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タイトル「2010年度シラバス」、フォルダ「2010年度シラバス?環境理工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 分析化学 
担当教員 角 克宏 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 B106  開講学期 2学期 
曜日・時限 月2,木2  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
本講義の目標は溶液内イオン平衡に基づく分析化学を学習し,化学反応を定量的に理解する能力を養うことである.分析化学における化学的手法を学習することは,分析操作の簡便さ,分析値の正確さ,繰り返し精度の良さから,機器分析の発達した現在でもなお重要である.さらに,分析化学の学習は,定量的な思考を身につける上で,化学のみならず生物を志す学生にも重要な訓練になる.本講義の基礎は主として質量作用の法則にあり,酸塩基平衡や錯生成平衡など,種々の化学平衡における平衡定数について理解し,数多くの演習を行い,イオン平衡に基づく定量分析化学を学習する.

講義の進め方

講義は基本的に教科書にそって行われる. 図や表はPowerPointで示し、ノートは板書する。

達成目標

1.酸-塩基平衡における化学量論計算.
2.滴定曲線.
3. 溶解度積.
4.キレート滴定
5. 酸化還元平衡およびネルンストの式
6. 錯生成平衡における化学量論計算
7. 定性分析法
8. 重量分析法
9. 容量分析
10. 分配平衡・抽出平衡

 
授業の詳細2 1. 分析化学・電解質溶液の特性
 分析化学を論じる上で、基礎となるSI単位系や溶液の濃度表示について学ぶ。また、電解質溶液におけるイオンの電気伝導率について学習する。
質量作用の法則を学習するには,熱力学の知識が必要とされる.そこで,自由エネルギーや化学ポテンシャルなど簡単な熱力学の復習・概説を行い,また,活量および活量係数について学ぶ.

2. 均一系イオン平衡
質量作用の法則を学び、イオンの活量や平衡定数を理解する。酸と塩基の定義、その強さや水の電離について学ぶ。また、濃度均衡、電荷均衡、プロトン均衡など分析化学における化学量論計算に不可欠な条件を学習する。

3. 酸と塩基の平衡1
 強酸と強塩基、弱酸と弱塩基などの酸塩基平衡における化学量論を論じる。また、多可さんと鷹塩基についても学習する。

4. 酸と塩基の平衡2
塩の加水分解を学び、緩衝溶液の緩衝作用について理解する。また、アミノ酸の酸―塩基へ以降についても学習する。

5. 溶解平衡と沈殿生成
溶解度と溶解度積について学習し、共通イオン効果や異種イオン効果について理解する。沈殿の溶解や分別沈殿についても学習する。

6. 酸化還元平衡
標準酸化還元電位について学び、酸化還元反応を熱力学的に理解する。ネルンストの式を学び、酸化還元電位の計算や化学量論計算ができるようにする。

7. 金属錯体の平衡
錯生成平衡について平衡定数や逐次生成定数について理解する。また、錯生成平衡における化学量論計算ができるようにする。
 
授業の詳細3 8. 定性分析法
試料の調整や定性分析を学び、陽イオン定性分析を理解する。

9. 重量分析法
重量分析の概要、天秤など重量分析法の基礎を学び、重量分析の一般的操作やデーター処理について学習する。

10. 容量分析1
容量分析の概要を講義し、中和滴定、沈殿滴定について学ぶ。中和滴定や沈殿滴定では、それぞれ酸塩基平衡や溶解平衡について復習しながら理解を深める。

11. 容量分析2
 酸化還元滴定やキレート滴定について学ぶ。酸化還元滴定やキレート滴定では、それぞれ酸化還元平衡や錯生成平衡について復習しながら理解を深める。

12. 光による分析法
光の諸性質を学び、Lambert-Beerの法則を利用した分析法を学習する。

13. 溶媒抽出
 互いに混じり合わない水相と有機相間での溶質の分配,すなわち分配平衡の基本原理を学習する.

14. イオンクロマトグラフィー
 液体クロマトグラフ法の原理を学び、イオン交換樹脂の合成、種類および性質について学習する。イオン交換平衡における選択係数を理解する。イオンの吸着分離によるイオン分析法について学習する。

15.期末試験

テキスト:
佐竹正忠・御堂義之・永廣 徹 著「分析化学の基礎」 共立出版

参考書:
ブラディ『一般化学』(下)J.E.BradyoG.E.Humiston著、若山信行・一国雅巳・大島泰郎 訳 (東京化学同人)¥2850


 
授業の詳細4 成績評価
試験とレポートにより評価する.
AA:酸塩基平衡,錯生成平衡,沈殿平衡および酸化還元平衡に関してほぼ理解している.
A:酸塩基平衡,錯生成平衡,沈殿平衡および酸化還元平衡に関して8割以上理解している.
B:酸塩基平衡,錯生成平衡,沈殿平衡および酸化還元平衡に関して7割以上理解している.
C: 酸塩基平衡,錯生成平衡,沈殿平衡および酸化還元平衡に関して6以上理解している.

期末試験には電卓の持ち込みが可能である。
 
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