科目名 |
光通信システム |
担当教員 |
岩下 克 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A101 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月2,木2 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的
大容量情報通信が可能である光通信システムは,情報化社会を支える情報通信技術として今後ますます重要な技術となっている.国際通信や都市間を結ぶ幹線系通信のみならず,各家庭にも光ファイバが引き込まれ始めている.本講義では光ファイバ通信を支える様々な基礎技術を学び,光通信システムの基本的概念を理解することを目的とする. 本講義では,光ファイバ通信の基本的構成,用いられる光ファイバや半導体光デバイスの基本動作原理を理解し,光通信特有の変復調技術や伝送技術の基礎を学ぶ.さらに波長多重,時分割多重、光増幅などの最新の光通信技術についても概観する.
講義の進め方 光通信で利用されている技術は,光学,光波工学,半導体工学,通信工学などが基礎となり,広範囲に渡っている.学習の手助けのため、講義の中で演習や小テストを実施する.
達成目標 本講義の目標は,光通信に関する基本的な知識を習得し、今後発展的な自己学習およびシステム設計が出来る基礎知識を習得することを目的とする |
授業の詳細2 |
講義計画 1. 本講義の概要 本講義の進め方について理解するため,講義内容である光通信システム全体を概観する.光通信システムの基本構成,光の性質や光ファイバの構造,半導体レーザやフォトダイオードの動作,など基礎的なデバイスについて予備知識を与える. 2.光通信の基本構成 ここでは光の変復調と時分割多重方式や波長分割多重方式,光ファイバ増幅,光ファイバ通信システムの現状について説明する. 3〜4.光導波と光ファイバ 光の反射,屈折,全反射など,光学の基礎を復習した後,光導波について光線近似で理解する.また電磁波としての光波の取り扱い方を学び,光導波の原理を理解する. 5.導波路としての光ファイバ 光導波路としての光ファイバにおける光の伝搬について,その基本的特性を理解する. 光導波モードの概念を理解し,単一モードファイバと多モードファイバとの構造的,特性上の違い,また,光の伝搬における損失や分散などについて学ぶ. 6〜7.発光素子 光通信システムで使用される半導体発光素子について復習し,半導体における光吸収,自然放出,誘導放出などの原理,およびpn接合,ヘテロ接合など,半導体光素子の基本的構造を理解する. 8.半導体レーザ 光通信システムで使われる半導体レーザとその発光特性について理解する.半導体材料,ダブルへテロ構造,レーザ発振機構,直接変調の方法などを学び,実際の半導体レーザの特性について理解する. 9.受光素子 光通信システムで使用される受光素子(フォトダイオード)の構造,および受光特性について学ぶ.フォトダイオードやアバランシフォトダイオードの動作原理を理解する. 10.光変調技術 光通信システムにおける光変調技術を学ぶ.ディジタル信号について復習した後、半導体レーザの直接変調による光パルスの形成方法を理解する.また,外部変調器の簡単な原理を理解し,外部変調方式を理解する. |
授業の詳細3 |
11.復調技術 伝送されてきた光パルスを電気信号にもどす復調技術について学ぶ.フォトダイオードによる直接検波の原理を理解し,光電力と光電流との関係を学ぶ.アナログ信号における信号対雑音比やディジタル信号における符号誤り率の概念を理解する. 12.光通信システムと光増幅 再生中継方式など,実際の光ファイバ通信方式の基本的な仕組みを学び,光ファイバ通信における伝送速度,中継器間隔などの概念を理解する.光ファイバの損失,分散などの特性,最低受信レベルや中継間隔などの概念を理解し,簡単なシステム設計を行う. 13.光多重通信方式 光多重通信方式の1つとして重要な,波長分割多重方式における技術の基本概念や,それに用いられる光素子について学ぶ. 電気信号における時分割多重および光信号における時分割多重の考え方,さらに波長分割多重との併用方式について解説する. 14.まとめと最近の光通信システム 最近の光ファイバ通信システムで重要な技術である光増幅方式の仕組みについて学ぶ. 15.理解度確認 全体の講義内容について理解度確認を行う |
授業の詳細4 |
◆ テキスト: 特に指定しない.
◆参考書: 「光ファイバ通信入門」,末松・伊賀著(オーム社) 「光ファイバ通信技術」小西良弘監修(日刊工業新聞社)ISBN4-526-03734-6 「光通信」石尾秀樹著(丸善株式会社)ISBN4-621-07263-3
◆成績評価: レポート、授業中に行う理解度確認、および試験で評価を行う C:光通信システムの基本的機能に関して理解している B:光通信システムの基本について定量的に理解している A:光通信システムに関して応用技術を含め理解している AA:基礎技術および応用技術に関して定量的に理解している
◆履修前の受講が望ましい科目 通信概論、通信処理概論、光デバイス |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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