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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?大学共通科目(自然科学分野等科目)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 総合エネルギー学概論 
担当教員 神田 淳 
対象学年 1年  クラス 学部:自然001 
講義室   開講学期 1学期 
曜日・時限 時間外  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 時間割   8月6〜7日 90分授業×8回

【授業の目的】
・エネルギーとエネルギー問題の全般的な知識を習得する。
・エネルギー問題を工学の問題としてだけでなく、学際的なエネルギー学として総合的に理解する力を習得する。
・人間の社会と文明の根底にエネルギーがあること、および新しいエネルギーの開発が新しい文明と社会を切り開いていくことを理解する。
・現代文明の特色を理解する。特に、化石エネルギーに支えられた現代文明は地球環境を疲弊させているゆえ、持続可能(サステナブル)でないという試練に立っていることを理解する。
・サステナビリティ学の概要を理解し、持続可能(サステナブル)なエネルギーと社会を創造する総合的な知力の獲得をめざす。
・福島原発事故以降激動している日本のエネルギー政策を理解する。
・地域で持続可能な分散型エネルギーの可能性を探る知力を獲得する。
 
授業の詳細2 【授業の進め方】
・講義は8回ともパワーポイントの資料を用いて行うが、できるだけ一方通行の講義とならないように、質問を通じて学生の参加を求める。
・8回の講義終了後、後日学生はレポートを提出する。レポートのテーマは最終講義のとき数題提示する。学生はその中から1題選んで、8月末までに提出する。

【授業の達成目標】
・エネルギーとエネルギー問題について全般的な知識を習得している。
・地球環境問題について基礎的な知識を習得している。
・文明の根底にエネルギーがあり、新しいエネルギー技術の獲得が文明を革新する力をもつことを理解している。
・エントロピーの物理法則を理解し、この法則が人間の文明も貫いていることを理解している。
・各種エネルギーの性質、ポテンシャル、実績、導入可能量の評価について知識を習得している。
・地域分散型エネルギーの導入に関する実際的知識を習得している。
・サステナビリティ学について基礎的な知識を習得している。

 
授業の詳細3 【授業計画(案)】

第1回 エネルギーとエネルギー問題の概要
エネルギーとは何かについて
各種エネルギーの性質と利用の現状について
エネルギー利用の変遷と新規エネルギーが新しい文明を開いてきたことについて

第2回 現代文明の問題について
エネルギーとエントロピーからみた現代文明の特色と問題点について
そのままでは持続可能でないことについて

第3回 地球環境問題について
地球環境の疲弊を示す各種インデックス(エコロジカル・フットプリントなど)について
地球温暖化問題について(CO2主因説と宇宙線主因説について)

第4回・第5回 再生可能エネルギーの可能性について
各種再生可能エネルギー(太陽光発電、太陽熱発電、風力発電、バイオマス、水力発電、地熱発電、太陽熱利用、地中熱利用など)のポテンシャルと評価について
いわゆる分散型エネルギーの可能性評価について

第6回 化石燃料の現状と評価および需要サイドからみたエネルギー評価について
天然ガス、石炭、石油の実績、特質(実力の程度)と将来の評価について。
需要サイドからエネルギーをみることの重要性について

第7回 原子力発電と新しいエネルギー基本計画について
原子力発電の現状と評価について
福島原発事故について
新しいエネルギー基本計画について

第8回 持続可能性について
持続可能性とは何かについて
サステナビリティ学の体系について
持続可能性を創造する哲学について
 
授業の詳細4 【成績評価】

・学生が後日提出したレポートで評価する。
・評価ポイントおよび評価のウェイトは、1.全体的な論旨の明晰さ(50点)、2.独創性(25点)、3.レポートから判断される習得した知識の程度(25点)、の3点で行う。
・成績評価は、以下のとおりとする。

AA 合計点90点以上
A  80点以上90点未満
B  70点以上80点未満
C  60点以上70点未満
F  60点未満(不合格)
 
授業の詳細5 【参考図書】
・この講義の参考図書として下記の21点をあげておきます。
1.神田 淳著『持続可能文明の創造―エネルギーからの文明論』 エネルギーフォーラム社 2011年
2.田中紀夫著『エネルギー環境史T、U、V』ERC出版 2001年
3.電力中央研究所編著『エネルギーと地球環境』エネルギーフォーラム社 2010年
4.細野敏夫著『エントロピーの科学』コロナ社 1995年
5.勝木渥『物理学に基づく環境の基礎理論』海鳴社 2006年
6.環境省『IPCC第4次評価報告書統合報告書』環境省ホームページ
7.深井有著『気候変動とエネルギー問題』中公新書 2011年
8.日本エネルギー経済研究所編『エネルギー・経済統計要覧2012』省エネルギーセンター 
9.NEDO編『NEDO再生エネルギー技術白書』エネルギーフォーラム社2010年
10.IEA『World Energy Outlook 2011』IEA publications online:www.iea.org/books
11.入江一友著『原子力に未来はあるか』エネルギーフォーラム新書2011年
12.新妻弘明著『地産地消のエネルギー』NTT出版 2011年
13.デービッドJ.C.マッケイ著『持続可能なエネルギー』産業図書 2010年
14.飯田哲也著『エネルギー進化論』ちくま新書 2011年
15.飯田哲也著『1億3000万人の自然エネルギー』講談社 2011年
16.北川正恭・山本良一共同座長『サステナビリティの科学的基礎に関する調査』http:www//.sos.2006.jp
17.三村泰臣著『環境の世紀を歩む』北樹出版 2007年
18.クライブ・ポンティング著『緑の世界史 上・下』朝日選書 2005年
19.加藤尚武著『環境倫理学のすすめ』、同『新・環境倫理学のすすめ』丸善ライブラリー 2008年
20.稲盛和夫編 『地球文明の危機 環境編』『同 倫理編』 東洋経済新報社 2010年
21.小宮山宏他編著 『サステナビリティ学C生態系と自然共生社会』 東京大学出版会2010年
以上


 
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