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タイトル「2011年度シラバス」、フォルダ「2011年度シラバス?システム工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 軽構造工学 
担当教員 高坂 達郎 
対象学年 3年  クラス 学部:専門001 
講義室 A109  開講学期 2学期 
曜日・時限 月3,木3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 授業の目的
本科目では,航空機を代表とするような軽量性を求められる構造物(軽構造)の設計に必要な基礎知識を学ぶことを目的とする.軽構造では,固体力学において学んだ丸棒や角棒などの単純形状の構造だけではなく,薄肉構造やトラス構造などが用いられる.また,材料も軽くて強い材料が用いられることが多く,特に近年では使用割合が増加しつつある複合材料の基礎についても学ぶ。 
授業の詳細2 授業の概要
 キーワード,軽構造,トラス構造,モノコック構造,サンドイッチ構造,複合材料
まず軽構造の概念を示し,次にトラス構造について解説を行う.次に薄肉閉断面を持つ構造のねじり,曲げについて,単純形状の構造の復習を行いつつ解説を行い,翼構造(ボックス・ビーム構造),モノコック構造,セミモノコック構造について学ぶ.次にハニカム材を代表とするサンドイッチ構造の特性について理解する.最後に最先端の軽量材である複合材料について,その概念と簡単な特性の計算方法を学 ぶ.
 
授業の詳細3 達成目標
1.行列を用いた平面トラス構造の解析法を理解している.
2.薄肉閉断面を持つ構造のねじり,曲げによって生じる変形と応力を理解している.
3.サンドイッチ構造の力学を理解している.
4.複合材料の基本的な概念についておおまかな理解が出来ている. 
授業の詳細4 授業計画
1.軽構造の概念
科目の概要を説明する.
構造軽量化の概念と代表的な軽構造(トラス,薄肉構造)の簡単な説明を行う.また材料についても簡単に解説する.
2.単純構造の応力とひずみ,ねじり,曲げの復習
単純構造の応力とひずみ,ねじり,曲げを一通り簡単に復習する.本講義で理解できない部分がある場合は復習をしておくこと.
3.トラス構造
航空機だけでなく宇宙構造や橋,天井など様々な分野で用いられているトラス構造について説明する.釣り合い方程式について学ぶとともに,応力とひずみ
4.平面トラス構造の解析
行列形式の剛性方程式をもちいた平面トラス構造の解析方法について学ぶ。
5−6.薄肉閉構造のねじり
薄肉閉構造のねじり問題について解説する.特に本講義ではせん断流れという概念を理解してもらう.また,翼ボックス構造についての解説も行う.
7.総合問題1
設計に用いる知識を得るために,平面トラスと薄肉構造のねじりに関する総合問題について解説を行う.
8. 1回〜7回までのまとめ(習熟度確認)
1回〜7回までのまとめ(習熟度確認)を行い、課題についての解説を行う。
*平面トラスと構造の解析方法を確実に理解できているかどうかを確認する。また,薄肉構造のねじり問題をせん断流れを用いて解くことができる.
*確認内容は授業で使用する例題やレポート課題のレベルである。 
授業の詳細5 9.はりの曲げとせん断応力
単純形状のはりの強度では,せん断応力はそれほど重要ではないが,薄肉構造では薄肉パネルがせん断応力を受け持つために強度設計上重要になる.本講義では単純形状のはりの曲げせん断応力について学ぶ.
10−11.薄肉構造の曲げせん断応力
薄肉構造の曲げせん断応力を解析する方法について学ぶ.ねじりの時と同様に,せん断流れの概念を取り入れる.
12.軽量材とサンドイッチ構造
航空機でよく用いられる代表的な軽量材の特性を解説し,比強度・比剛性の概念を学ぶ.またサンドイッチ構造について解説を行う.また曲げ応力を解析し,サンドイッチ構造の利点について学ぶ.
13.複合材料
複合材料の基本的な概念について解説を行う.さらに,簡単な複合則による特性の計算方法を学ぶ.
14.9回から13回までまとめ(習熟度確認)
*薄肉構造の曲げせん断応力を解析する方法を確実に理解できているかどうかを確認する。サンドイッチ構造や複合材料の特性の初歩的な知識が身についているかどうかを確認する.
*確認内容は授業に使用する例題およびレポート課題のレベルである。
15.まとめ
各自がこの授業の目標に達しているかどうかの点検をする. 
授業の詳細6 成績評価:課題提出物,中間および期末試験の結果を次の基準で評価する。
◆AA:講義した内容を踏まえて発展問題(複雑なトラス構造,薄肉構造の強度設計など)が解ける.
◆A :講義した内容を十分理解した上で,各種問題(トラス構造,薄肉閉構造のねじり,曲げ問題)を解くことができる.
◆B:基本的な問題(簡単なトラス構造,はりのせん断応力,簡単な薄肉構造の曲げ応力,複合則など)が解ける.
◆C:課題のほとんどを提出し,トラス構造,せん断流れ,はりのせん断応力などの基本的事項を理解していると認められる.
 
授業の詳細7 参考書:JSMEテキストシリーズ 材料力学 日本機械学会 発行:丸善 ISBN978-4-88898-158-3 C3353(学部「物体の変形」,「固体力学1・2」のテキスト)
『航空機の構造力学』新沢順悦,藤原源吉 川島孝幸 著(産業図書,1989) ISBN 978-4-7828-4074-0
『弾性力学』 村上敬宜 著 (養賢堂,1990)ISBN 4-8425-0121-9
◇備考
 関数電卓を持参すること。
 物体の変形,固体力学1,2の内容を理解していることを前提に講義が進められる
 連絡先:A476 
授業の詳細8  
授業の詳細9  
授業の詳細10  


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