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タイトル「2010年度シラバス」、フォルダ「2010年度シラバス?システム工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 論理設計 
担当教員 岩田 誠 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 C101  開講学期 2学期 
曜日・時限 月2,木2  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
  
ディジタル回路の動作の本質は,論理動作であり,論理回路理論は論理動作を解析して,回路を設計する際の基礎理論である.本授業の目標は,ブール代数・論理関数について学習した後,コンピュータの基礎回路である組合せ回路,順序回路の論理設計法を修得することにある.

講義の進め方
  
この授業は,13回の授業(演習を含む),および,2回の試験(中間試験と最終試験)からなる.演習の結果は成績評価の一部に利用する.

達成目標
  
(1) ブール代数の諸性質を理解し,これらを用いて論理関数を式変形できる.
(2) 論理関数と真理値表の関係を理解し,相互に変換できる.
(3) 4変数までの論理関数を簡単化でき,組合せ回路による実現法を導出できる.
(4) 順序回路の状態遷移仕様を定義でき,これに基づいて各種フリップフロップによる回路実現法を導出できる.
 
授業の詳細2 講義計画
  
1. ブール代数
基本的論理演算(NOT,OR,AND演算)を定義し,演算の諸性質について復習する.

2.論理関数の表現形式
論理関数の表現として,標準的な最小項表現と最大項表現,さらに排他論理和演算を定義し,Reed-Muller展開を学ぶ.

3.論理関数の性質
論理関数の包含関係を定義し,ユネイト関数,双対関数,その他特色のある関数について学習する.
[演習1]ブール代数,論理関数の表現形式や性質に関する演習

4.論理関数の組合せ回路による実現法(クワイン-マクラスキー法)
NOT-AND-OR形式(積和形式)での論理関数を実現する際の簡単化の手法を学ぶ.

5.論理関数の組合せ回路による実現法(カルノー図による方法)
論理関数のカルノー図による表現を学び,カルノー図上で積和形式での簡単化の手法を学習する.

6.その他の形式での実現法
NOT-OR-AND,NAND/NOR形式での組合せ回路の実現法について学習する.
[演習2]論理関数の組合せ回路による実現法に関する演習

7.万能論理関数集合
任意の論理関数を実現するためにどのような基本論理ゲートを備えておけばよいかについて学習する.

8.中間試験
論理関数の表現形式や性質,ならびに組合せ回路による実現法に関して試験を受け,これらの修得状況を確認する.
[演習3]中間試験の採点結果ならびに模範解答例の説明を通して,各自学習状況を再確認する.

 
授業の詳細3 9.順序回路の表現
順序回路の基本構成を述べ,これを定義づける状態遷移関数,出力関数を導入し,状態遷移図・状態遷移表による表現を学習する.

10.順序回路の導出
状態割当てについて述べ,状態変数関数と出力関数を導出する方法について学習する.

11.フリップフロップ
Dフリップフロップ,SCフリップフロップ,JKフリップフロップ,Tフリップフロップの動作特性,回路構成について学習する.
[演習4]順序回路の表現法ならびにその導出法に関する演習

12.フリップフロップを用いた実現(その1)
D,SCフリップフロップを用いた順序回路の実現法について学習する.

13.フリップフロップを用いた実現(その2)
JK,Tフリップフロップを用いた順序回路の実現法について学習する.
[演習5]フリップフロップを用いた順序回路の実現法に関する演習

14.最終試験
順序回路の表現ならびに実現法に関する試験を受け,これらの修得状況を確認する.

15.まとめ
最終試験の採点結果ならびに模範解答例を通して各自の学習状況を再確認した後,本講義のまとめとして,修得した論理回路理論の応用について学習する.具体的には,各種LSI の設計過程とEDAツールの概略を学習し,3年次開講予定の「計算機アーキテクチャ」に向けての動機付けを行う.
 
授業の詳細4 成績評価
2回の試験(中間試験,最終試験)を実施し,その結果に基づいて,以下のように成績を評価する.ただし,演習の結果および講義最終日に課される追加課題の結果を加味することがある.
◆AA:講義した内容を応用して,具体的な課題に対する状態遷移仕様を定義でき,これに基づく順序回路を設計する学力が身に付いている.
◆A:達成目標(1)〜(4)に関する基本的な問題を解く学力が身に付いている.
◆B:達成目標(1)〜(4)に関する知識が身に付いている.さらに,そのうち,少なくとも3項目について,基本的な問題を解く力が身に付いている.
◆C:達成目標(1)〜(4)に関する知識が身に付いている.さらに,達成目標(1)(2)に関する基本問題を解くことができ,簡単な回路図を描くことができる.

◇テキスト
 『スイッチング回路理論』,当麻喜弘著(コロナ社)
◇参考書
 『スイッチング回路理論演習』,当麻喜弘著(コロナ社)
◇履修前提となる科目:「初等代数学」 
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