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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?大学共通科目(人文・社会科学等科目)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 社会学入門 
担当教員 放送大学 
対象学年 2年,3年  クラス 学部:人社001 
講義室   開講学期 通年 
曜日・時限 集中  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 [主任講師(現職名):森岡 清志(首都大学東京 教授)]

[講義概要]
社会学の基礎的な概念と社会の基礎となる集団の特質についての理解を深めること、また、現代社会が直面する変動の諸相について正確な知識と理解を得ること、このことを目的として全15回にわたり講義を実施する。
人間は、その成長に伴って、自己の属する集団を徐々に拡大させてゆくが、前半ではできるだけこの過程に即した説明をおこなう。
後半では、日本の社会の変動に焦点を当て、また、社会学の中で重要な位置を占める社会調査についても講義する。

[授業の目標]
社会学の考え方や説明のしかたを学習し、現実の社会事象に関する理解を深めること、さらに自己と社会とのつながりについての考察を深めてゆくこと、この2点が講義の大きな目標である。
人間の意識や行動は、その人自身のこれまでの社会とのつながりと現在の社会的地位に伴うつながり方によって大きく影響を受けている。
このことを具体的な事象の中で、具体的に捉えられるようになってゆくことを、講義の第1の目標としたい。

[履修上の留意点]
参考になる印刷教材として『21世紀の社会学(’05)』、『社会階層と不平等(’08)』をあげておく。
また、本講義の履修後に、『コミュニティ(’10)』を学習することも勧める。 
授業の詳細2 [講義内容]

第1回:社会学の基礎概念
誕生から死に至るまで人間は様々な社会的地位につき、多くの場合、その地位に見合った適応をとげてゆく。
この過程=社会化の中で、人がどのように社会規範を内面化し、役割を取得し、役割期待にこたえる行動をとるようになってゆくのか、これらの点について説明する。
【キーワード】社会化、社会規範、社会的地位=役割、役割期待、重要な他者

第2回:家族の形態と機能
社会化の中でも、誕生から大人になるまでの社会化、一次的社会化は特に重要であり、一次的社会化に果たす家族の役割はきわめて大きなものがある。
ここでは、家族に関する社会学の基本的成果を説明する。
【キーワード】夫婦家族、直系家族、家族周期、「家」、核家族

第3回:ジェンダーとは何か
私たちの社会では、生物学的な性とは別に、社会的・文化的な性が存在する。
社会科学では、これをジェンダーと言う。
たとえば、「男らしさ」「女らしさ」「男の役割」「女の役割」などは、このような文化的・社会的性に基づいて言われていることが多い。
ジェンダーが、私たちの社会・文化の中でどのように現れているかについて考えてみたい。
【キーワード】ジェンダー、ジェンダー・アイデンティティ、性役割、性別役割分業 
授業の詳細3 第4回:教育と職業、そして社会階層
社会階層は教育年数(学歴)、職業的地位に関する人びとの評価(職業威信)、収入の3つの要素から成立するが、この3つの要素は関連しあっている。
しかも、本人の学歴は親の学歴・職業の影響を受ける。
現代社会の格差が生じる基本的メカニズムについて説明する。
【キーワード】不平等、職業威信、学歴、社会移動、世代間移動

第5回:都市と都市的生活様式
都市という居住地の特質とは何か、都市という居住地で営まれる生活に独自の営み方はどのようなものか、この点についての、社会学における様々な議論を紹介しながら、分かりやすく説明してゆく。
【キーワード】結節機関、第一次的関係、第二次的関係、専門処理

第6回:社会集団と組織
ここでは社会の分析の単位として、集団と組織について考える。
集団とは、単なるネットワークではなく、何らかのメンバーシップが区別される集合体である。らにこの集団が明
確な目的や明文化された規約をもつようになると、それは組織とよばれる。
ここではそれら社会学の基礎的な概念の紹介とその意義について説明する。
【キーワード】集団、組織、インフォーマル、フォーマル 
授業の詳細4 第7回:国家と社会―制度としての権力
集団や組織よりもさらに大規模で複雑な存在として国家を考えることができる。
実は国家は特別の意味をもつ組織体なのである。
ここでは国家の特別な意味合いを明らかにすると同時に、国家と社会の関係について論じる。
と同時に、国家と社会の関係にはさまざまなバリエーションがあって、日本の社会にはどのような特徴があり、どのような課題を抱えているかについても検討してみたいと思う。
【キーワード】国家、社会、制度、権力

