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タイトル「2009年度シラバス」、フォルダ「2009年度シラバス?情報システム工学科専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 線形回路理論 
担当教員 坂本 明雄 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 A106  開講学期 2学期 
曜日・時限 火3,金3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 【 授業の目的 】

電気回路を構成する素子の電気的特性と素子相互間の接続構造が与えられたとき,それぞれの素子の両端間の電圧や素子を流れる電流などに関する電気的ふるまいを系統的に解明する基礎を学習する。

この授業の目的は,電気回路のふるまいは電圧と電流という2つの物理量で決まることを理解し,その解析手法を修得することである。

(1)そのために,まずは抵抗と電源のみから構成される直流回路における回路解析法を学ぶ。

(2)次に,キャパシタ(コンデンサ)およびインダクタ(コイル)と呼ばれる交流回路素子を導入して,交流回路の定常状態の解析手法を学ぶ。特に交流回路の定常状態解析は,複素数を用いた記号法を用いれば,直流回路の解析と同じように考えることができる。
 
授業の詳細2 【 授業の進め方 】

この授業は,13回の講義と2回の試験(中間試験と最終試験)からなる。毎回の講義の最後にはQuiz(小テスト)を実施してその日の学習内容を復習する。


【 達成目標 】

電気回路基礎:直流回路および交流回路において,オームの法則,キルヒホッフの電流則,キルヒホッフの電圧則を理解し,与えられた電気回路の電圧や電流を求めることができること。

直流回路解析:直流回路の節点解析法と網目解析法を理解し,与えられた直流回路のふるまいを記述する連立方程式をたてることができること。さらに,その連立方程式を解けるようになること。

交流回路解析:交流回路の定常状態における節点解析法と網目解析法を理解し,与えられた交流回路のふるまいを記述する連立方程式をたてることができること。さらに,その連立方程式を解けるようになることこと。
 
授業の詳細3 【 授業計画 (直流回路) 】

1.直流回路の構成
直流回路は抵抗と電源(電圧源・電流源)から構成される。これらの要素がどのように接続されているかを表示する回路図の意味を理解し,抵抗の電圧と電流は比例するというオームの法則を学ぶ。

2〜3.キルヒホッフの電流則・電圧則
まず,回路素子の直列接続と並列接続について学習する。電気回路のふるまいは電圧と電流で表現されることを理解し,それらの間にはキルヒホッフの電流則および電圧則が成立することを学ぶ。これらの法則を用いて方程式を記述し,未知の値を求める手順を学習する。

4〜5.節点解析と網目解析
直流回路を系統的に解析する手法として,節点解析と網目解析がある。これらの解析法は,それぞれ節点電圧およびループ電流を未知数として連立方程式をたてる手法である。これらの解析手順を学習する。

6.直流回路のまとめ
キルヒホッフの法則,節点解析法,網目解析法といった直流回路の基礎と解析手法について復習する。

7.中間試験
* 直流回路の基礎と解析手法が確実に理解できているかどうかを試験によって確認する。
* 試験問題は,使用するテキストにある演習問題のレベルとする。
 
授業の詳細4 【 授業計画 (交流回路) 】

8.正弦波交流
正弦波を特徴づける振幅,角周波数および位相について学習し,正弦波とはどのようなものであるかを理解する。

9.キャパシタとインダクタ
交流回路を構成する重要な素子であるキャパシタ(コンデンサ)とインダクタ(コイル)について学ぶ。これらの素子の電圧と電流の関係は,交流回路を記号法で解析する方法を理解する重要なヒントになる。

10.交流回路の状態および複素指数関数
交流回路の状態が時間とともにどのように変化するかを簡単な回路の例を用いて理解する。また,記号法の基礎となる複素指数関数について学習する。

11〜12.記号法による回路解析
記号法を用いて交流回路の定常状態解析を行う手順を理解し,複素インピーダンスおよび複素アドミタンスという概念を学ぶ。また,交流回路の節点解析および網目解析の手順を学ぶ。これらの手順は,直流回路解析の場合と基本的には同じであることを理解する。

13.交流回路のまとめ
交流回路の電力について学ぶとともに,記号法による交流回路解析を復習する。

14.最終試験
* 記号法を用いた交流回路の基礎と解析手法が確実に理解できているかどうかを確認する。
* 試験問題は,使用するテキストにある演習問題のレベルとする。

15.『線形回路理論』で学んだこと
返却された最終試験の答案を検討して,各自がこの授業の目標に達しているかどうかを自己点検する。また,この授業のまとめとして課される最終課題についてその概要を理解する。
 
授業の詳細5 【 成績評価 】

成績評価は次のようにおこなうが,その詳細は最初の授業で説明する。

◆ C:直流回路および交流回路の基礎的な事項を理解していると認められる場合
◆ B:直流回路の解析手法が理解できていると認められる場合
◆ A:交流回路の定常状態解析が理解できていると認められる場合
◆ AA:最終課題の完成度を含めて,この授業の目標を完全に達成したと認められる場合

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◇テキスト
 『例題と課題で学ぶ電気回路 −線形回路の定常解析−』 (第1章〜第4章),川上 博・島本 隆・西尾 芳文 共著,コロナ社

◇備 考
 計算機システム科目,履修前提科目=「離散数学」
 
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