戻る
タイトル「2009年度シラバス」、フォルダ「2009年度シラバス?電子・光システム工学科専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 回路理論U 
担当教員 綿森 道夫 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 A101  開講学期 2学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 授業の目的
 回路理論Uでは、回路理論Iの後を受けて過渡現象の考え方について深く考えてみることを目的とする。CR回路やLR回路、LC回路やLCR回路等は電源を入れた瞬間から安定するまでに電流や電圧が変化する。最近の電子回路においては過渡現象は重要であり、知っておくべきことのひとつである。この現象の解釈に用いられるのは微分方程式であり、ラプラス変換である。ラプラス変換に関してはテキストを用いて授業を行う予定であるが、微分方程式に関しては綿密に授業を行う時間が取れないので、各自1年次の数学の復習を行っておいて欲しい。その上で「回路理論I」の知識は必要不可欠であり、回路理論Uを理解しようと思うものは何度も「回路理論」のテキストを読み返して欲しい。相当に努力が必要である。

授業の進め方
 授業はテキストにそって進む。6回の授業でテキストのほぼ1章分を進むので、授業に出席していれば現在どの章を解説しているのか、この次の授業でどの章を解説するのか把握することが容易にできる。これによって予習・復習がやりやすいはずである。授業をある程度理解するためには、事前にテキストの担当部分を読んでおくべきであり、他に有効な手法が思いつかないので、強く予習をお勧めする。限られた時間内に「過渡現象」をいうものを授業しなければならないので、毎回予習されていると仮定して授業を行う。

達成目標
 本科目を習得することにより、以下の事柄を把握できると信じているので、このことができるかどうかが達成目標となる。
(1) 1階の微分方程式が解け、RL、RC回路の過渡現象が計算できる。
(2) 2階の微分方程式が解け、LC回路の過渡現象が計算できる。
(3) ラプラス変換を用いて過渡現象を定式化できる。
 
授業の詳細2 授業計画
1. 授業の進め方と、 第1章 過渡現象とは その1
最初に授業の進め方について説明し、RL直列回路に関して微分方程式をたてる。
2. 第1章 過渡現象とは その2
1階微分方程式(RL直列回路)の解き方について解説を行う。
3. 第1章 過渡現象とは その3
初期条件の与え方とRL直列回路に蓄えられるエネルギーについて解説を行う。
4. 第1章 過渡現象とは その4
RC直列回路の過渡現象について授業を行う。
5. 第1章 過渡現象とは その5
RC直列回路において放電する場合の微分方程式の考え方について授業を行う。
6. 第2章 微分方程式と過渡現象 その1
最初に定数係数2階の微分方程式の形について説明し、その解き方について考察を行う。
7. 第2章 微分方程式と過渡現象 その2
定数係数2階の微分方程式の解き方について解説を行う。
8. 第2章 微分方程式と過渡現象 その3
LC直列回路の過渡現象に関して授業を行う。
 
授業の詳細3 9. 第2章 微分方程式と過渡現象 その4
RLC直列回路に関して微分方程式をたて、解の公式から場合わけについて考察する。
10. 第1章、第2章 中間テスト
第1章と第2章の演習問題からいくつかを小テストとして出題する。
11. 第3章 ラプラス変換の基礎 その1
ラプラス変換についてその定義を述べる。
12. 第3章 ラプラス変換の基礎 その2
基本的な関数のラプラス変換について授業を行う。
13.第3章 ラプラス変換の基礎 その3
ラプラス変換の性質について授業を行う。
14.第3章 ラプラス変換の基礎 その5
部分分数展開について授業を行う(テキスト3.7から3章末までは省略する)。
15.期末試験
期末試験を行う。テキスト第3章の演習問題から出題する。 
授業の詳細4 成績評価
 中間テスト(40点相当分)と期末テストの合計で、100点満点で成績を評価する。テストには各章の演習問題合計で9問出題され、そのうち2問が15点の配点である。成績の評価は全てテストの得点によって行う。また、綿森の講義には強い個性があるらしいので、たとえ相性が合わなくて講義に出席しなくてもテストができれば合格とする。
C テストの合計が60点から70点のもの(基本的には理解していると考えられる)。
B テストの合計が70点から80点のもの(微分方程式がある程度解けると考えられる)。
A テストの合計が80点から90点のもの(ラプラス変換をある程度理解していると考えられる)。
AA テストの合計が90点以上のもの(達成目標を完全に到達したと考えられる)。

テキスト
 『大学課程 過渡現象(改訂2版)』 高木亀一著(オーム社) ISBN 4-274-12974-8.

参考書 
 『基礎 過渡現象』本郷忠敬著(オーム社出版局)ISBN4-274-03376-7.多少程度が高い。

備 考
 授業を理解するためにある程度の数学力(微分方程式)を要求する。数学力におぼつかないものは、1年次の井上数学もしくは西本先生のテキストを再度勉強しておくこと。

履修前の受講が望ましい科目
 回路理論T(キルヒホッフの法則と交流理論はマスターしておいてください。この2つが理解できていなければそもそも回路について考えることができません)
 
授業の詳細5  
授業の詳細6  
授業の詳細7  
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


Copyright (c) 2006 NTT DATA KYUSHU CORPORATION. All Rights Reserved.