第8回:近代化と社会学
国家と社会の関係は、近代化とよばれる歴史的な変化によって、その意味合いを大きく変えることになった。
そのことは現代においても、大きな歴史的課題となっている。
そこで、ここでは近代化という歴史過程が、さまざまな国や地域において国家と社会の関係を変化させ、それぞれの課題を形成してきたこと、そこにおける社会学の意義と役割について考えてみたい。
【キーワード】近代、近代化、近代社会

第9回:集団からネットワークへ
伝統的な社会学においては社会集団への所属として捉えられてきた社会構造を、ネットワークとして捉える視点が注目されるようになってきた。
社会的ネットワーク論の視点を使うと、現代社会のどのような新しい側面が見えてくるのかを解説する。
【キーワード】社会的ネットワーク、強い紐帯/弱い紐帯、コミュニティ解放論、インターネット 
授業の詳細5 第10回:産業化と家族・親族
産業化の進展した現代社会において家族や親族の絆はどのように変容したとみるべきか。
社会学における代表的な学説を比較検討してみよう。
さらに、高度経済成長期以降、日本の都市家族とその親族関係がどのように変動してきたかを検討する。
【キーワード】産業化、核家族化、親族関係、修正拡大家族、高度経済成長

第11回:世代とライフコース
世代(コーホート)という概念を使って時代と加齢の効果を明らかにするライフコース論の視点から、結婚・離婚・再婚、出産・子育てなどの家族形成上の出来事や就業などの職業的キャリア形成が、世代間でどのように変化してきたのかを論じる。
【キーワード】世代/コーホート、ライフコース、ライフイベント、キャリア、家族形成

第12回:少子・高齢化と日本の社会
現代日本社会は、少子・高齢社会と言われる。
少子化、高齢化は、発生原因は異なるものの、密接に関連しながら進行する。
日本では、少子化が急速に進行しているため、これまでの予測より速く世界トップの超高齢社会に突入すると考えられている。
ここでは、少子・高齢化が進行する背景とその影響、および将来予測について説明する。
【キーワード】少子・高齢化、未婚化・晩婚化、将来推計人口、合計特殊出生率 
授業の詳細6 第13回:情報化・グローバル化の進展と今後の日本
情報化の進展は、コミュニケーション方法の変化など、社会生活のあり方や、働き方を大きく変えた。
また、グローバル化の進展ともあいまって、世界の国々のつながり方をも大きく変化させてきた。
ここでは、情報化・グローバル化の進展によって、日本の社会がどのように変化してきたのを考える。
【キーワード】情報化、グローバル化、産業(工業)社会、脱産業化

第14回:社会の変動と統計的調査
社会学的研究の成果の多くは、社会調査に基づくものであるが、テーマや対象によって社会調査の方法は大きく2つに分かれる。
その中で統計的標本調査と呼ばれる、最もよく実施されている調査法の特質について説明する。
【キーワード】標本調査、サンプリング、仮説、調査法、統計的検定

第15回:社会の変動と事例的調査
社会調査のもう1つの柱である事例的調査について、その特質を分かりやすく説明する。
事例的調査の具体例を紹介し、変動過程や生活史等を明らかにするために不可欠な調査法であることを説明する。
【キーワード】第一次資料、聴き取り調査、参与観察、生活史法 
授業の詳細7 [成績について]
AA:特に優れた成績を示したもの
A:優れた成績を示したもの
B:良好と認められる成績を示したもの
C:合格と認められる成績を示したもの
F:不合格

[開講時期]
2学期
※講義スケジュール及び履修上の注意点は、授業時間割表P39を参照してください。
・2クォーターの履修変更期間までに、履修登録されている科目以外は、履修す
ることができません。
[テキスト]
放送大学より送られてくる資料を使用する。

注意:4年生は原則履修できない。(理由:放送大学の試験結果通知が本学の卒
業判定時期と同時期であるため卒業判定が困難となります。2・3年次での履修
を推奨します。)

(その他何かわからないことがありましたら教務部までお越しください)??? ?
 
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授業の詳細10  


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