周波数・位相
 信号電磁波がどのような周波数を持っているのか、周波数領域でどのように分布しているのか、このような周波数と周波数スペクトルの計測方法について学ぶ.また、位相も重要な役割を果たす場合があるので位相の測定方法についても学習する.
13.雑音
 計測対象(信号)以外のものは雑音である.世の中は雑音に満ちているから雑音から信号を分離して計測しないと正確な計測ができない.雑音の性質を概観し、フィルタリングやロックインアンプなどを使って微小な信号を雑音を除去しながら計測する手法について学習する.
14. 共振
 共振器は交流回路、とくに高周波回路での計測に重要である.LC共振回路の特性を学び、Q値など電気電子分野で幅広く用いられる概念を理解する.
15.期末試験
 
授業の詳細4 テキスト:
電気電子計測』、廣瀬明著(数理工学)ISBN4-901683-09-8

参考書:
『電気電子計測』,山口次郎他編(オーム社)
『電子計測』,都築泰雄著(コロナ社)
『入門・電気計測(改訂版)』,西野治著(実教出版

成績評価:
 成績はレポートおよび試験によって判定する.レポートの課題は以下の項目に関するものを適宜出題する.
  (1)単位系、指示計器、直流/交流測定
  (2)計測用回路、ディジタル計測、波形計測
  (3)雑音、共振回路 
◆C:上記レポートと期末試験の総合得点が60点以上70点未満の場合
◆B:上記レポートと期末試験の総合得点が70点以上80点未満の場合
◆A:上記レポートと期末試験の総合得点が80点以上90点未満の場合
◆AA:上記レポートと期末試験の総合得点が90点以上の場合

履修前の受講が望ましい科目:
「電気情報数学」、「電気磁気1・2」
 
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