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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?大学共通科目(自然科学分野等科目)
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 身近な気象学 
担当教員 放送大学 
対象学年 2年,3年  クラス 学部:自然001 
講義室   開講学期 通年 
曜日・時限 集中  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 【主任講師】
木村 龍治 (放送大学客員教授)
新野 宏 (東京大学教授)
【放送大学担当専任教員】
吉岡 一男 (放送大学教授)

【講義概要】
 私達はその一生を大気の中で暮らし、絶えず大気の影響を受けて過ごしている。気象のしくみを知ることは、様々な気象災害から身を守る上でも、地球環境問題を自分自身で考えていく上でも、また日々快適な環境で生活していく上でも重要である。しかしながら、大気はあまりにも身近にあるために、日々身の回りで起きている気象がどのようなしくみで、なぜ起きているかについて注意を払うことは意外と少ないように思われる。本講義では、身近なところで起きている日々の気象をきっかけとして、地域スケールから全球スケールをカバーする様々な気象のしくみを学ぶ。

【授業の目標】
 私達をとりまく大気環境やその大気の中で起きる様々な気象がどのようなしくみで形成されているかについて正しい知識を身につけ、日々の生活や防災、地球環境の保全に役立てていただくことを目標とする。 
授業の詳細2 【1】大気の生い立ち−空気はどこから来た?
 私達人間を含む多くの動植物が生きていくために必要不可欠な空気。酸素を20%含む現在の大気が地球の誕生からどのような変遷を経て作られてきたかを学び、地球環境の貴重さを知る。
【キーワード】
地球環境、大気の歴史、地球の誕生、海、植物、光合成

【2】気温はどうやって決まる
 私達が暮らす地球の平均気温はなぜ摂氏18度くらいになるのか?気温を決める上で重要な、放射・対流などの熱の伝わり方について学ぶと共に、おおまかな気温は太陽からの放射と地球が宇宙に向かって出す放射の釣り合いで決まることを学ぶ。また、その応用として気温の南北分布・鉛直分布が決まることを学ぶ。
【キーワード】
熱の伝わり方、放射、対流、気温の南北分布、大気の温度構造、温室効果

【3】空気の流れ−風はなぜ吹く?
 水平方向に気温の違いがあると、地面近くでは冷たい側から暖かい側へと向かう流れ(風)が作られる。海陸風や季節風などはこのようにしてできた風の例である。ここでは、重力流の実験を利用して、風の生ずるしくみについて学ぶ。
【キーワード】
海陸風、季節風 
授業の詳細3 【4】地球の回転
 地球の回転は1日に1回と非常にゆっくりしているが、大気の流れには非常に大きな影響を与えている。地球の回転によるコリオリの力を気象研究所の回転実験台でのボール投げなどを通して理解し、航空機の燃費にも大きな影響を与えるジェット気流の仕組みを学ぶ。
【キーワード】
地球回転、コリオリの力、フーコーの振り子、ジェット気流

【5】天気の変化−天気はなぜ変わる?
 私たちの住む中緯度の天気変化を生ずる温帯低気圧と移動性高気圧の起きるしくみと低気圧に伴う寒冷前線・温暖前線などの構造と性質について、回転水槽実験も用いながら学ぶ。
【キーワード】
温帯低気圧、高気圧、寒冷前線、温暖前線

【6】雲と降水
 空には様々な種類の雲があり、あるものは雨や雪を降らせる。雲や雨・雪はどのようにして作られるのか、雨や雪はどのような形をしているのかを、鉛直風洞による雨の形の実験やペットボトルによる雲の生成の実験などを通して学ぶ。
【キーワード】
雲、雨、雪、凝結核、氷晶核、過冷却水滴、氷晶、十種雲形 
授業の詳細4 【7】積乱雲のしくみ−集中豪雨はなぜ起きる?
 積乱雲は大気中における激しい対流である。積乱雲はどのように作られ、発達し、どのような一生を送るのか?また積乱雲が組織化され長続きしたときに生ずる集中豪雨のしくみについて学ぶ。
【キーワード】
積乱雲、対流、集中豪雨

