科目名 |
機器分析 |
担当教員 |
小廣 和哉 |
対象学年 |
2年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
B107 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
火4,金4 |
単位区分 |
選択,査定外 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
2,0 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 物質に含まれる成分の種類,濃度,構造を知る方法を学び,この分析・測定法が環境の計測にどのように利用されているかを学ぶ.
講義の進め方 講義は前半7回と後半8回の2部からなる.前半では,吸光光度法,赤外吸収分析法,質量分析法,核磁気共鳴法の組み合わせによる有機化合物の構造決定法について学ぶ.後半では,クロマトグラフィーによる物質の分離精製法,熱分析による定性・定量分析について解説を行う. おおよそひとつの項目が終了するごとに演習を行う.
達成目標 以下に示す内容の原理を理解し,実際例を解析できるようになる. 1 吸光光度分析 2 発光分析 3 核磁気共鳴分析 4 クロマトグラフィー 5 熱分析 |
授業の詳細2 |
講義計画 1.機器分析のしくみ 機器分析法には多くのものがあるが,原理的に大別すると電磁波分析,電気分析,分離分析,その他の4つのカテゴリーに分けることができる.これらの分析手段の原理を概説する.
2.可視紫外吸収スペクトル 物質による可視・紫外光の吸収や発色の仕組みを分子論から概説する.また,光の吸収量から物質の濃度決定,光の吸収パターンから分子の電子状態や立体構造を推論する方法について学ぶ.
3.赤外吸収スペクトル 赤外線を物質にあてると,双極子モーメントの変化を伴い分子の骨格振動や分子回転を誘発し,特定の波長領域の赤外線を吸収する.その吸収波長と強度により有機化合物を構成する官能基の種類と物質濃度を決定する方法について学ぶ.
4.質量分析法 物質をイオン化し,これを質量順に分離して分子量を決定する質量分析法の原理と装置を学ぶ.
5. 6.核磁気共鳴スペクトル 磁 気モーメントをもつ原子核を磁場中に置くといくつかのエネルギー状態が生じる.この状態でラジオ波を照射すると分裂した核スピン状態間の遷移に基づくエネ ルギー吸収が観測される.これが核磁気共鳴と呼ばれる現象である.この現象を利用した核磁気共鳴スペクトルの測定法,ケミカルシフト,シグナル強度と分裂 について学習し,物質の化学構造を測定する方法を習得する.
7.演習
8.1〜7回までのまとめ. |
授業の詳細3 |
9.10.原子吸光・発光分析 原子吸光,フレーム光度法について学ぶ.励起発光による原子の種類と濃度を決定する発光分析の原理について学び,装置の概略とこの方法による定性分析,定量分析の方法を理解する.
11. 12. 物質の分離に基づく分析法-クロマトグラフィ− 固定相と移動相の相互作用による物質分離の原理と,両相の違いによるこの方法の分類について学ぶ.この測定法の例としガスクロマトグラフィーおよび液体クロマトグラフィーを取り上げ,分配係数,保持容量,理論段数などの用語の内容を理解する.
13. 熱分析 熱分析の中で,温度差と熱量測定によって熱反応の過程,固体混合物の分析,結晶の転移温度や相変化を知る機器,について学ぶ.
14.演習
15.これまでの講義内容についての理解度確認を行う. |
授業の詳細4 |
●教科書:「有機化合物のスペクトル解析入門」,化学同人,L. M. ハーウッド,T. D. W. クラリッジ著
●成績評価:小テストおよび試験で目標の達成度を評価する AA:達成目標を完全に理解し,説明及び計算ができる. A:達成目標について十分理解し,説明及び計算ができる. B:達成目標をほぼ理解し,説明及び計算ができる. C:達成目標の理解はできている. F:Cに定める到達度に達していない場合.
● 履修前の受講が望ましい科目:分析化学,有機化学 ● 履修上の注意:中間試験および期末試験では関数電卓の持込可能。 |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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