科目名 |
計算機アーキテクチャ |
担当教員 |
岩田 誠 |
対象学年 |
3年 |
クラス |
学部:専門001 |
講義室 |
C101 |
開講学期 |
1学期 |
曜日・時限 |
火1,金1 |
単位区分 |
査定外 |
授業形態 |
一般講義 |
単位数 |
0 |
準備事項 |
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備考 |
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授業の詳細1 |
講義の目的 計算機の論理的な構造・動作(アーキテクチャ)の理解を目的として,プログラムを計算機上で実行するために必要となる,演算制御ならびに命令実行制御の基本的なメカニズムを理解する.また,計算機を高速化するための,基本的な手法について,理解する.
講義の進め方 この授業は,15回の授業(演習ならびに修得状況確認を含む)からなる.これらの結果を成績評価に反映する.
達成目標 (1) ノイマン型計算機の基本構造と動作原理を理解し,プログラムとアーキテクチャの相互関係を把握する. (2) 計算機における四則演算アルゴリズムおよび基本的な演算器を論理回路により構成できる. (3) ノイマン型計算機における基本的な命令実行制御方式を理解する. (4) 計算機の高速化の手段としてのパイプライン処理のしくみと問題点を理解する. |
授業の詳細2 |
講義計画 1.計算機の基本構造と動作原理 現行のほとんどの計算機の動作原理であるノイマンモデルについて,その基本構成要素と動作原理の概要を学ぶ.
2.情報の表現 計算機内での情報(固定小数点数、浮動小数点数、文字)の表現方法について学ぶ.
3.加減算 2進固定小数点数の加減算の方法を,絶対値表現,2の補数表現,1の補数表現のそれぞれについて学び,これらの表現方法の特徴を理解する. [演習1]計算機の基本構造と動作原理、ならびに、計算機における情報の表現と基本加減算アルゴリムに関する演習
4.加減算器 リプル桁上げ加算器、桁上げ先見加算器の構成法について学び、加算時間および必要なゲート数の違いを比較検討する.
5.乗算 2の補数表現による2進固定小数点数の基本乗算アルゴリズムについて学習する.
6.高速乗算方式 ブースのアルゴリムによる高速乗算方式の原理について理解した後、改良ブース乗算方式について学習する. [演習2]加減算器、乗算アルゴリズムに関する演習.(5/2 2限)
7.その他の演算 除算の基本アルゴリズムならびに引放し法について学習する.また、これまでの演算方式を応用した、浮動小数点数の演算器の構成について理解する.
8.修得状況の確認 ノイマン型計算機の基本構造と動作原理、ならびに、計算機における演算制御方式に関して修得状況を各自確認する. [演習3]修得状況の確認の結果と説明により,各自の学習状況を再確認する. |
授業の詳細3 |
9.命令実行制御の基本 ノイマン型計算機における命令実行制御の基本的なステップならびに基本構成要素について学習する.
10.命令実行制御の基本方式 メモリベース・アーキテクチャ(CISC)とロード/ストア・アーキテクチャ(RISC)について学び、両者の命令セット・アーキテクチャの基本的な特徴を比較検討する.
11.命令実行制御回路 有限状態機械による制御方式とマイクロプログラム制御方式について学び,両者の命令実行制御回路の基本的な特徴を比較検討する. [演習4]命令実行制御に関する演習
12.パイプライン処理 ノイマン型処理方式におけるパイプライン処理を阻害する要因について理解し,これらの代表的な対処法(フォワーディング、分岐予測)について学習する.
13.データ駆動型処理方式 ノイマン型処理方式の欠陥を原理的に解決可能なデータ駆動型処理方式について,原理的な特徴を学習する.特に,データ駆動型処理方式がパイプライン処理と極めて親和性が高いことを理解する. [演習5]ノイマン型処理方式とデータ駆動方式におけるパイプライン処理に関する演習.
14.修得状況の確認 命令実行制御およびパイプライン処理に関して修得状況を確認する.
15.まとめ 修得状況の確認の結果と説明により各自の学習状況を再確認した後,本講義のまとめとして,修得した計算機アーキテクチャの基礎的事項の応用について学習する.具体的には、最新のマイクロプロセッサのアーキテクチャについて概要を学び,後続して開講する予定の「計算機システム」「集積回路システム」に向けての動機付けを行う.
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授業の詳細4 |
成績評価 2回の試験(中間試験,最終試験)を実施し,その結果に基づいて,以下のように成績を評価する.ただし,演習の結果および講義最終日に課される追加課題の結果を加味することがある. ◆AA:講義した内容を応用して,発展的な課題を解く学力が身に付いている. ◆A:達成目標(1)〜(4)に関する基本的な問題を解く学力が身に付いている. ◆B:達成目標(1)〜(4)に関する知識が身に付いている.さらに,そのうち,少なくとも3項目について,基本的な問題を解く力が身に付いている. ◆C:達成目標(1)〜(4)に関する知識が身に付いている.さらに,達成目標(1)(2)に関する基本問題を解くことができる.
◇テキスト 『コンピュータアーキテクチャ』,坂井修一,コロナ社(2004). 必要に応じて参考資料を配布.
◇参考書 『コンピュータの構成と設計』,パターソン,ヘネシー,日経BP社(2001). 『改訂電子計算機U〜構成と制御』,飯塚肇,コロナ社(1999).
◇備 考: 情報学群コンピュータサイエンス専攻 専門発展科目 システム工学群電子工学専攻 専門発展科目
◇履修前提となる科目:「論理回路」 |
授業の詳細5 |
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授業の詳細6 |
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授業の詳細7 |
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授業の詳細8 |
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授業の詳細9 |
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授業の詳細10 |
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