科目名 |
機械システムデザイン1 |
担当教員 |
楠川 量啓 |
対象学年 |
2年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A113 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
火3,金3 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
|
備考 |
|
授業の詳細1 |
授業の目的 一見複雑な機械に見える自動車やロボットも,分解していくと最後は一個一個の部品の集まりであることがわかる.このように種々の機械は非常にたくさんの部品により構成されているが,これら部品の中には同じような部品が共通に使われていることが多い.ものづくりのための設計において,できる限り共通の部品を用いることは非常に重要な考え方である.本授業では,種々の機械に共通的に使用される部品や機構(機械要素)について,その働きや設計の方法について基本的な知識を習得することを目的とする.
|
授業の詳細2 |
授業の概要 キーワード:寸法公差,機械要素,ねじ,軸受,歯車,ブレーキ,ベルト伝動,リンク機構 まず,機械を設計するにあたり,重要となる標準化の考え方や寸法・形状の精度と公差について理解してもらう.その後実際の具体的機械要素について基本的はたらきや簡単な設計計算などを解説する.各講義において,簡単な演習を行い,理解の助けとする.また,講義内容を2回に分けて到達度を確認する.
|
授業の詳細3 |
達成目標 1.機械を設計するのに必要な,精度や公差などについて基本的な事柄を理解する. 2.部品を結合するのに用いられる機械要素の種類と働きを理解し,なかでも重要なねじについては基本的な強度計算ができるようにする. 3.回転運動や動力を伝達する機械要素の種類と働きを理解し,なかでも重要な歯車とベルト伝導装置については基本的計算に習熟する. 4.他の機械要素の動きを制御する機械要素の種類と働きを理解する.また,簡単なリンク機構やカムなど運動する機械要素の速度・加速度を理解する. |
授業の詳細4 |
授業計画 1回目 講義の概要説明 本講義の全体的説明を行なう.標準化,機械の設計に対する基本的考え方を説明する.また,強度計算に必要な許容応力に関する内容を復習する. 2回目 精度とはめあい 機械の精度について,寸法精度,はめあいおよび公差について解説する.また幾何学的精度や表面粗さについても述べ,これらが機械の精度,寿命 および互換性などにおよぼす影響について解説する. 3回目 ねじT まずねじの諸元について,ピッチとリード各種寸法の基礎になる径の種類と定義を述べる.続いてねじの分類を行い,締め付けに関するねじの力学 について説明する. 4回目 ねじU 三角ねじを例として,締め付け力と締め付けトルクの関係の例題を演習する.さらに締め付け力の計算からねじの効率を考える.ねじの設計計算法 についても述べ,簡単な例題を通じて演習を行なう. 5回目 軸受け 回転軸を支える重要な機械要素である軸受けの分類と選定方法について解説する. 6回目〜9回目 歯車 回転運動を伝達する要素の一つとしてまず摩擦車について述べ,その拡張として速度比一定の回転伝達としての歯車条件および歯形を説明する. 最も代表的な歯車歯形であるインボリュート曲線と歯車各部の名称について説明する.その後,歯車計算の基になるモジュールについて解説し, モジュールと中心間距離,ピッチ,ピッチ円直径などとの関係を解説し簡単な演習を行なう. 小径歯車における干渉・切下げの防止や歯車の強度向上を目的とした転位歯車について解説する.また歯車の強度計算について述べる. 歯車列,特に遊星歯車列の伝達速度比の計算方法を解説する.また簡単な例題を通じて歯車全般に関する演習を行なう 10回目 中間まとめ(9回の授業内容について習熟度を確認する) |
授業の詳細5 |
11回目 ベルト・チェーン伝動 回転運動を伝達する歯車以外の機械要素としてベルト伝動とチェーン伝動について解説する.特にベルトに関しては動力伝達時にベルトにかかる張力を計算で求める 方法を習得してもらう. 12回目 クラッチ・ブレーキ 運動を制御する機械要素のうちクラッチとブレーキについて述べる.摩擦クラッチの典型的ないくつかのタイプについて,押し付け力と伝達動力との関係を解説し, ブレーキについては制動トルクの計算方法を解説する. 13回目 リンク装置T 運動する機械要素のひとつであるリンク装置について,まずその速度・加速度を述べ,これらを図式解法により求める方法を解説する. 14回目 リンク装置U・カム装置 機械などに広く用いられている種々のリンク装置を取り上げ,その働きや特徴について解説する. 運動を制御する機械要素の一つとしてカム装置を取り上げ,その種類と機構について述べる.また,変位・速度および加速度と回転角の関係を表すカム線図について解説する. 15回目 まとめ(11回目以降の授業内容について習熟度を確認する)
|
授業の詳細6 |
成績評価 2回の習熟度確認を行った学生に対し以下の基準で成績を評価する。 (正当な理由なしに習熟度確認を行わなかった学生に対しての補講は行わない.)
◆AA:講義した内容を応用させて解くような発展問題(簡単な機構系における機械要素の強度計算など) が解ける学力が身についている.
◆A: 講義において解説した種々の機械要素とその選定に関する計算ができる.
◆B:達成目標に掲げた項目をほぼ満足している.
◆C:ねじ,歯車およびベルト伝動装置について,基本的事柄を理解している.
演習課題等のレポートを上記評価の参考とする. |
授業の詳細7 |
◇テキスト:『機械設計法』塚田忠夫,吉村靖夫,黒崎茂,柳下福蔵共著(森北出版,2002) ISBN 4-627-60572-2,\3,200
◇参考書: 『機械設計製図便覧 第10版』 大西 清著(理工学社,2001) ISBN4-8445-2023-7 \3,800
◇履修上の注意: 講義には必ず関数電卓を持参すること. |
授業の詳細8 |
|
授業の詳細9 |
|
授業の詳細10 |
|