科目名 |
生物工学概論 |
担当教員 |
有賀 修 |
対象学年 |
2年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
B106 |
開講学期 |
2学期 |
曜日・時限 |
火1,金1 |
単位区分 |
選択 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的及び概要 バイオテクノロジーの発展に伴い,従来の発酵,醸造工業だけでなく,食品工業,有機化学、廃水処理や環境浄化など様々な分野において,酵素,微生物さらに動植物細胞、オルガネラなどが応用されている.生命科学系の基礎的な講義では生物に関連する分子や細胞そのものについて学ぶが、本講義では酵素や微生物の機能や違いを概説し、それら生命科学の基礎講義で学習した内容が廃水処理、生物を使った環境浄化、抗生物質などの有用物質生産、バイオセンサーやバイオリアクターなどにどのように応用されているかについて、様々な例を使って解説する。 |
授業の詳細2 |
講義計画 1. 講義内容の解説 本講義の内容について簡単に説明を行う.本講義を受講するに当たり、必要とする知識、講義科目などについての諸注意を説明し、これまでの知識の調査のための小テストを行う.
2. タンパク質の性質 生物機能の応用のためには生物反応を制御する生体分子について正しい知識が必要である.以後の講義で必要となるタンパク質の構造と機能について概説する.
3.酵素と酵素反応の特性 生体内の反応はすべて生体触媒である酵素により制御されている.ここでは酵素のタンパク質としての性質と酵素反応の特異性について概説する.
4.酵素反応速度論の基礎―ミカエリスメンテン式 酵素反応を数学的に記述し、酵素と基質の相互作用を解析する方程式であるミカエリスメンテン式の導出について解説する.
5.習熟度確認
6.生物の分類、微生物とは何か? 生物の分類および産業や環境浄化に使われてきた微生物について解説する. |
授業の詳細3 |
7.微生物反応の性質 古来からの醸造や発酵などは様々な酵素反応の結果である.微生物を一つの酵素として用いる微生物反応の特性と応用について概説する.
8.酵素・微生物利用工学について 酵素や微生物は様々な分野に利用されている.ここでは酵素や微生物が実際に利用されている応用例について解説を行う.
9.習熟度確認
10.生体触媒の固定化 酵素はタンパク質であるが故に、いずれは失活してその活性を失う.また、低分子である酵素の再利用は極めて重要である.そこで、酵素の再利用と活性維持の方法として行われる固定化について概説を行う.
11.バイオリアクター 生物反応を使って有用物質を効率的に生産する反応器をバイオリアクターと言う.バイオリアクターを使って生物反応を行う方法について概説する. |
授業の詳細4 |
12.バイオセンサー 酵素の特異性を利用して、化学物質を鋭敏に測定することが可能である.酵素反応と電気的な情報の変換により化学物質をオンラインで測定するバイオセンサーについて概説を行う.
13.生物工学の環境浄化への応用―廃水処理 BOD、CODなど水質の汚染度の評価の方法について概説を行うとともに、排水中の汚染物質を生物を使って除去する方法について概説する.
14.好気的廃水処理、嫌気的廃水処理 好気性微生物を使って排水を処理する活性汚泥法と嫌気的廃水処理法の一つであるメタン発酵について解説を行う.
窒素,リンの除去 排水中の窒素とリンを取り除く高度処理について、関与する微生物の働きと除去の原理を説明する.
15.習熟度確認 |
授業の詳細5 |
テキスト: 必要に応じてプリントを用意する.ホームページ上から各自ダウンロードする.
参考書: 生物反応工学 山根恒夫 産業図書,微生物工学 日本発酵工学会編 産業図書, 生物化学工学 合葉修一 東京大学出版会,固定化細胞 田中渥 夫 講談 社サイエンティフィック, 酵素工学 福井三朗 東京化学同人
成績評価: 試験,出席状況,小テスト,課題提出状況の結果を総合的に評価する. <成績評価の基準> AA:特に優れた成績を示したもの A :優れた成績を示したもの B :良好と認められる成績を示したもの C :合格と認められる成績を示したもの F :不合格
備考: 履修の前提となる科目:生物系科目全般, |
授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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