科目名 |
危機管理概論 |
担当教員 |
坂本 泰祥,那須 清吾 |
対象学年 |
1年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
K−HALL |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
火2,金2 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的
本授業は、治安のプロである警察職員が全授業を担当するもので、将来、学生が安全な社会生活をおくり、組織をマネジメントしていく上で障害となる事件・事故など様々な事象に対応するため、危機管理に関する基本的事項を理解・習得するとともに、安全で安心な地域社会を形成するために社会貢献できる豊かな人間性の醸成を目的とする。
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授業の詳細2 |
講義の進め方
(1)90分の授業形式を基本とし,講義テーマによっては,ワークショップ形式の授業も取り入れる. (2)危機管理に関するテーマを与え、授業形式の講義では,感想等のレポート課題を課す。 (3)授業時間内での試験は行わない。 |
授業の詳細3 |
達成目標
1 警察の役割と警察制度等を理解する。 2 被害者支援の在り方と問題点を理解する。 3 組織における危機管理を理解する。 4 県全体で取組む安全安心なまちづくり活動、子供たちへの自立支援活動を理解する。 5 各種犯罪に対する危機管理を理解する。 6 交通社会における危機管理を理解する。 7 災害、緊急事態発生時における危機管理を理解する。 |
授業の詳細4 |
講義計画
【レジュメによる授業形式を基本とし、一部パワーポイントの使用、ビデオ等の視聴を行い,講義テーマによっては, ワークショップ形式の授業も取り入れる】
1 社会生活における危機管理(総論) 2 被害者支援の在り方 3 組織に於ける不祥事案の防止とダメージコントロール 4 安全安心なまちづくり活動 5 ストーカー犯罪等の現状と対策 6 サイバー犯罪の現状と対策 7 子供のたちへの自立支援活動 8 初動警察 9 犯罪の現状から見た危機管理 10 犯罪組織に対する危機管理 11 科学捜査 12 交通社会に於ける危機管理 13 地域に於ける大規模災害対策 14 大規模災害・事故等緊急事態に対する危機管理 15 日本の治安と警察 |
授業の詳細5 |
【授業】
1.社会生活における危機管理 外国からの研修生の受入等,警察による国際協力の現状を紹介しながらその重要性の高まりや意義について解説し, 学生は,交番制度,犯罪鑑識等の分野に於ける知識・技術の移転という形で国際協力に取り組むことの重要性に ついて理解する.
2.被害者支援の在り方 犯罪被害者等が抱えている問題点等その実態について取り上げ、必要とされる支援や国内におけるこれまでの被害 者支援の歩みを解説する。さらに、「犯罪被害者等基本法」及び「犯罪被害者等基本計画」に基づく具体的な被害 者支援の各種制度や民間団体の活動状況等を解説し、学生は,社会全体で犯罪被害者等を支え,被害者も加害者も 出さない街作りに向けて取り組むことの重要性について理解する。
3.組織に於ける不祥事案の防止とダメージコントロール @全国の組織における不祥事案の概要を題材に、不祥事案が組織に与える影響や信頼回復の困難性等を解説し、不祥 事案を未然に防止するための基本的取組みを理解する。 A学生は,お式に於いて不祥事案が発生した場合の対処要領,危機管理について理解する.
