科目名 |
パワーエレクトロニクス |
担当教員 |
八田 章光 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
A101 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月1,木1 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
【講義の目的】 人類の持続可能な発展に向けて、エネルギー問題の解決が切迫した課題となっている。エネルギー資源として化石燃料や原子力のウランに替えて、太陽光や風力、水力、地熱、波力、バイオマス等の再生可能エネルギーを有効に利用する新エネルギー技術に期待が寄せられている。また、電気自動車やハイブリッド自動車が普及し、エネルギー使用の大半を占めるようになる電力の変換効率を改善する省エネルギー技術が、エネルギー問題解決の鍵となる。 パワーエレクトロニクスはパワー半導体を用いて発電、送電、電力変換などエネルギーとパワーの制御を行うもので、電気自動車やハイブリッド自動車、再生可能エネルギーを有効に活かす新しい発電技術、損失の少ない送電や蓄電、電力変換技術として広く利用されるようになってきている。 この講義ではパワーエレクトロニクスの基礎的な知識を修得し、直流交流変換や電圧変換の回路がどのような原理で動作しているのかを理解することを目的とする。 |
授業の詳細2 |
【講義の進め方】 前半と後半に分けて目標を定め達成する.前半はパワーエレクトロニクスで用いられるパワー半導体デバイスとインダクタ、キャパシタの性質を巧みに用いた基本的なスイッチング回路を理解し、第6講で理解度の確認を行って後半の授業に進む。 後半では実用的な様々なパワー制御回路について解説し動作の原理と特性を理解する。第15講では全範囲を対象に理解度の確認を行う。第15講までで目標を達成できなかった場合には第16講で補習を行って再度理解度を確認する。 |
授業の詳細3 |
【達成目標】
1.パワーデバイスの基礎知識を身につける.
2.スイッチング回路の原理を理解する.
3.電源回路を理解する.
4.インバーター回路を理解する.
5.エネルギー問題解決の方策とパワーエレクトロニクスの果す役割を理解する. |
授業の詳細4 |
【講義計画】
前半第1〜6講 パワー半導体デバイスとスイッチング回路の基本
第1講 オリエンテーション エネルギーと地球環境、日本のエネルギー事情、エネルギーとパワー、電力の役割、パワーエレクトロニクスの位置づけ
第2講 パワー半導体デバイス ダイオード、トランジスタ、FET、その他電力用素子
第3講 キャパシタとインダクタ キャパシタ、電気二重層、パワーインダクタ、LCへのエネルギー蓄積
第4講 降圧チョッパースイッチング回路
第5講 昇圧チョッパースイッチング回路
第6講 第5講までの理解度確認と主な応用回路の紹介
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授業の詳細5 |
後半第7〜15講 パワーエレクトロニクスの応用回路
第7講 電源回路 シリーズ電源とスイッチング電源、増幅作用とスイッチ作用、
第8講 電力変換回路
第9講 インバーター回路
第10講 モーター制御回路
第11講 蓄電放電制御回路
第12講 サイリスタ回路
第13講 スイッチングノイズと高調波ノイズ
第14講 スイッチング回路の損失と発熱
第15講 理解度の確認
第16講 補習と理解度の確認(対象者のみ) |
授業の詳細6 |
【テキスト】 『基本を学ぶパワーエレクトロニクス』, 佐藤之彦著(オーム社) ISBN978-4-274-21154-6 |
授業の詳細7 |
【成績評価】 ほぼすべての授業に出席し,宿題をすべて提出し,かつ授業ノートをしっかり整理していることを前提とし,2回の理解度確認で評価する.
評価の目安は下記のとおりとし,授業で詳細を説明する. AA 完全にすべてを理解し、ほぼすべて正解を導くことができた場合 A 総合してほぼすべてを理解し,75%程度正解を導くことができた場合 B 電子回路に必要な事項を理解し,50%程度正解を導くことができた場合
2回の理解度確認で上記Bレベルに到達しない場合は補習を行って再度,理解度を確認する.第7講,第15講に加えて第16講の合計3回の理解度確認を総合的に評価して B 電子回路に必要な事項を理解し,50%程度正解を導くことができた場合 C 電子回路に必要な最低限の事項を習得した場合
遅刻・欠席が目立つ場合(例えば欠席なら3回以上、遅刻なら5回以上)や,指示された通りにノートを作成していない場合は,試験の成績に関係なくFとする.就職活動などやむを得ない理由で欠席や遅刻をする場合は,前もって担当教員または教務部に連絡した場合のみ考慮する.事後の申し出は考慮しない. |
授業の詳細8 |
【履修上の注意】 A4サイズで綴じられた専用ノート(ルーズリーフやレポート用紙は不可)を作成する。2年次の電子回路基礎、回路理論等のノートを引き続き使用してもよい。 宿題や課題のプリントは返却後ノートに貼付すること。
【備考】 連絡先:A棟402号室 履修前の受講が望ましい科目:回路理論T、回路理論U、電子回路基礎
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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