科目名 |
景観デザイン |
担当教員 |
重山 陽一郎 |
対象学年 |
2年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
B104 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
火5,金5 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の概要(キーワード) 景観 デザイン
講義の目的 学生諸君の中には道路や公園、川、港などにも設計やデザイン(意匠設計)というものがあることを知らない人もあるかもしれない。建築物と同様に建築物以外の屋外の施設も、ある形を作るためには設計という作業があり、より美しい風景を作るための技術やマナーがある。このような作業を景観デザインと呼んでいる。建築物と同様に、風景もデザインの対象なのである。人々が心豊かに生活していくためには、風景の美しさ、生活する場所の居心地の良さ、身の周りの施設の使いやすさなどは非常に重要である。しかし、そのような質の高い生活空間は、一人のデザイナーの意図で実現できるものではなく、まちづくりに関わる全ての技術者と、その町の人々によって育まれるものである。したがって、大学卒業後、生活空間を建設する立場に立つことになる学生諸君は、そのデザインについて学んでおくことが必要である。繰り返すが、まちづくりは、一人の作業ではなく全員の作業であり、それぞれが風景に気を配ることによってしか、美しい風景は生まれないのである。
講義の進め方 この講義は、Lecture ClassとWorking Classに分かれている。Lecture Classでは、景観デザインの基礎的な概念と専門用語、歴史などを講義形式で解説する。Working Classでは、まず、ドローイング、模型、スケッチの技術を学ぶ。学生諸君の中には、自分の手先の器用さやデザインセンスに自信のない方もあるかもしれないが、ここで学ぶ内容は、才能の必要のない基本的なことであるし(運動神経が悪くても、自動車運転免許は取れる)、全てのエンジニアに身につけて欲しい一般的な内容でもある。最後の課題では、それまでにLecture Class、Working Classで学んだことを活用して、簡単な景観デザインを行う。 |
授業の詳細2 |
達成目標 ・景観デザインとはどんなものか、概略を知っている。 ・日本の近代の景観デザインの歴史について、概略を聞いたことがある。 ・良いデザインとはどのようなものを指すのか知っている。 ・景観デザインについて、初心者が陥りやすい間違いを避けることができる。 ・空間を創造するための初歩的な方法を身につけている。 ・背景、借景、他力本願 ・空間を使う(歩く、座る、眺める、憩う、癒す、賑わう、etc...) ・ヒューマンスケール ・ハレとケ、構造物の寿命と形 ・創造した空間のイメージを、的確に文章と図で伝えることができる。 ・平面図・断面図を素早く描くことができる。 ・スケッチを素早く描くことができる。 ・初歩的な専門用語を用いて、景観について論ずることができる。 |
授業の詳細3 |
講義計画 1. イントロダクション
2.〜15. Lecture Class 01 景観デザインとは何か Lecture Class 02 景観デザインの歴史 Lecture Class 03 眺めるもの、眺める場所 Lecture Class 04 構造物の寿命とデザイン Lecture Class 05 使いやすいカタチ Lecture Class 06 スケール Lecture Class 07 周囲との関係 Lecture Class 08 日常と非日常 Lecture Class 08 構造美、色彩 Lecture Class 09 格 Lecture Class Lecture Class 01から09までのまとめ
2.〜15. Working Class 課題1「スケッチを描く」 Working Class 課題2「平面図・断面図を描く」 Working Class 課題3「事例見学」 Working Class 課題4「景観デザインの演習」
テキスト: ホームページ http://www.infra.kochi-tech.ac.jp/shige/LD1/
参考書: 「街並みの美学」芦原義信 著 岩波書店 ISBN-13: 978-4006000493 「風土」和辻哲郎 著 岩波書店 ISBN-13: 978-4003314425 「景観用語事典」篠原修 編 彰国社 ISBN-13: 978-4395100460 「河童が覗いたヨーロッパ」妹尾河童 著 新潮社 ISBN-13: 978-4101311012 「勘で描くパースのコツ」田中英介 著 彰国社 ISBN-13: 978-4395004782 |
授業の詳細4 |
成績評価: Working Classの課題3、4と、Lecture Classの試験、講義への貢献度によって成績を評価する。
Lecture Classの評価 講義内容をしっかりと理解しており、正しい言葉遣いで分かりやすく論述できているかどうかを、AA〜Fの5段階の評価します。
Working Classの評価 課題1、2は初歩的なスキルであり、初心者と経験者の差が大きいのでA〜Fに採点はしますが、成績評価には含めません。 課題3、4はAA〜Fに評価し、成績評価に反映します。 AA 充分な訓練を積み、優れた技術を身につけている。 A 初心者としては充分な技術を身につけている。 B 成果品の一部に、指導に従っていない部分が見受けられる。 ややつたないが、努力の跡が見られる。 C デザインの専門家になるには今後相当の努力を要する。 F 課題に対する取り組みに誠意が感じられない、なげやりな作品。
講義への貢献度の評価 優れた質問、後輩の参考になる作品などを評価します。
最終的な評価 AA Lecture Classの試験とWorking Classの2つの課題が、全てA以上で、授業への貢献度が高い。 A Lecture Classの試験とWorking Classの2つの課題が、全てB以上。かつ、AかAAが1つ以上あるか、授業への貢献度が高い。 B Lecture Classの試験とWorking Classの2つの課題が、全てB以上。 C Lecture Classの試験とWorking Classの2つの課題が、全てC以上。 F Cに満たないもの。
各課題の提出における遅刻は、評価が下がります。 遅刻1回:最終的な成績の上限がBになる(AA、Aが取れなくなる)。 遅刻2回:最終的な成績の上限がCになる。 遅刻3回:単位を与えない。
採点の考えかた ・初心者向けの講義であり、履修者全員が単位を獲得することを望みます。 ・Working Classでは、初心者は下手なのが当然ですが、丁寧な作業が必須であり、投げやりで乱雑な成果は評価が下がります。 ・Lecture Classでは、基礎として正しい日本語を記述する能力を要求します。誤字脱字、主語と述語の非対応、ですます・だであるの不統一などは、減点対象です。
履修上の注意:なし 備 考: 連絡先:shigeyama.yoichiro@kochi-tech.ac.jp オフィスアワー:火曜4限 履修前の受講が望ましい科目:なし |
授業の詳細5 |
準備学習等について Lecture Classで配布するレポートを講義前に記述しておくと、理解が深まるでしょう。 |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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