4.安全安心なまちづくり活動 社会生活の基盤は、安全安心な地域社会の実現であり、本県の犯罪情勢や子ども、高齢者等を取り巻く情勢、さらに は県内の防犯ボランティア等の活動状況を解説し、社会の一員として、地域と一体となった安全安心まちづくり活動 について理解する。
5.ストーカー犯罪等の現状と対策 ストーカー犯罪の定義、態様、特徴などを解説し、犯罪の発生状況や相談受理状況を取り上げてストーカー犯罪の現 状を知るとともに、学生は,被害防止のための基本的知識について理解する。 |
授業の詳細6 |
6.サイバー犯罪の現状と対策 インターネットやコンピュータなどの情報技術を悪用したサイバー犯罪の種類、特徴、現状等を解説すると共に、学 生は,被害を防ぐための基本的な知識や国・警察等のサイバー犯罪対策について理解する。 7.子どもたちへの自立支援活動 子どもによる非行の実態や子どもが受ける被害について取り上げ、子どもたちを取り巻く有害環境の現状や子どもた ちの社会的な自立を支援するために警察等が行っている活動等を解説し、学生は,様々な機関等が連携して、子ども の立ち直りや自立支援に取り組むことの重要性について理解する。
8.初動警察 近年の相次ぐ無差別殺傷事件や突発的集中豪雨の発生など,警察事象の多様化・スピード科に対応するために,初動 警察の要である「通信指令」の強化を解説し,学生は,組織的かつ効率的な警察活動について理解する.
9.犯罪の現状から見た危機管理 犯罪捜査のプロとして活躍する刑事の日常勤務における捜査活動や最近注目された重要事件等について紹介した上、 学生は,刑事手続きの流れと警察捜査について解説する。
10.犯罪組織に対する危機管理 @犯罪組織にどう立ち向かうか 暴力団の生態、歴史、資金源活動について紹介した上で、学生は,暴力団等の反社会的勢力との関係遮断や暴力団 排除活動、暴力相談業務の現状と必要性について解説する。
A身近に迫る薬物・銃器犯罪対策 近年、増加傾向にある薬物・銃器犯罪について事例を交えながら紹介するとともに、学生は,薬物・銃器犯罪に対 する警察の取組みや専門的な操作技術を持った捜査官の育成方策等について解説する。
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授業の詳細7 |
11.科学捜査 警察が行う鑑定業務について紹介した上、犯罪捜査及び事件の立証をする上で必要となる科学的技術と理論を解説し、 学生は,鑑定業務の役割と重要性について理解する。具体的には鑑定に携わる諸部門(法医・化学・物理・文書・心 理)と鑑定対象となる証拠物件との関係や鑑定方法について概説し、DNA型鑑定についてはビデオの視聴、工学鑑定に ついては最近の研究動向を紹介する。
12.交通社会の於ける危機管理 交通事故を起こした場合の当事者に対する刑事上・行政上・民事上の責任について解説し,学生は,実際の交通事故の 映像に基づき,交通事故を防止するための危機管理について理解する.
13.地域に於ける大規模災害対策 警察署長の視点から,地域住民が常日頃から大規模な自然災害や緊急事態の発生に備えて何ができるか,何をすべきかを 等を説明し,住民の大規模災害などに対するニーズを的確に把握し,住民の目線に立った警察活動を推進することを説明 する. 14.大規模災害・事故等緊急事態に対する危機管理 大規模な自然災害や事故災害等の緊急事態が発生した場合、又は、緊急事態に発展するおそれのある事象を認知した場 合の警察が行う初動対応と県民の平素における心構え等を解説し、学生は,緊急事態の発生時等における危機管理につ いて理解する。
15.日本の治安と警察 警察制度について概説した後、日本の治安情勢と政府の犯罪対策、その中における警察の役割について解説し、安全で 安心な地域社会を構築するために、市民として何ができるか考察する。 |
授業の詳細8 |
◆テキスト:無し ◆参考資料:授業ごとに配布する。
成績評価: 出席率50%、レポート50%とし、100点満点とする。 AA:90点以上、A:80点以上、B:70点以上、C:60点以上、F:60点未満
*注意:レポート点の評価は次のように行う. 質量共に評価を行う.特に量については,その質の良さがある程度量にも表れることから,以下の 基準に注意すること. 所定用紙の 90%以上の記述:レポート点としてAA評価 80% 〃 : 〃 A評価 70% 〃 : 〃 B評価 60% 〃 : 〃 C評価 60%見何の評価: 〃 F評価
履修上の注意:レポート課題の補講は一切行わないので注意すること。
履修前の受講が望ましい科目:特になし |
授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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