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タイトル「2012年度シラバス」、フォルダ「2012年度シラバス?環境理工学群専門科目
シラバスの詳細は以下となります。
科目名 材料強度の原子論 
担当教員 谷脇 雅文 
対象学年 3年  クラス 学部:専門001 
講義室 B108  開講学期 2学期 
曜日・時限 月2,木2  単位区分 選択 
授業形態 一般講義  単位数
準備事項  
備考  
授業の詳細1 講義の目的
本講義では固体材料が外力を受けるときの応力とひずみ(変形)の関係を出発点として、構造材料の性能がその力学的特性と温度や環境などによって、どのように変化するかを学習する.材料の機械的性質とミクロ的な構造(微細組織)の関係に関する基礎的な事項を中心に、材料試験、弾塑性力学の基礎、転位と結晶のミクロ塑性、塑性変形に及ぼす温度とひずみ速度の効果、延性および脆性破壊、破壊力学、高サイクルおよび低サイクル疲労、材料の強化機構、クリープ、ガラスとエラストマー、木質系材料の強度評価などについて、具体的な材料を例に講義する.

講義の進め方

教科書解説、配布プリントによる説明、パソコンによるデモ、演習などを行う.

達成目標
材料の変形と破壊、強度特性について、定量的な評価とミクロおよびマクロ組織の関係の基本概念を理解する.
達成目標1: 固体の応力とひずみの定義と主要な関係式を理解する
達成目標2: 応力-ひずみ曲線など、弾性変形と塑性変形の基本概念を理解する
達成目標3:材料試験による強度評価の方法を理解する
達成目標4:き裂の発生と進展に伴う力学的様相の基本を理解する
達成目標5:材料の強化機構を理解する
達成目標6:疲労とクリープによる変形と破壊の基礎を理解する
 
授業の詳細2 講義計画

1 講義概要
材料の変形と破壊が社会に及ぼす影響、破損事例

2 応力とひずみの概念
応力とひずみの定義、基本的な関係式

3 材料強度と材料試験
材料のマクロ的な変形・強度を測定する方法として、引張試験、圧縮試験、硬度試験などの
静的強度試験と衝撃試験や破壊靱性試験など

4 弾性と擬弾性
弾性と弾性係数、ゴム弾性など.周期的な原子配列による結晶モデルから予測される弾性
挙動とそれに及ぼす温度や合金効果などを考察する.

5 塑性変形、延性と脆性
結晶における変形とすべりの関係、応力ひずみ曲線の形状、

6 疲労と疲労試験
疲労現象とは、一般に繰り返し荷重による固体内に生ずる微小クラックの発生・伝播過程で
ある.疲労による破壊と通常の破壊の違いや防止策についても学習する.

7 クリープとクリープ破断
材料が高温で一定の応力(荷重)におかれると、時間依存性の微小変形が進行し、ついには
破壊に至る現象(クリープ)について、学習する.

8 格子欠陥―転位
結晶の理想強度、転位と積層欠陥、転位の基本的性質
 
授業の詳細3 9 材料の強化機構 T
加工硬化、固溶強化転位強化、析出強化、分散強化、析出強化、結晶粒微細化、マルテンサ
イト変態などの強化因子と微細構造・組織の関係を学習する.

10 破損モード、き裂
破壊のモード、脆性破壊に関するグリフィスの理論

11 破壊力学
き裂の発生と進展、応力拡大係数、破壊靱性の測定

12 セラミックスと複合材料
破壊条件、小規模降伏、破壊靱性、複合材料の変形・強度モデル

13 高分子材料
粘性、ガラス遷移温度

14 腐食と摩耗
材料表面における化学反応、高温酸化の時間則、防蝕法、摩擦による材料の損傷

15 習熟度確認
総合問題に取り組む.

 
授業の詳細4 教科書
材料の科学と工学〈2〉金属材料の力学的性質、W.D. キャリスター (著), 入戸野 修 (翻訳)、培風館

成績評価
課題と中間、期末試験

<成績評価の基準>
AA:特に優れた成績を示したもの
A :優れた成績を示したもの
B :良好と認められる成績を示したもの
C :合格と認められる成績を示したもの
F :不合格

 
授業の詳細5  
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