科目名 |
生物環境工学 |
担当教員 |
有賀 修 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
B107 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
月1,木1 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的及び概要 環境に存在する生物は単一ではなく、多種の異種生物が共存する。それら生物はエネルギーや物質を奪い合ったり共有しながら、共生したり、補食する。本講義では自然環境において物質循環に大きく影響する生物として、主に微生物を取り上げ、その分類や特徴を概説するとともに、共生や補食、食物連鎖といった微生物間の相互作用について解説する。さらに生物を使った環境浄化、廃棄物処理などにおいて、生物がどのように働くか、またどのように利用されているか概説する。さらに生ゴミの堆肥化やメタン発酵など多種類の微生物が働くプロセスにおいて、どのような生化学反応が起こっているか説明する。 |
授業の詳細2 |
講義計画 1. 授業の説明 本講義の内容の説明と本講義が受講可能であるかどうかを判断する小テストを行う.
2.環境を汚染する化学物質と生態系 地球環境を汚染する化学物質は生態系において分解されたり、濃縮されることによって生態系と相互作用している.化学物質と生態系との関わりについて説明する.
3.地球での炭素、窒素、硫黄循環 地球環境において物質は循環している.地球における物質循環の中で特に重要な炭素、窒素、硫黄の循環とそれに関わる生態系について説明する.
4.環境浄化における微生物共生系のはたす役割 汚染物質の生物分解には様々な微生物が関与するとともに、共生系を形成する微生物の間に相互作用が存在する.本講義では環境浄化に関わる微生物間の相互作用と共生系について解説する.
5.習熟度確認 |
授業の詳細3 |
6.生物分解の生化学 生化学の基礎を簡単に復習し、汚染物質の分解に関わる生物がどのような生物反応によって環境浄化に関わっているか説明する.
7.微生物を用いた廃水処理1 有機性廃水の生物処理について概説する.好気性処理法の形式、原理、微生物の役割について説明する.
8.微生物を用いた廃水処理2 有機物負荷の高い廃水の処理に使われる嫌気性処理法の形式、原理、微生物の役割について説明する. 9.習熟度確認 |
授業の詳細4 |
10.重金属汚染の微生物除去 重金属を含んだ廃水は一般的に化学的に処理される.しかし、重金属に耐性を持つ微生物を使った廃水処理法は二次的な環境汚染を引き起こすことがない.本講義では微生物の重金属耐性と微生物による重金属処理について説明する.
11.微生物脱臭 悪臭の分解処理法として微生物を用いた方法がある.悪臭の発生メカニズムと微生物による分解の原理を説明する.
12.石油成分の微生物分解 石油成分など芳香族化合物を分解する微生物について説明するとともに、分解メカニズムについても解説する.
13.バイオレメディエーションの原理と汚染土壌への応用 汚染された土壌中の有害物質を微生物を用いて処理する方法についてその原理と微生物の役割を説明する.
14.有機塩素化合物と内分泌攪乱物質の微生物分解 塩素を含んだ有機化合物は難分解性であるため、殺虫剤などとして使われてきた.また、種々の化合物が内分泌攪乱物質として働くことが明 らかにされてきた.本講義ではこれらの化合物の微生物分解について解説する.
15.習熟度確認 |
授業の詳細5 |
テキスト 「環境微生物学」大森俊雄編著、昭晃堂および必要に応じてプリントを用意する.
参考書 生物反応工学 山根恒夫 産業図書 微生物工学 日本発酵工学会編 産業図書 生物化学工学 合葉修一 東京大学出版会 固定化細胞 田中渥夫 講談社サイエンティフィック 酵素工学 福井三朗 東京化学同人
成績評価: 中間試験、最終試験の結果を平均し、次の様に評価する. AA:平均点が95点以上 A: 平均点が80-94.5点 B: 平均点が70-79.9点 C: 平均点が50-69.9点 F: 平均点が49.9点試験以下
備考 履修の前提となる科目:生物系講義 |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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