科目名 |
論理設計 |
担当教員 |
矢野 政顯 |
対象学年 |
2年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A101 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月2,木2 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
授業の目的 コンピュータ内では処理されるデータと,データの処理手順であるプログラムが,ともに2値符号で表されている。2値符号が用いられる理由は,電子回路での実現が容易なこと,2値符号による数値データである2進数は計算が容易であること,ディジタルシステムの設計に論理代数が利用できることなどである。この授業では,この第3の特長である「論理代数をディジタル回路システムの設計に利用する」立場から,「論理設計」についての基本的な事項について学ぶものである。
授業の進め方 この授業では始めにAND,ORなどの基本論理演算について説明する。さらに,論理関数の簡単化手法について講義し,その応用として組合せ回路の設計法について詳説する。次に,順序回路の基本素子であるフリップフロップとそれを用いた同期式順序回路の設計法について講義する。最後に今日の論理回路の主流となっているCMOS論理回路に簡単に触れる。授業内容についての理解を深めるため各授業の最後に演習問題を宿題とする。宿題は次の講義の開始時に提出することとする。
達成目標 (1) 論理関数の基本的な演算を理解し,論理関数の簡単化ができるようになること (2) 基本的な組合せ回路の解析,合成ができるようになること。 (3) フリップフロップの動作を理解し,基本的な順序回路を設計できるようになること。 |
授業の詳細2 |
授業計画 1〜2.論理関数: コンピュータ内でデータを処理したり,処理を指示したりする回路は論理回路で構成されている。また,これらの論理回路を設計する際の基礎となる論理代数の基本法則,基本論理演算について学ぶとともに,論理関数の表現方法,加法標準形,乗法標準形,および論理関数の展開定理について学習する。また,演習を通して論理関数に対する知識を確認する。
3〜5.論理関数の簡単化: 論理関数を簡単化する目的は,構成する回路数を少なし,小面積,低電力でコンピュータを作ることである。カルノー図を用いた論理関数の簡単化手法について学ぶ。さらに,冗長項が存在する場合の簡単化や,クワイン・マクラスキ法による論理関数簡単化について学ぶ。また,演習を通して論理関数の簡単化に対する知識を確認する。
6〜8.組合せ回路: 組合せ回路を構成する基本論理ゲートについて学ぶとともに,AND/OR回路並びにNAND/NOR回路によって表された論理回路の解析手法を学習する。AND/OR回路並びにNAND/NOR回路による論理回路の合成手法および組合せ回路の一例である加算器について学習する。さらに,代表的な組合せ論理機能ブロックについて学習する。具体的にはマルチプレクサ,デコーダなど等について学習する。また,演習を通して組合せ回路に対する知識を確認する。
9.中間試験:論理関数の基本演算,論理関数の簡単化,および組合せ回路の理解度をみるための中間試験を受け,修得状況を各自確認する。
10〜13.フリップフロップ回路と順序回路: 順序回路の基本となるフリップフロップ回路の原理と,その種類について学ぶ。次に,一般的な順序回路の設計法として,カウンタ回路を設計する。最後に,より高度な順序回路の例として自動販売機の設計などを学ぶとともに,順序論理機能ブロックについて学習する。また,演習を通して組合せ回路に対する知識を確認する。
14〜15.CMOS論理回路:今日の集積回路の主流となっているCMOSトランジスタを用いた論理回路について,その基本的な設計を学ぶ。また,演習を通して組合せ回路に対する知識を確認する。
16.最終試験: 基本論理回路,フリップフロップ,および順序回路の設計法に関して試験を受け,これらの修得状況を各自確認する。 |
授業の詳細3 |
成績評価 (1)各授業の最後に出す演習課題を20点 (2) 論理関数の基本演算,論理関数の簡単化,組合せ回路の解析・合成についての理解度をみるための中間試験を40点 (3) フリップフロップ,順序論理回路についての理解度をみるための最終試験を40点 とし,合計点数に従って次のように評価する。 ◆F:60点未満 ◆C:60点以上69点まで ◆B:70点以上79点まで ◆A:80点以上89点まで ◆AA:90点以上
◇テキスト:『論理設計ノート』,矢野政顯(三恵社)
◇参考書:『論理回路入門』,渡辺隆二(森北出版)
◇履修前の受講が望ましい科目:「情報処理概論」(2進数の表現方法および加減算を理解しているものとして授業を進める)
◇備 考:具体的な例題・演習を多く用いて授業を進める予定である。演習は次の授業時間の開始時に提出すること。 |
授業の詳細4 |
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授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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