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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?システム工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 メカトロニクス1 
担当教員 芝田 京子 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 A113  開講学期 2学期 
曜日・時限 火3,金3  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 授業の目的:
 「メカトロニクス(Mechatronics)」は,機械工学(Mechanics)と電子工学(Electronics)を合成した和製英語が世界で使われるようになった日本発の用語である.ロボット,自動車(ハイブリッドカー),工作機器,家電製品などの知能化された機械は,リンクやギアなどの機械要素を組み合わせるだけでなく,センサやアクチュエータを組み込み,信号処理し,コンピュータで制御するなど,システム化することにより複雑な動作を実現していて,これらを支える技術がメカトロニクスである.つまり,メカトロニクスは,機械工学,機構学,電気電子工学,情報工学,制御工学などを総合した複合的な学問である.
 本授業では,メカトロニクスの要素技術である,エレクトロニクス素子,電子回路,センサシステム,アクチュエータ,メカニズム,制御工学について,それぞれの学問の基礎的知識を修得する.


授業の進め方:
 メカトロニクス製品が動作するために必要となる構成要素について,演習を取り入れながら学習を進める.「測る」ためのセンサシステム,「動かす」ためのモータ,「伝える,変える」ためのメカニズム,「送る,変える」ための電子回路と信号変換,「考える」ためのシステム制御についての基本的事項を理解できるようにする.
2回に1回程度の演習と宿題を課して,学習内容の習熟度をチェックする.その結果は成績評価の一部に反映する.1回の理解度確認を行う.


達成目標:
(1) 代表的なセンサシステムの動作原理を説明できる
(2) エレクトロニクス素子を用いた回路を解析できる
(3) オペアンプの動作原理を理解し,オペアンプを使ったアナログ回路を解析できる
(4) DCモータの動作原理を説明できる
(5) 簡単なメカニズムの入出力関係を導出できる
(6) 制御のための指標,フィードバック制御,PID制御について説明できる
 
授業の詳細2 授業計画:
1〜3  授業の全体的な説明,センサシステム
本授業の内容と目的,評価方法について述べる.次に, 角度を測るポテンショメータ,エンコーダ,変位を測るひずみゲージ,また,これを複数組み合わせた,ロードセル,加速度センサ,モーションセンサなどについて説明する.

4〜6  エレクトロニクス素子と電子回路
これまでに学習した電子回路を構成する基本的な線形エレクトロニクス素子(抵抗,コンデンサ,コイル)の動作,また,オームの法則,キルヒホッフの法則を復習してから,これらを使った微分回路や積分回路について解析する.

7〜9  オペアンプを使ったアナログ回路の解析
アナログICの代表格であるオペアンプを用いて構成される演算回路について習得する.

10  アクチュエータ
回転を主とする動力源であるDCモータの動作原理,運動方程式,静特性について学習する.

11〜12  半導体電子素子とこれを用いた増幅回路
ダイオードの整流作用を説明してから,トランジスタ,サイリスタについて学習し,これらを用いた回路の解析を行う.

13  メカニズム
ロボットや自動車部品を構成する基本的な機械要素について学習し,モータと機械要素で構成されたシステムの現象について解析する.

14  システム制御
フィードフォワード制御,フィードバック制御の概念について復習し,システム構築する上で最も重要な設計目標の指針,PID制御について学習する.また,DCモータのブロック線図についても学ぶ.

15  これまでの学習内容についての理解度確認
 
授業の詳細3 テキスト:
・配付資料
・「メカトロニクス入門」(土谷武士・深谷健一, 森北出版,ISBN-10: 4627944225)


参考書:
授業にて指示


成績評価:
レポート(宿題と演習)の提出率が3分の2以上の学生に対して,レポートと理解度確認の結果を総合し,以下の基準で成績を評価する.なお,解答のないレポート(氏名のみ,氏名と問題文のみ,など,考えた形跡のないレポート),および,途中経過のないレポート(答えを導いた過程が記されていないレポート),解説後の提出,他人による提出は,採点の対象としない.
  AA:各回で授業した内容を統合的に組み合わせ応用して解くような発展問題(例えば,簡単なロボットを構成するためのセンサシステムやアクチュエータ,制御系設計など)が解ける
  A :授業内容を十分理解した上で,これを用いて解くような基本問題が解ける
  B :達成目標に十分到達する学力を有する
  C :センサシステム単体の構成,オペアンプによる演算回路,DCモータの説明などの必要最低限の基準を満たしている


備 考:
履修前の受講が望ましい科目「電気回路基礎」「制御基礎」「機械力学1」「電子回路基礎」
 
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