科目名 |
真核分子生物学 |
担当教員 |
大濱 武 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
B107 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
月4,木4 |
単位区分 |
選択,査定外 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2,0 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
授業の目的」 真核生物は、約14億年前に古細菌と真正細菌の共生体として成立した。従って、DNA複製、転写、翻訳の基本的な機構は原核生物と同じであると推定される。しかし、オルガネラ共生、遺伝子数の増加や多細胞化に伴って、真核細胞独自の機構も数多い。これらの機構に焦点を絞って講義する。また、真核生物の分子遺伝解析に用いられる手法も解説する。原核生物の分子遺伝学の基礎知識は必須である。
「授業の進め方」 講義による。必要に応じてプリントを配布する。
「授業の目標」 真核生物における遺伝子の発現制御機構の理解を目標とする。これにより、真核生物の遺伝子工学とヒトを対象とした遺伝子治療分野の基礎知識を確立する。
「授業計画」 1)真核生物のオルゲネラゲノムの特徴:葉緑体ゲノム、ミトコンドリアゲノム、遺伝暗号変異、tRNA移入、タンパク移入 2)オルガネラの非メンデル遺伝の分子メカニズム:片親遺伝、RNA編集 3)オルガネラ型イントロンの転移機構:group Iイントロン、group II イントロン、インテイン 4)真核生物の核ゲノム構成の特徴I:DNA型トランスポゾン、レトロトランスポゾン、ゲノムサイズと遺伝子数、偽遺伝子 5)真核生物の核ゲノム構成の特徴II:DNAのメチル化修飾、ヘテロクロマチン、ユークロマチン、GC-アイランド 6)真核生物の転写機構:転写開始複合体、エンハンサー、インシュレーター、リボスイッチ、RNAの品質管理 7)低分子RNAによる遺伝子の転写前・転写後制御:RNA干渉、siRNA, micro RNA, 8)講義前半のまとめと復習 9)RNA worldから DNA worldへの転換とタンパクとRNAの複合体: リボザイム、分子シャペロン、SELEX法 10)ゲノム情報の利用 I :エクソン・イントロン境界の予測、ESTライブラリー、BACライブラリー、DNA tip, realtime PCR 11)ゲノム情報の利用 II : tagging, トランスポゾンtagging, 連鎖解析とpositional cloning, 相補性テスト、 12)遺伝子機能を推定する為の手法:タンパク複合体、免疫沈降、レポーター遺伝子 13)分子系統樹の作成理論:中立進化、突然変異の固定、遺伝子ファミリー、ホモログ遺伝子、オーソログ遺伝子 14)クラミドモナスの分子遺伝学 15)講義後半のまとめと復習 |
授業の詳細2 |
「成績評価」 筆記テストと課題提出物を基に評価する。比率は筆記テストが9、課題提出物が1とする。 ◆C:原核生物と真核生物の遺伝子発現の違いをほぼ理解できている ◆B:真核生物の遺伝子発現の特徴を十分に理解できている ◆A:真核生物の遺伝子発現に関して、明らかにされている事と未解決な部分との識別ができる。 ◆AA:真核生物の遺伝子発現に関して十分な知識があり、医療などの分野にどのように応用できるかについても考える事ができる。 「その他」 テキストなし。参考書としてMoleculra Biology of the Cell (Garland Science), 細胞の分子生物学 (Newton Press)を推奨する。 |
授業の詳細3 |
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授業の詳細4 |
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授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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