科目名 |
光デバイス |
担当教員 |
古田 寛 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A104 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月3,木3 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 発光デバイスや受光デバイスなど代表的な光デバイスの動作原理、特徴、材料、製作法について基礎的知識を習得し、 光エレクトロニクスの技術者として必要な基盤を固める.
講義の進め方(概要) 光デバイスは電磁気学、光学、量子力学、半導体光物性などを基盤としている. 講義では、必要に応じてこれらの基盤科目を補習しながら、光の性質、光と電子の相互作用、発光ダイオードや半導体レーザーの原理、光増幅器と光検出器、光ディスクなど光の応用、について順次学ぶ.
達成目標 光エレクトロニクスに携わる技術者として要求される必要最小限の知識を身につけるとともに、将来光デバイスを研究、開発しようとする技術者として必須となる基礎知識を身につける. |
授業の詳細2 |
講義計画 1.光エレクトロニクスの発展 通信、情報、画像、光エネルギーの観点から光エレクトロニクスの歴史、進歩、将来展望について学ぶ.特にこの分野の研究開発では日本が世界をリードしてきた歴史的事実を認識する. 2-3.光の性質 マクスウェルの方程式から波動方程式を導き、それを解いて平面波の伝搬について理解する. 光の干渉と回折、光の反射と屈折、異方性媒質中での光の振る舞い、および電界、磁界中での光の振る舞いについて学ぶ.これらは光をいろいろな目的に応用する場合に必要となる最も基本的なことがらである. 4-5.光と電子の相互作用 量子力学的なエネルギー準位の概念や半導体のpn接合に関して簡単に学んだ後、光の吸収と発光のメカニズムを理解し、さらに光デバイスのなかで最も重要な光源であるレーザーの原理と動作について学ぶ.レーザー発振条件、利得条件を導き、さらに、共振器中での光の空間分布を解析し共振器や発振モードについて理解を深める.発光ダイオードおよび半導体レーザーについて、材料および基本的な構造を学び半導体レーザーの特徴を理解する. 6-7.光源の種類 各種インコヒーレント光源およびコヒーレント光源について具体例を見ながら、主な光源の構造、発光機構、発光特性、その応用例を学ぶ.白熱電球と蛍光灯の違い、固体レーザー、気体レーザー、発光ダイオードなどについて学習し、さらに半導体レーザーについてやや詳しく学ぶ.その他のレーザーとして、自由電子レーザー、色素レーザーにも若干触れる. |
授業の詳細3 |
8-9.光の検出 光を検出する方法は大別して、入射光の光子と物質中の電子の相互作用によってキャリアを発生させて検出するいわゆる光電効果を利用する方法と、光吸収による物体の温度上昇を検出する方法の2種がある.前者は量子型検出器と呼ばれ、現在光通信などで最も一般的に使用されているが、後者も最近では特殊な分野に応用が進んでいる.ここではこれら光信号を電気信号として検出するための各種デバイス(フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、光電子増倍管、ボロメーター、焦電型検出器など)の動作原理と構造、特徴について学ぶ.さらに、CCDイメージセンサーなどの撮像装置にも触れる. 10-11.光の制御 光波を用いて通信や情報処理を行う際に不可欠な光波の制御方法について基本原理をしらべ、光デバイスにどのように応用されているかを学ぶ.ここで学ぶ基本素子は種々の光回路や光システムの基本構成要素となるものである.具体的には、光導波路、光ファイバー、光ビームを曲げる偏向素子、光強度や光周波数を制御する変調器、などである. 12-14.光の応用 光は医学や農学、芸術など広い分野で応用されているが、ここでは工学分野に焦点を絞って光の利用技術を学ぶ.まず、光エネルギーの利用、光周波数の利用、空間的、時間的に光を制御して利用するなど、光をどう利用できるかについて考え、次に光ディスク、ホログラフィー、距離測定への応用など、代表的な応用技術を理解する. 15.習熟度確認 |
授業の詳細4 |
テキスト: "光エレクトロニクス"、神保孝志編著(オーム社)ISBN4-274-13085-1
参考書: "光デバイス"、末松安晴著(コロナ社)ISBN4-339-00027-2 "光エレクトロニクス(基礎編)"、ヤリーヴ(丸善株式会社) ISBN4-621-04740-X "光エレクトロニクス(展開編)"、ヤリーヴ(丸善株式会社) ISBN4-621-04812-0 "光エレクトロニクス"、山田実著(森北出版)ISBN978-4-627-70181-6 "光エレクトロニクスデバイス(改訂版)",針生尚著(培風館) ISBN4-563-03359-6 "光通信素子工学",米津宏雄著(工学図書)ISBN978-4-7692-0122-9
成績評価: 成績はレポートおよび習熟度確認によって判定する.レポート課題は以下の項目について適宜出題する. (1)光の性質および光・電子相互作用 (2)発光デバイスと受光デバイス (3)光の制御と応用 ◆C:習熟度確認と上記レポートの総合点が60点以上70点未満の場合 ◆B:習熟度確認と上記レポートの総合点が70点以上80点未満の場合 ◆A:習熟度確認と上記レポートの総合点が80点以上90点未満の場合 ◆AA:習熟度確認と上記レポートの総合点が90点以上の場合
履修前の受講が望ましい科目: 「電磁気学」、「光学基礎」、「電子・光物性」、「デバイスプロセス」 |
授業の詳細5 |
(参考)前年度の授業ホームページアドレス http://hiroshifuruta.wordpress.com/lecture/lec-optdev-2011-4q/ |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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