科目名 |
技術経営論 |
担当教員 |
冨澤 治 |
対象学年 |
4年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
K202 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
月4,木4 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
【授業の目的 】 現代の企業において、どんな事業でも技術を抜きにして経営できない。一見技術と無関係と思える事業でも技術経営の視点を失えば事業が成り立たなくなる。本授業では「技術を効果的に活用して経営を行うこと」を理解してもらう事を目的とする。
【授業の進め方】 基本的に講義形式で行なう。身近な事例をいくつか使いつつ技術経営とはどういうことかを学ぶ。アイデアを製品にする過程には@知的資産、A生産業務、B顧客信頼と製品開発が重要な要素であり、この過程を支援するものとしてC情報・コミュニケーション、D品質とサービス、 E人とチームが関与する。この6つをそれぞれ6つの気筒に例えた技術経営のV型6気筒エンジンモデルとしてとらえ、加えて全体を統合するFプロジェクトマネジメント、Gリーダーシップを合わせて、技術経営を幅広い側面から考察する。 授業は講義15回、各回の終わりに簡単な理解度評価を行う。また講義全体の中で2回の習熟度確認を行う。
【授業の目標】 どんな企業でも事業を行う上で技術経営の考え方が不可欠な時代になっていることを理解する。 |
授業の詳細2 |
【授業計画】 1.何故技術経営が必要か? 授業の目的、構成、概要の説明を行なったあと、何故技術経営が必要であるか解説する。
2.技術経営の6気筒エンジンモデル、生産業務 技術経営をコア変換サブシステム(知的資産から製品開発に至る過程)、支援サブシステム(情報・コミュニケ―ション、品質・サービス、人)と統合サブシステムから構築されるものと捉える6気筒エンジンモデルの紹介と、その中の生産(プロダクション)の業務について解説する。
3.ノウハウ、知的資産と研究開発 技術の発見にはポテトチップスの発明のように偶然によるものもあれば、システマチックな試行錯誤の結果発見されるなど多々ある。これらの新技術発見に至る道筋を振り返ると同時に技術イノベーションの基礎について言及する。 |
授業の詳細3 |
4.製品開発と顧客信頼 戦略的マーケティングのコンセプトを簡単に総括する。
5.新製品と開発プロセス 製品拡張戦略について解説したのち、顧客要求と製品仕様の関係を整理する品質機能展開の考え方を学ぶ。
6. マーケティング・ミックスと新製品開発組織、ソリューション提案型ビジネス マーケティング・ミックスの基礎を振り返り、新製品開発のための組織設計について議論を行う。加えてソリューション提供型ビジネスについて学ぶ。
7.習熟度確認 1回から6回までの講義内容についての習熟度確認を行う。 |
授業の詳細4 |
8.品質と経営、情報処理とコミュニケーション マルコム・ボルドリッジ賞、ISOなど競争優位に関わる品質について議論する。 また情報処理技術の企業へのインパクト、コミュニケーションの課題を解説する。
9. ネットワーク時代の新パラダイム、人的資源 「作って売る」時代から「顧客をセンスしてそれに応える」時代に変化したことの意味を問い直す。 人的資源、意思決定の課題についてもここで議論を行う。
10. プロジェクトマネジメントとリーダシップ 技術経営の6気筒エンジンモデルにおける統合サブシステムの位置づけであるプロジェクトマネジメントとリーダシップの 課題について解説する。
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授業の詳細5 |
11.技術と戦略の統合 経営戦略と技術が統合されて初めて新たなビジネスを展開することができる。技術経営の要ともいえる経営課題を議論する。さらにこのツールとしてのSWATマトリクスの考え方について具体例を含めて解説する。
12.次世代技術のマネジメント 不確定性と複雑性をもつ次世代技術に対する対応方法を議論。
13.システムダイナミクス入門 システム的思考の重要性を述べ、このシステム思考を支援する道具であるシステムダイナミクスの簡単な入門編を講義する。 |
授業の詳細6 |
14.総括 講義全体の重要課題についてのまとめを行う。
15.習熟度確認 これまでの講義全体についての習熟度の確認を行う。
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授業の詳細7 |
【成績評価】 成績の評価のため、毎回の授業で実施する理解度確認、全体で2回実施する習熟度確認の評価を総合して成績を つける。評価の配分はそれぞれ30%、30%、40%とする。
成績は総合点を100点満点換算で以下の通りとする。 90点以上 AA 80点以上90点未満 A 70点以上80点未満 B 60点以上70点未満 C 【その他】 テキスト 教材のプリントは授業中に配布する
参考書 技術経営関係の書籍は多数あるが、比較的基礎的なものとして以下のものが推奨される。特に 下記3)、4)を授業日程の進行に平行して読むことによって理解を深めてもらう。
1) R. Gehani “Management of Technology” John Wiley & Sons, 1998 2) 丹羽 「技術経営論」、東京大学出版会、2006 3) ドラッカー 「イノベーションと起業家精神」、ダイヤモンド社 1997年 4) クリステンセン 「イノベーションのジレンマ」、翔泳社 5) 野中、勝見 「イノベーションの本質」 日経BP 2004年 |
授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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