科目名 |
物質循環システム |
担当教員 |
堀井 滋,石本 美智 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
B107 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
火3,金3 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 地球上で水という物質考えると、例えば、海の水が蒸散して、大気を漂い、エーロゾルに引き寄せられて雲になり、風に流され海に落ちるという循環をしている. 一方、炭素という原子に注目すれば、緑色植物による光合成により大気中の二酸化炭素が地上の炭水化物に変化し、動物が消化して、呼吸に使い二酸化炭素となり、大気に循環される.本講義では、物質の移動として地球規模の大気と海洋の物理的循環と、元素が様々な化学物質に変化しながら気圏、水圏、地圏、生態系を移動する化学的循環とを通して、地球上の物質循環システムを学ぶ.
講義の進め方 講義は物理循環(石本担当8回)と化学循環(小廣担当7回)の2部からなる. 物理循環は大気循環、海洋循環の講義の後、試験1‐1(50%)を行い、次の講義で、試験1の解答で、理解のできてない箇所の解説を行う.その次の講義は試験1‐2(50%)として試験1-1と概念が同じ試験をする. 化学循環は大きく分けると、大気の化学と水循環の二つで構成されている.それぞれの終わりに小試験を行い、最終回に試験2を実施する.成績は、小試験(30%)、試験2(70%)で評価する.
達成目標 地球上で、物質は風や水の循環によって空間を移動する.物質は、さまざまな化学変化をして移動し、やがてもとの物質に戻ってくるものが多い.物質の変化と移動で、地球環境問題を理解する. |
授業の詳細2 |
講義計画 1-2 大気循環:風はなぜ起こるか? 太陽からの放射エネルギーが地球大気の移動はエネルギーとなる. 空気の垂直、水平運動の原因について述べ、高気圧と低気圧について述べる. 3-4 大気の大循環運動と気候 地球の回転によるコリオリの力と、海洋と大陸の存在による気候について解説する. 水文循環と、季節変化(太陽高度)の影響について述べる. 5-7 海洋循環:何が海流を動かしているのか? 海流の種類と原因を紹介する. 深層水循環の歴史と原因を探る.65.海洋と大気の相互作用 大気循環と海洋循環の相互作用を述べ、エルニーニョ、ラニーニャの仕組を紹介する. 8.習熟度確認1 |
授業の詳細3 |
9.10.大気の化学 大気の物質量は地球全体からみると約0.005%の存在量しかない.したがって、ほんのわずかな異物が混入してもその性質が大きく変わる.大気中での様々な物質の循環を化学的側面から概説する. 11.炭素循環 炭素は二酸化炭素・炭素・セルロース・炭酸というように形を変えながら、気圏・地圏・生物体・水圏を循環している.二酸化炭素の発生と吸収について考察を行い、気圏、地圏、生物体、水圏での物質の移動を定量的に理解する. 12.地球温暖化 大気成分のうち、地球が放射する赤外線を吸収することのできるガスを温室効果ガスという.その代表が二酸化炭素である.大気中の二酸化炭素濃度の変化と気温上昇の関係、このことがもたらす環境変化について学ぶ.また、二酸化炭素以外の温室効果ガスの濃度変化についても学ぶ. 13.窒素硫黄循環 大気成分のうち酸性酸化物であるSOxおよびNOxが溶け込み、pHが5.6以上になった雨を酸性雨と呼ぶ.これらの酸性酸化物の発生原因、大気中へと運ばれるメカニズムについて解説する.また、窒素硫黄循環と生物との関わりについても解説する. 14.水循環 水圏では絶えず水が循環しており、大気にも絶えず水が出入りしている.この循環の量的側面について概説する.また、河川や湖沼の水の水質について解説する. 15. 習熟度確認2 |
授業の詳細4 |
成績評価:4試験の合計 物理循環(試験:各50%)、化学循環(小試験(15%)、試験(35%)) AA : 95%以上 A : 80-94% B : 70-79% C : 60-69% F : 60% 未満
テキスト: 石本:「謎解き・海洋と大気の物理」 保坂直紀著,講談社、 堀井:「地球環境化学入門」,J.アンドリューズ他,シュプリンガー・フェア ラーク東京 |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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