科目名 |
流体力学 |
担当教員 |
蝶野 成臣 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A109 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
月3,木3 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
|
備考 |
|
授業の詳細1 |
講義の目的 本授業では,流体の動力学に必要な種々の定理を学び,それらの応用例に触れることにより流れ現象の理解を深める.また,管内流れの一次元的取扱い方と,物体が流体から受ける抵抗の種類とその評価方法について学習することにより,プラント設計に必要な基礎知識を習得することが本講義の目的である.
講義の進め方 テキストを中心に,簡単な例題を解きながら解説する.微分・積分が工学の中でどのように用いられるのか,実例を挙げながら説明する.各授業の冒頭約10分で前回の復習とレポートの回答を行う.
達成目標 1.ベルヌーイの定理を理解する. 2.管路の摩擦損失の見積もり方について理解する. 3.境界層の概念と流体抵抗の発生原因について理解する. 4.簡単な微分方程式を解くことができる. 5.微分・積分の工学的意味を理解する. |
授業の詳細2 |
講義計画 1.授業内容と目的の紹介および評価方法の説明 本授業の目的,達成目標を明らかにする.また授業内容の概要と予定,および評価法を説明する.
2−3.流線と流管,連続の式 流線,流管の定義と,流線の式の求め方を学ぶ.さらに,流管の断面を単位時間に通過する流体の質量は一定であるという連続の式を学習し,これが流体力学における質量保存則を表現した式であることを理解する.
4.オイラーの運動方程式の導出 運動量保存則を流体に適用することによりオイラーの運動方程式を導く.この場合,流線に沿う座標を取ることにより,得られる偏微分方程式が著しく簡略化されることを学ぶ.
5−6.ベルヌーイの式 オイラーの運動方程式を一つの流線上で積分することにより,流体力学において最も重要なベルヌーイの式を導く.この式は,流体力学における力学的エネルギーの保存則を表していることを理解する.
7.ベルヌーイの式の応用 ベルヌーイの式を用いれば,身の回りにおける流動の諸現象を容易に説明できることを学習する.また,流量測定や流速測定に用いられているベンチュリー管,およびピトー管の原理を学ぶ.
8.理解度確認(中間) 1−7までの内容について理解度確認を行う. |
授業の詳細3 |
9−10.円管内の流れ,ポアゼイユ流,ハーゲン・ポアゼイユの法則 円管内流れの速度分布について,特に層流の場合を対象に学習する.この場合,速度分布はポアゼイユ流と呼ばれる放物線形となり,流量は管半径の4乗に比例するハーゲン・ポアゼイユの法則を理解する.
11−12.管摩擦損失と局所損失 流体が管内を流れる場合,流れ方向に圧力が減少するが,これは流体の摩擦による管摩擦損失と,管路の形状変化による局所損失からなっていることを習得する.またこれら損失の評価方法について学習する.
13.境界層の概念とその定義 一様流中におかれた平板を例に取り,物体周りの流れについて学ぶ.物体から離れた位置の速度は一様流の速度に一致するが,物体上では0であることから,境界層の存在を理解し,その定義を学習する.
14.物体に働く流体抵抗,抵抗係数,流れの剥離 物体に働く全流体抵抗は,圧力抵抗と摩擦抵抗から成っていること,抵抗係数を用いて流体抵抗を評価することを学ぶ.また流れの剥離と圧力抵抗,境界層と摩擦抵抗の関係について学習する.
15.理解度確認(後半) 9−14までの内容について理解度確認を行う. |
授業の詳細4 |
成績評価 2回の試験を受験した学生に対し以下の基準で成績を評価する. ◆AA:授業内容を応用させて解くような発展問題が解ける学力が身についている. ◆A:授業内容を十分理解したうえ,これを用いて解くような基本問題が解ける. ◆B:達成目標に十分到達する学力を有する. ◆C:基本的事項が理解できている. ◆F:基本的事項が理解できていない場合で,単位取得を認めない.
◇テキスト 「新版 流れ学」森川敬信他著(朝倉書店,1993)ISBN 4-254-23077-X,¥3,990.
◇履修前の受講が望ましい科目:『流れの科学』 |
授業の詳細5 |
|
授業の詳細6 |
|
授業の詳細7 |
|
授業の詳細8 |
|
授業の詳細9 |
|
授業の詳細10 |
|