科目名 |
運動と振動 |
担当教員 |
井上 喜雄 |
対象学年 |
1年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
C101 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
火3,金3 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 ロボットや自動車などの機械システムは,モーターやエンジンの力によって動く.運動する機械システムを設計するには、機械に力が加わった場合に機械がどのように動くか(動力学)を知っておく必要がある.また,建築構造物では地震による構造物の振動が問題となる.また,電気系でも構造物の振動と同様の動的な現象が見られる.ここでは,まず,非常に簡単なシステムについて,動的な問題である運動や振動を理解するための基本的な考え方(基礎理論と感覚的理解)を身につけることが目的である. また,ここで学ぶ内容は,機械系の2年次以降の科目である機械力学1,2,ロボット運動学,工学モデル論などへの導入となっている.
講義の進め方
最初に、ビデオで実際の機械システムや土木建築構造物で問題となる運動や振動を見て,現象のイメージを把握する.その後,動力学を理解するための基本となる法則や考え方を学習し,動的な現象を数学的に表現する運動方程式の導き方を学ぶ.導いた運動方程式の解き方を学ぶとともに,簡単な例題により,現象を理解し,設計の良し悪しによっては,性能が極端に変わることを学ぶ.適宜,演習を行ない,学習したことの理解を深めながら授業を進める. 達成目標 1.静的な問題と動的な問題の差を理解する. 2.ニュートンの法則を用いて,簡単な系の運動方程式を導くことができる. 3.1自由度系の運動方程式を解くことができる. 4.1自由度系の式の意味を実際の現象と関係付けて直感的に理解することができる. |
授業の詳細2 |
講義計画 1〜2. 運動と振動とは ロボットや自動車などの実際の機械システムにおける運動と振動および土木建築構造物の振動のイメージをビデオなどで紹介する.それによって,学習内容がどのような問題に適用されるのかを理解する.
3〜4.静力学と動力学の差を理解する 静的な問題と動的な問題の差について学ぶ.力のつりあいと言う観点では,静的な問題と動的な問題は,まったく別の問題ではなく関連が深いことも学習する.
5〜7.運動方程式を導く 質点に加わる力の種類には,外力,復元力,減衰力などがあることを学び,その性質や具体例について学ぶ.そのような力が働く系において,ニュートンの第2法則を用いれば,運動や振動を表現する式(運動方程式)を簡単に導くことができることを学ぶ.また,電気系の動的な現象も機械や構造物と同様の微分方程式で表現されることを理解する.
8〜10.運動方程式を解き,現象を理解する1(自由振動) 運動方程式から運動,または振動がどのようになっているかあるいは電気系の動的現象を調べるには,微分方程式である運動方程式を解く必要があることを学ぶ.動的な現象を表す微分方程式は,比較的簡単に代数方程式に置き換えて解くことができることを学習する.同次の微分方程式である自由振動の運動方程式を解けば,固有振動数や自由振動解の求められることを学ぶと同時に,振り子の実験などにより自由振動現象を理解する.
11〜14.運動方程式を解き,現象を理解する2(自動車の加速とサスペンションの効果) 強制振動および運動を自動車の加速やサスペンションを例に学習する.強制振動や運動の運動方程式は非同次の微分方程式で表現されることを学ぶとともに,非同次の場合でも,比較的簡単に代数方程式に置き換えて解けることを学習する.現象として,固有振動数と加振振動数が近づけば振動が極端に大きくなることや,サスペンションを用いれば自動車の乗り心地が改善すること学ぶとともに,式形からもそのことが容易にわかることを学習する.運動に関する現象としては,自動車の質量や空気抵抗が加速にどのように影響するかを理解する.
15.ここまでの講義内容の理解度の確認 |
授業の詳細3 |
テキスト:振動工学の基礎(岩壷卓三・松久寛編著,森北出版)
成績評価
AA:すべての達成目標について,その本質を理解し,それらを柔軟に応用することができる. A:すべての達成目標について,授業で学習したことを,おおむね理解できる.あるいは、達成目標のうち大半について本質を理解できる. B:達成目標のうちの大半について,その基本部分を理解できる. C:達成目標の必要最小限の部分に対応できる.
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授業の詳細4 |
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授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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