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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?環境理工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 食品工学 
担当教員 松元 信也 
対象学年 3年  クラス 学部:専門001 
講義室 B107  開講学期 2学期 
曜日・時限 火1,金1  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 「授業の目的」
  
安全で安心な食品を製造するに際しての製造現場での諸々の努力を科学的,工学的に理解する知識と能力を習得する.

「キーワード」
 食品製造の特性、官能検査、サニテーション、品質保証体制

「授業の進め方」
 
食品製造の特徴と品質評定に重要な役割を演じる官能検査について概説した後,単糖類,オリゴ糖類,多糖類の製造並びに加工に関連する知見情報を述べる.次いで,ビール等の酒類製造プロセス,味噌等の調味料並びにコーヒー等の飲料製造プロセスについて歴史的変遷を含む概要と特性を解説する.また,安全性と品質を保証するための基幹技術である微生物制御の基礎とサニテーション活動の実務的要諦並びにHACCPやリスクアナリシス等のマネジメント活動について解説する.更に,経営環境に対応したプロセス開発革新事例を紹介解説する.

「達成目標」

食品製造の特徴,官能検査の意義,代表的製造プロセスの歴史的変遷を踏まえた概要と特性,基幹技術であるサニテーションの実務的要諦,並びに品質保証の為のマネジメントの概要を理解する.
 
授業の詳細2 「授業計画」
  
1.食品の特性と食品の製造・開発上の留意点:最近の食品産業界の動向,食品の具備すべき条件,食品の製造・開発上の留意点並びに食品産業界においては最終的な品質評定を官能検査に依らざるを得ないという食品の特性などについて解説する.

2.官能検査の種類と特性:食品産業において,商品並びに技術の開発における最終的な品質評定手段として重要な官能検査について,官能検査に影響する諸因子並びに官能検査上の留意点などについて解説する.

3.糖類の種類,製造法,特性及び利用状況:食品産業において重要な原材料の一つである糖類の種類,製造法,特性,及び利用状況などについて概説する.

4.多糖類の応用及び酒類製造プロセスの概要と特性:澱粉の粘度変化特性について応用事例を挙げて解説する.次いで,ワイン、ビールの酒類の製造プロセスについて歴史的変遷を含め概要を解説する.

5.酒類及び醸造調味料製造プロセスの概要と特性:日本酒などの酒類及び味噌,醤油,食酢などの伝統的な醸造調味料の製造プロセスの概要を解説する.

6.清涼飲料製造プロセス及び官能検査:世界中で多くの人に飲まれているコーヒー,茶飲料などの製造プロセスの概要を解説する.次いで、飲料を官能検査し,その香味特性を描写する.

7.微生物のライフサイクルと制御:微生物のライフサイクルと食品産業に共通する基幹技術である微生物制御技術のうち,殺菌,静菌,除菌といった基本的な事項について紹介解説する.

8〜9.食品製造とサニテーション("固形分(汚れ)"の付着と洗浄):食品製造現場におけるサニテーション活動の意義,機械装置などへの固形分付着(汚れ)とそのサニテーション対策について解説する.

10.食品製造とサニテーション("土壌","水","ヒト"とサニテーション):"製造場内に土壌を持ち込むな","製造場内の水溜まり部分を徹底的に排除せよ", "パーソナル・サニテーションがトータル・サニテーションのキーである"というサニテーションの要諦について解説する.
 
授業の詳細3 11.食品製造とサニテーション("ニッチ","空気"とサニテーション)およびHACCPの概要:"微生物の供給源たるニッチを排除せよ" ,"強力な微生物輸送機である空気に注意せよ"というサニテーションの要諦について解説する.また,食品の安全性及び品質保証のためのマネジメント:HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point;危害分析重要管理点方式)の概要を解説する.

12.食品の安全性及び品質保証のためのマネジメント:HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point;危害分析重要管理点方式)の詳細を事例を挙げて解説すると共に,PP(Prerequisite Programs;一般衛生管理事項)及びリスクマネジメントの概要等を解説する.

13.食品製造領域におけるプロセス革新:品質的,経済的側面での経営環境条件の変化に対応するためになされたプロセス革新の内,無菌包装および設備共有化関連の事例などを紹介解説する.

14.レポート課題解説とポイント振り返り:レポート課題を中心に本講義のポイントを振り返る.

15.達成目標に対する到達度を確認する。
 
授業の詳細4 「成績評価」

 課題レポートと試験の成績の合計点が60点以上を合格とする.点数配分はレポート20点,試験80点. なお,合格者の内,特に優れた成績を示したものはAA,優れた成績を示したものはA,良好と認められる成績を示したものはB,合格と認められる成績を示したものはCと表示する.

 「テキスト」
 必要に応じて配付する。

 「参考書」
・食品加工学:海老原清・大槻耕三編(講談社サイエンティフィック、1999) ISBN978-4-06-155314-3
・食品の科学:上野川修一・田之倉優編(東京化学同人、2005) ISBN978-4-8079-0592-9
・微生物制御 科学と工学:土戸哲明・高麗寛紀・松岡英明・小泉淳一著(講談社サイエンティフィック、2002) ISBN978-4-06-139798-2

 「準備学習などについて」
 提示された課題に対するレポートは配布された資料などを参考に十分に吟味して作成すること。

 「備考」
 特になし。 
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