科目名 |
情報システム工学実験第3 |
担当教員 |
任 向実 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門002 |
講義室 |
INFO実験室 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
火3,火4,金3,金4 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
授業の目的 著しく進展を遂げている情報通信技術の領域で活躍するためには、それぞれの機器やソフトウェアを利用できる能力よりも、基礎を理解していることがまず重要となる. 本実験は、「通信網概論」や「通信方式」で学んだ情報ネットワークに関する知識を、実習を通じて理解するために行う.また、この後の「情報システム工学実験第4」では、より応用的な内容について実習することで、TCP/IPネットワークを総合的に設計・構築・運用するための技術を修める.
授業の進め方 情報システム工学実験第3では、コンピュータによるネットワークシステムの構築から運用・保守に至るまでの基礎的な実習を行う.まず、配線、ネットワークサービスの設定を通し LANの構築技術を習得する.その後、システムのバックアップ等を通じて LANの運用・保守について学ぶ.また、各実験項目を行った次の回に、その項目に対応する応用的な課題を設定することで、それぞれの内容をより深く理解する. 実験は4〜6人のグループで行い、協働して各実験項目及び関連課題を解決する.更に、実習内容の記録を残すことで常にメンバー全員が情報を共有し合うようにする. |
授業の詳細2 |
授業の目標 本実験を通じて、ネットワークを自ら構築することによりTCP/IPネットワークの仕組みならびに機能などを理解し、情報処理システムを現実に活用するための技術と学術的な探求心を函養する.本実験により以下のような能力を身につける. (1) 与えられたネットワーク機器を接続することができる. (2) IPアドレスについて理解し、IPネットワークの経路制御設定ができる. (3) UNIXシステムでのアプリケーションソフトの働きを理解し、そのインストールとパッチによる修正ができる. (4) TCP/IPでの名前解決ができる. (5) 電子メールの転送ができる (6) 異なるプラットフォーム間でのデータの共有ができる. (7) 設定記録からLANの状態を把握することができ、管理者同士での情報の共有ができる. (8) TCP/IPネットワークでのごく一般的なネットワークサービスについて理解し、それらのサービスを提供するシステムを構築、運用できる. |
授業の詳細3 |
授業計画 1.オペレーティングシステム(OS) サーバおよびクライアント用ネットワークOSをインストールし、基本的なネットワーク設定を行う.これにより、種々のOSの特徴やUNIX系OSのファイルシステムについての理解を深め、IPアドレスやTCP/IPネットワーク上で提供されるサービスの利用法を習得する.
2〜3.バックボーンの構築と環境設定(Ethernet、ルータ) Category5 Ethernetケーブルを作成してネットワーク機器を接続する.また、ルータの設定を行うことにより、LAN内外の通信の経路制御を可能にする.ここでは、Ethernetケーブルのうち非シールドツイストペア(UTP)ケーブルの構造とTCP/IPプロトコルのインターネット層の機能について理解する.
4〜5.パッケージのインストールとパッチ 各種のサーバを提供するためには、アプリケーションソフトをインストールする必要がある.本課題では、UNIX系OSで用いられる基本的なツールをインストールすることで、後の各種サービスを導入する際の準備を行うとともに、パッケージのインストール法を習得する.また、ソフトウェアの修正のために必要となるパッチについての実習を行うことで、ソフトウェアの不具合の修正やシステム管理の内容について理解する.
6〜7.DNSサーバ* TCP/IPネットワークのサービスの基本である、Domain Name System(DNS)のインストールとそれぞれの環境に合わせた設定を行うことで、IPアドレスと名前解決について理解する.
8〜9.メールサーバ* Simple Mail Transfer Protocol(SMTP)サーバと Post Office Protocol(POP)サーバをインストールし利用できるように設定することで、電子メールの配送とクライアントへの取得の仕組みを理解する. |
授業の詳細4 |
10〜11.メールサーバの拡張 メーリングリストサーバのインストールと設定を行うことにより、電子メールの同報通信の仕組みと有用性を理解する.
12〜13.ファイルサーバ(ファイル共有) 種々のOSが混在する環境でのファイル共有を実現するための方法を習得する.
14〜15.バックアップ 磁気媒体へのバックアップを行うことで、情報システム工学実験第4へ移行するための環境を準備する.また、バックアップの意味を理解し、LANの運用・保守の計画について検討する. |
授業の詳細5 |
テキスト: 「ネットワークリテラシー」(高知工科大学情報システム工学科)
参考書 「TCP/IPネットワーク管理」(オライリー)
成績評価: 各実習項目毎にレポートを課し、実習内容に関するTCP/IPプロトコルや関連技術などについての記述と構築・変更・設定等の記録の正確さ、実習項目および課題の理解度・達成度を評価する. 各実習項目についてのレポート配点比率は10%(但し、*の項目は20%)とする. ●AA:課題で必要な項目全てが正しく記述されている ● A:課題で必要な項目のうち8割以上が正しく記述されている ● B:課題で必要な項目のうち7割以上が正しく記述されている ● C:課題のうち特に重要な項目について概ね正しく記述されている
履修上の注意: ・「情報ネットワークシステムコース」情報通信ネットワーク科目(履修登録必須科目) ・履修の前提となる必修科目=「情報システム工学実験第2(4034)」 ・事前の履修が望ましい科目=「通信網概論(4028)」 「通信方式(4029)」 ・同時に履修することを推奨する科目=「計算機ネットワーク(4022)」
オフィスアワー(任): 火曜日 第5時限 |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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