【8】積乱雲の起こす嵐−竜巻・ダウンバースト・雷
 積乱雲は、竜巻・ダウンバーストなどの突風による被害、落雷による被害も生ずる。ここでは、これらの現象のしくみと被害に遭わないための対策について学ぶ。
【キーワード】
積乱雲、対流、竜巻、ダウンバースト、突風、雷

【9】台風−熱帯からやってくる嵐
 台風は熱帯の海洋上で発生する大気の渦巻きである。夏から秋にかけて北上し、しばしば日本列島の接近して、大雨、強風の災害をもたらす。それと同時に、日本の重要な水資源になっている。この講義では、発生から消滅までの台風の一生の過程を、衛星画像、室内実験などによって学習する。
【キーワード】
熱帯低気圧、台風、ハリケーン、サイクロン 
授業の詳細5 【10】寒波−大雪のしくみ
 冬季、東の海上に低気圧、西の大陸上に高気圧がある、いわゆる西高東低の気圧配置になると、大陸から乾燥した冷たい空気が日本海上に吹き出してくる。このようにして吹き出した空気は、暖かい日本海から温められると共に水蒸気の補給を受けて日本列島に達し、日本海側で雪を降らせる。一方、太平洋側では乾燥した天気が続く。ここでは、このような冬の気象のしくみを学ぶ。
【キーワード】
寒気、対流、筋状雲

【11】天気予報
 天気予報は昔から行われてきたが、時代によって、天気予報の原理が変化してきた。晴雨計などの道具を使う天気予報から、天気図による天気予報の時代になり、 20世紀後半からは数値予報が実用化されるようになった。この講義では、天気予報の歴史を振り返り、天気変化をもたらす自然の仕組みを学習する。
【キーワード】
天気予報、数値予報、天気図、カオス

【12】レジャーと気象
 アウトドアスポーツは私たちの生活に楽しみを与えてくれるが、登山、水泳など、自然を相手とするレジャーは、思わぬ事故が起こることがある。自然の変化をよく知ることが安全なレジャーのために必要である。この講義では、熱気球とヨットを取り上げ、風を読むことがいかに大切か学習する。
【キーワード】
レジャー、熱気球、ヨット、コロンブス、高層大気、ピカール 
授業の詳細6 【13】都市化と気象−ヒートアイランド現象
 都市域は、人為的な作用で地表面が大規模に改変された場所であり、集中した人間の営みにより、熱や物質が大気中に放出される。その結果、都市独特の気候が形成されている。その中でも、平均気温の上昇に見られるヒートアイアンド現象が注目されている。この講義では、都市気候のメカニズムと、ヒートアイアンドの研究の現状を学習する。
【キーワード】
都市気候、ヒートアイランド、顕熱、潜熱、大気境界層

【14】全球でつながる気象−遠くの気象が身近な気象を変える
 大気は全球を覆ってつながっている。このため、はるか遠くで起きたことが、大気の中を伝わってきて、身近な気象に大きな影響を与えることがある。例えば、太平洋の熱帯地方では大気と海洋に大きな影響を与えるエルニーニョという現象があるが、この現象は北米や日本の天気にも大きな影響を与えると考えられている。ここでは、エルニーニョとこれが中緯度に影響を与えるしくみについて学ぶ。
【キーワード】
エルニーニョ、テレコネクション

【15】地球の未来−地球環境問題とは
 近年、地球温暖化やオゾンホールなど、人間活動が原因となっているとされる様々な現象が大気中で起こりつつある。これらの現象の実際とそのしくみについて学ぶ。
【キーワード】
地球温暖化、オゾンホール、地球環境問題 
授業の詳細7 [成績について]
AA:特に優れた成績を示したもの
A:優れた成績を示したもの
B:良好と認められる成績を示したもの
C:合格と認められる成績を示したもの
F:不合格

[開講時期]
2学期
※講義スケジュール及び履修上の注意点は、授業時間割表P39を参照してください。
・2クォーターの履修変更期間までに、履修登録されている科目以外は、履修す
ることができません。
[テキスト]
放送大学より送られてくる資料を使用する。

注意:4年生は原則履修できない。(理由:放送大学の試験結果通知が本学の卒
業判定時期と同時期であるため卒業判定が困難となります。2・3年次での履修
を推奨します。)

(その他何かわからないことがありましたら教務部までお越しください)??? ?
 
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