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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?環境理工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 有機化学 
担当教員 西脇 永敏 
対象学年 2年  クラス 学部:専門001 
講義室 B107  開講学期 1学期 
曜日・時限 火2,金2  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 【授業の目的】
有機化合物とは,炭素原子に水素,ハロゲン,酸素,窒素,硫黄等の原子団(官能基)が結合している化合物群である.本講義では,「官能基」と言われるこの構造部分の化学的特性を学ぶ.また,種々の有機反応および有機化合物の合成法を系統的に習得する.さらに,生命現象の理解につながる有機化学の基礎を学習する.

【授業の概要】
◎キーワード 求電子置換反応、求核置換反応、カルボニル化合物
◎プリントとブルース著「有機化学概説」(下記)を教科書として用い,官能基の化学的特性の理解に必要なキーワードの習得を中心に講義を行なう.講義内容に即した演習問題を課し,基礎的知識の理解を深める.なお,本講義は「有機化学序論」の講義と連携している.

【達成目標】
1. 芳香族化合物の求電子置換反応について理解をする。
2. ハロゲン化アルキルの反応からSN2, SN1, E1, E2反応について理解する。
3. アルコール、フェノール、エーテル、カルボン酸、アミン官能基の特質を理解する。
4. カルボニル基の反応を通して有機反応の仕組みを理解する。
 
授業の詳細2 【授業計画】
1, 2, 3.共鳴
有機化学において重要な概念である共鳴について復習する。また、電子の流し方について説明し、自分で電子の流れが書けるようにする。また、共鳴安定化の中でも、特に安定化の効果が大きい芳香族性について学ぶ。

4, 5.置換基効果
官能基の化学と密接な関係にある置換基効果について学ぶ。立体的効果、電子的効果(誘起効果と共鳴効果)がどのように働くのかを説明する。

6.酸と塩基
有機化学で基本的な概念である酸と塩基について学ぶ。また、構造が酸性度に及ぼす影響を、置換基効果と関連付けながら説明する。

7. 1回から5回までのまとめ(習熟度確認)を行ない、課題について解説する。

8, 9.求核置換反応と脱離反応
ハロゲン化アルキルの代表的な反応である求核置換反応と脱離反応について説明する。これらが競争的に起こることについても述べる。また、求核置換反応と脱離反応について説明する。さらに、SN2反応とSN1反応やE2脱離とE1脱離について比較も行なう。
 
授業の詳細3 10.アルコール、フェノール、エーテル、アミン
アルコールの合成と性質について解説する。フェノールを取り上げて、その化学的性質について述べる。また、エーテルやアミンの合成法や反応性についても説明する。

11.カルボン酸と酸誘導体
カルボン酸と酸誘導体の相互変換反応について述べる。また、求核置換反応についても説明し、カルボニル基に結合している置換基の違いによってどのように反応性が異なるかを説明する。

12.ケトン、アルデヒド
ケトン、アルデヒド類の合成法と反応性、特に求核付加反応について述べる。アニオン性の求核試薬だけでなく、アルコールやアミン類との反応性についても説明する。

13, 14.カルボニル化合物のα置換反応と縮合反応
ケト-エノール互変異性と、それに関連したα-炭素上での反応について述べる。特にアルドール反応やClaisen縮合について、その反応が進行する過程を説明する。

15.8回から14回までのまとめ(習熟度確認)を行ない、課題について解説する。
 
授業の詳細4 【成績評価】
成績を評価するための2回の習熟度確認で出された問題の理解度とレポートおよび、出席点を合わせて評価する。評価基準は次の通りである。

AA:達成目標を完全に理解し,説明ができる。
A:達成目標について十分理解し,説明ができる。
B:達成目標をほぼ理解し,説明ができる。
C:達成目標の理解はできている。
F:Cに定める到達度に達していない場合。

◇テキスト
ブルース著「有機化学概説第2版」大船泰史・香月勗・西郷和彦・富岡清監訳,化学同人

◇参考書
ブルース著「有機化学(上),(下)第5版」大船泰史・香月勗・西郷和彦・富岡清監訳,化学同人
ボルハルト・ショアー著「現代有機化学(上)、(下)第3版」,古賀憲司、野依良治、村橋俊一監訳, 化学同人
マクマリー著「有機化学(上),(中),(下)第7版」,伊東椒・児玉三明訳,東京化学同人

【準備学習等についての具体的な指示】
 履修前提科目=「基礎化学」、「有機化学序論」
これらの科目が不合格あるいは未履修であった者が履修登録を希望する場合には、命名法、混成軌道、立体化学について、よく理解しておくこと。
◇備 考
環境理工学群化学・生命科学専攻 専門発展科目
 理科免許(中学、高校)取得のための選択科目である。
 オフィスアワー:在室時随時 
 連絡先:B棟419室
 
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